2016.11.06 Sun 更新

カウフマン療法とは?月経異常が治る?副作用があるって本当?

カウフマン療法は月経異常や不妊症の治療法です。薬剤を用いてホルモンバランスを整え、正常な生理周期を取り戻します。今回はカウフマン療法の効果や方法について詳しくご紹介します。

通常、生理周期の治療法としては「ゲスターゲン療法」という治療法がありますが、この治療でも生理や排卵が起こらない場合があります。
この症状を「第2度無月経」と呼び、次の治療法としてカウフマン療法が選択されることになります。

・生理周期の異常(無月経、頻発月経、希発月経)
・生理の持続期間の異常(過長月経など)
・生理時の血量の異常(過多月経など)
・月経前症候群
・早発卵巣不全(早発閉経)
・機能性子宮出血
・更年期障害
・体外受精・胚移植前のコンディション作り

カウフマン療法の対象となる症状

カウフマン療法は女性の体内で起こる自然なホルモンの変化を、薬剤を用いて擬似的につくる方法です。
卵巣機能不全(月経異常)や更年期障害などホルモンバランスが崩れいている人の不足しているホルモンを補い、規則的な月経周期、排卵周期を取り戻すのが目的です。
カウフマン療法自体には排卵誘発作用はありませんが、3ヶ月〜6ヶ月間治療後、リバウンド現象を利用して、その後の自然排卵周期を期待することができます。

カウフマン療法とは

最も一般的なのは内服薬による方法です。
他にも皮下注射で体内に直接入れる注射法や、湿布を貼り付けて皮膚から吸収させる貼付法などがあります。

カウフマン療法はこの自然なサイクルをつくるために薬を用います。
1ヶ月の間で、1週目から2週目にかけてエストロゲンのホルモン剤を、3週目に入る頃からプロゲステロンのホルモン剤を投与します。

女性の生理は女性ホルモンの変化によって起こります。
生理が終わるとエストロゲン(卵胞ホルモン)の分泌が始まります。
このホルモンは卵胞と子宮内膜を育てる役割があります。
そして卵胞が十分な大きさまで育つと排卵が起こります。
排卵後からプロゲステロン(黄体ホルモン)の分泌が始まり、次の生理まで約14日間続きます。

カウフマン療法の具体的な方法

カウフマン療法によってひどい副作用が現れることは稀ですが、最も重い副作用として血栓症があります。
身体のどこかに血栓ができて血管をつまらせる恐れがあります。
服用期間中に手足がしびれるようなことがあれば、医師に相談しましょう。

カウフマン療法の副作用

カウフマン療法を行うことによって人工的な生理周期がつくられ排卵が起こります。
これを3〜6ヶ月ほど継続すると体が正常な生理周期を覚えて、その後はホルモン剤を投与しなくても自然に排卵が起こるようになります。
周期が正常に戻らない場合は、継続するか他の治療法を行うのかを医師と相談することになります。

カウフマン療法の効果

また、今まで生理不順だった方が正常な生理周期に戻ることで、女性らしいふっくらとした体つきになることがあります。
カウフマン療法で太ると言われているのはこのためですが、正常に戻っただけなので心配しないようにしてください。

カウフマン療法によって正常な生理周期を取り戻すことができれば、自然妊娠できる確率は高まります。
ただし、カウフマン療法の治療中は避妊をすることになります。
月経周期をコントロールできるようにすることが目的なので、治療中は負担をかけないようにしたいですね。
生理不順に悩んでいる方や、なかなか妊娠できなくて悩んでいる方も、将来的に自然妊娠を目指すのであれば早いうちからカウフマン療法を検討してみてはいかがでしょうか。

カウフマン療法の妊娠への影響

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