2016.08.24 Wed 更新

胎児に起こるポッター症候群は怖い病気…原因や症状について

ポッター症候群という病気を知っていますか?あまり知られていない病気ですが、妊婦さんにとってはとても辛い胎児の先天的疾患です。今回はポッター症候群の原因や症状について詳しくご紹介します。

奇形の状態にもよりますが、ポッター症候群と診断された場合、妊娠を継続していくのがかなり難しくなります。
出産できたとしても赤ちゃんが生きられる見込みはほとんどありません。

ポッター症候群は胎児に腎臓の奇形が現れ、腎臓機能が働かないことで起こる羊水過少による、胎児の命に危険が及ぶ病気です。
羊水は赤ちゃんの尿からできています。赤ちゃんが羊水を飲み込み、尿として排出する循環によって羊水量は保たれています。
腎臓機能が働かないポッター症候群の赤ちゃんは、羊水を飲み込むことはできても排出ができず、羊水過少の状態になるのです。

ポッター症候群とは

ポッター症候群の分類

ポッター症候群はI型とII型に分類されます。

I型 腎臓無形性

II型 多嚢胞性異形成腎

超音波検査で腎臓の組織が認められない場合、腎臓無形成と診断されます。
片方の腎臓が無形成の赤ちゃんは約1000人に1人、両方とも無形成の赤ちゃんは約4000人に1人の確率です。
これは男子に多い傾向があります。
腎臓無形成では同時に、尿道や膀胱、尿管の欠損などの異常が多くの割合で現れます。

腎臓内に様々な大きさの嚢胞がたくさんあり、腎機能を果たしていない状態で、4300人に1人の確率で発症します。
一般的には腎盂の形成は正常ではなく、尿管も存在しないか正常な働きをしていません。
片方の腎臓だけに発症することが多いのですが、稀に両方の腎臓に発症することもあり、この場合は致死的な症状となります。

ポッター症候群の二次的な奇形

ポッター症候群では羊水過少によって様々な奇形を引き起こします。

肺の低形成

生命に関わる最も重大な奇形は肺の低形成です。
赤ちゃんは羊水を飲み込むことで呼吸器を鍛錬・形成していくので、羊水過少の状態では肺機能が充分に発達しません。出生しても呼吸することができないため、現在の医学ではポッター症候群の赤ちゃんが生きられる可能性は0%に近い状態です。

四肢の変形など

羊水過小の状態では胎児は圧迫され、様々な発育障害が現れます。
顔においても鼻は押しつぶされ、大きく薄い耳介や異常な皺など、独特のポッター顔貌となります。

ポッター症候群の原因

ポッター症候群の原因は遺伝的要素と先天性のもの、体内環境が要因となるものとがあります。
はっきりとした原因は突き止められませんので、必要以上に遺伝性と考える必要はないでしょう。

ポッター症候群が診断される時期

妊娠初期は胎盤から羊水か作られるので胎児の腎臓の働きを知る手段がありません。
ほとんどは16~18週以降の妊婦健診で羊水量が少ないことから判明します。
しかし、羊水過小はポッター症候群だけに起こる症状ではないので、すぐにポッター症候群と結びつける必要はありません。
どちらにしても、羊水過少は胎児にとって危険な状態なので、早い対処が必要となります。

ポッター症候群の治療法

残念ながら、現代の医学ではポッター症候群の赤ちゃんに対する効果的な治療法はありません。
出産直後から人口呼吸管理が始まりますが、ほとんどの赤ちゃんに予後不良が認められます。
妊娠の継続や出産により母体に危険が及ぶため、医師に人工死産をすすめられることもあります。

赤ちゃんは確かにお腹の中で生きているのに、出産を諦めなければいけないという、妊婦さんにとってはとても辛い決断になります。
できるだけ赤ちゃんと一緒にいたいという想いから、生きられる見込みが無くても出産を選ぶ妊婦さんもいらっしゃいます。

このまとめに関する記事

ランキング

ページトップへ