初めて漢方薬を利用するときには、体質にあった漢方を処方してもらうためにも、漢方薬の取り扱いのある産婦人科で医師に相談するようにしましょう。また、漢方医のいる専門薬局で処方してもらうようにしてくださいね。
人にはそれぞれ持って生まれ持った体質と後天的に作られる体質があるとされています。
漢方は、後天的に作られた体質を改善して、元々あった弱点を補っていくことを目的としています。
まず、血が体に少ない「血虚(けっきょ)」、流れが悪い「瘀血(おけつ)」、消化器系の働きが悪く栄養が体に取り込めない「気虚(ききょ)」等、バランスが崩しているポイントを探しだします。
ポイントが見つかると、症状に合った漢方薬を飲むことで体質改善し、不妊の症状を解消していきます。
漢方薬は不妊に効果あり?
個人の体質に合わせて体全体を調整することで、症状を改善するという考え方の治療法です。
体質や抵抗力、自覚症状は個人差の大きいものです。
全く同じということは基本的にないので、その人の身体に合った漢方薬が処方されます。
漢方薬は、医師が腹診、脈診、舌診等で体力の強弱や体質などを判断します。
判断されたあとに、植物や動物、鉱物等の自然界に存在するもので作られた「生薬」を2種類以上組み合わせて作ります。
漢方とは?
体質によって効果が出る漢方は違いますし、様々な症状を併発していて簡単に効く漢方薬を選ぶことが難しいですが、ここでは不妊体質の改善に効果が期待できる漢方薬をご紹介します!
おすすめの漢方薬6選
体質によって合わなかったり、効き過ぎてしまったりします。
合わない、または効き過ぎたときは、じんましんや熱、むくみに動悸、不眠、熱、食欲不振といった症状を引き起こす可能性があります。
漢方薬の副作用
虚弱体質の方や老人、産後や術後の衰弱、貧血で体力がなく生理不順になる人、疲れやすい人に適した漢方薬である「気虚(ききょ)」の場合に処方されます。
身体がエネルギー不足な状態で、栄養が不足していたり消化吸収能力が低下していませんか?
妊娠力をつけ、維持するための漢方薬です。
十全大補湯(じゅうぜんたいほとう)
痩せ型で体力がなく、血の巡りが悪く、女性ホルモンのバランスが崩れているという、虚弱体質の人に適した漢方薬である当帰芍薬散は、血が少ない「血虚(けっきょ)」の場合に処方されます。
血の元となる栄養が不足が原因で、顔色が悪い・貧血・めまい・立ちくらみ・目が疲れやすくかすむ・月経量が少ない等の症状は出ていませんか?
当帰芍薬散には、貧血症状の改善や女性ホルモンのバランスの調整、血行促進や頭痛の回復、利尿作用、胃腸を整えて身体を温める効果があると言われています。
当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
温経湯(うんけいとう)
月経痛や更年期障害・血行不順からくる症状に使われ、比較的体力がある人に適した漢方薬である温経湯は、血が滞った「瘀血(おけつ)」の場合に処方されます。
桂枝茯苓丸には、血行やホルモンバランスを整え、下半身の冷えと上半身ののぼせ、ひどい月経痛・月経不順、更年期障害や肩こり・頭痛、シミや痣やニキビ等の肌トラブル、子宮筋腫や子宮内膜症に効果があると言われています。
桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)
生理不順や生理痛、更年期障害、足腰の冷えや痛み、冷えのぼせがあり、体力があまりない人に適した漢方薬である温経湯は、血が滞った「瘀血(おけつ)」の場合に処方されます。
血液の流れを良くし、手先のほてりを取りながら、身体全体を温め、ホルモンバランスを整え、排卵を促す効果があると言われています。
生理周期の乱れや更年期の悩み、風邪を引きやすいなどの虚弱体質の人に漢方薬である加味逍遥散は、気が滞った「気滞(きたい)」の場合に処方されます。
生理周期の乱れ・体の冷え・ストレス・ホルモンバランスの乱れに悩んでいませんか?
血の流れを促し、ホルモンバランスを整える効果があると言われています。
加味逍遥散(かみしょうようさん)
六味地黄丸(ろくみじおうがん)
不妊症に悩む男女に効果的で、男性にもおすすめできる漢方薬である六味地黄丸は、精力が減退する「腎虚(じんきょ)」の場合に処方されます。
東洋医学では老化防止に有名な漢方薬です。
卵子のお悩みや、年齢は若くても子宮・卵巣機能の低下が気になる方のホルモンバランス、受精率や着床率を上げる効果があると言われています。
いかがでしたか?
漢方医に症状を相談して、自分の体質を知り、適切な漢方薬を処方してもらってくださいね。
食生活や生活リズムを見直しながら、上手に漢方を取り入れて、妊娠しやすいよう体質改善をしてくださいね。