2017.03.12 Sun 更新

幼児がかかりやすい感染症「プール熱」。どんな病気なの?

プール熱という病気を知っていますか?夏場に流行する夏風邪の一つで子供に感染しやすい病気です。感染力が強いため、集団感染や家族内感染も考えられます。事前に知っているだけで予防することもできるので、プール熱について理解しておきたいですよね。

プール熱は圧倒的に子供に感染しやすい病気で、感染者は10歳以下の子供がほとんどです。
しかし、大人に感染しないわけではありませんので注意が必要です。

子供にのみ感染する病気?

プール熱の原因はアデノウイルスと呼ばれるウイルスによって引き起こされます。アデノウイルスは年間通してみられるウイルスですが、プール熱は6月頃から流行し始め、プール利用客が多い7〜8月頃がピークになります。

プール熱とは、医学的には「咽頭結膜熱」と言われている病気で、プールを介して感染しやすいためにプール熱と呼ばれるようになりました。
必ずしもプールだけが感染源となるわるわけではなく、接触感染や飛沫感染をするので、保育園や幼稚園などの学校、老人施設など集団が集まる環境で流行しやすい病気です。

プール熱(咽頭結膜熱)ってどんな病気?

プール熱の症状はどんなものがある?

その他にも、くしゃみなどの飛沫感染や、感染した子供が使っていた食器やタオルを共用して接触感染することもあります。
アデノウイルスは感染力が非常に強いウイルスで、小学校の子供が感染し、家に帰ったあと他の子供や乳児にうつる可能性が高まります。

プール熱は、唾液などの飛沫感染、あるいは涙・鼻水・糞便などの接触感染によってうつります。
主に学校のプールの水を介して、口や鼻、喉や目の結膜から体内に入ってきます。

プール熱の感染経路

感染するとアデノウイルスが人の体に寄生し、約5〜6日の潜伏期間の後、喉の痛みや結膜炎、高熱などの症状があらわれます。
プール熱にはインフルエンザのようなワクチンや予防接種で防ぐといったことはできません。
日頃のケアが予防につながります。

プール熱の治療はどうしたらいいの?

プール熱の高熱は、他の夏風邪と違い、熱が下がりにくいことが特徴として挙げられます。
熱が続く上に喉が痛いため、食欲もあまり出ずに脱水症状になることもあるので注意しましょう。
特に赤ちゃんの場合は、幼児以上に脱水症状には気を付けましょう。

感染後5〜6日の潜伏期間が過ぎると、38〜40度の高熱と、喉の腫れや結膜炎の症状がでてきます。
喉の腫れがひどい場合は扁桃腺炎を併発することもあります。
結膜炎になっている場合、目の痛みがあり、白目の部分やまぶたの裏側が赤く充血し、涙や目やにが出ることもあります。
乳児が感染した場合、下痢や嘔吐などの症状が目立ち、結膜炎が発症しないこともあります。

プール熱には対症療法しかありません。
まずは病院で診察を受け、高熱には解熱剤、喉の痛みや頭痛には炎症を抑える薬、結膜炎に対しては目薬が処方されます。

しかし、元気になっても2週間ほどは排泄物にウイルスが残っていることがあるので、完治したと思ってもしばらくは、手洗いうがいを徹底させるようにすることが大切です。

家では安静にさせ、極力他の家族と接触させないようにしましょう。
喉が痛く食欲が落ちていることが多いので、柔らかく喉越しが良いものを用意してあげ、水分補給をこまめ促しましょう。
高熱が続くので親としては不安に思うでしょうが、約1〜2週間程度で治ります。

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