2017.06.11 Sun 更新

女性の妊娠適齢期って何歳まで?医学的に出産可能な年齢についてまとめました。

「妊娠適齢期」とは、生殖機能の面から、妊娠に適した時期のことを指します。 この妊娠適齢期には期限があり、どれだけ医療が進歩していても生殖年齢の限界を超えることはできません。 今回は、「女性の妊娠適齢期」についてご紹介します!

不妊治療で妊娠適齢期は克服できる?

女性に妊娠適齢期が設定されているのは、「卵子の数が減少し、質が老化する」からだと言われています。
男性の精子は日々生産されていくと言われていますが、卵子はそうではありません。
卵子は生まれた時に一生分の数が卵巣の中に既にあり、増えることがないのです。
年齢を重ねるとともに減少していきます。
また、卵巣等の臓器は、他の臓器と同様に、加齢によって老化し、機能が衰えてしまいます。

妊娠適齢期がある理由

健康な女性が自然妊娠できる年齢は、初経が訪れる12歳前後から閉経を迎える50歳前後だと言われています。
ですが、一般的に閉経を迎える約10年前である40代頃から自然妊娠は難しくなるようです。
なので、妊娠に最も適した時期は25~35歳前後だと考えましょう。

年齢が40歳以上の母親から生まれる赤ちゃんの数は年々増加していますが、日本産科婦人科学会によると、女性は30歳を超えると自然に妊娠する確率が低下してしまうとされています。

女性の妊娠適齢期って何歳まで?

高齢にともなう妊娠・出産のリスク

ですが、不妊治療をすれば必ず妊娠できるという訳ではありません。
不妊治療は「妊娠のサポート」です。体外受精を行い、成功したとしても、お母さんの子宮の中で育たなければ出産できませんよね。
加齢で妊娠する力が衰えてしまっているのなら、高度な医療も意味がないのです。

最近では医学が進歩し、不妊治療の技術が発達してきました。
本来であれば、老化し、生殖能力が低下してしまっている卵子を人工的に成長させる、体外で精子と卵子を直接受精させる等の高度な技術を駆使し、妊娠することが出来るようになりました。
自然妊娠が難しいため不妊治療を行う選択をする夫婦やカップルが増えています。

流産、早産、難産になる確率が上がる

ダウン症等の何らかの障がいをもった子どもが生まれるリスクが高まります。
卵子や精子が老化していると染色体に異常をきたし、胎児に異常が見つかるのです。
ダウン症は、女性の出産年齢を25歳と40歳で比較すると、40歳の女性の方が約10倍のリスクがあるとされています。

染色体異常児が生まれる可能性が高くなる

高齢だと妊娠・出産できないのかというと、そうではありません。
無事妊娠することが出来たとしても、高齢であればリスクが伴います。
高齢にともなう妊娠・出産のリスクは以下の通りです。

染色体異常が原因で「流産」と「早産」が起きやすくなります。
流産の可能性は、女性の出産年齢を20代と40代で比較すると、40代の女性の方が約20倍のリスクがあるとされています。
また、母子ともに命の危険が起こる常位胎盤早期剥離が起きやすくなります。

妊娠中に病気にかかりやすい

女性の出産年齢が上がるほど、妊娠22週以降の胎児や生後1ヶ月以内の新生児の死亡率である「周産期死亡率」が高くなると言われています。

赤ちゃんの死亡率が上昇

いかがでしたか?
リスクがありますが、妊娠適齢期が過ぎていても妊娠・出産することは可能です。
様々なリスクがあることを考えてライフプランを設計してくださいね。

高齢妊娠は、母体への負担が大きいとされています。体調不良や病気になりやすくなると言われています。
特に、妊娠中の高血圧による頭痛やむくみ、尿にたんぱくが出る等の症状が現れる「妊娠高血圧症候群」になりやすいため注意が必要になります。
妊娠糖尿病や甲状腺疾患、子宮筋腫や卵巣に腫瘍ができる卵巣腫瘍等にかかる確率も上昇すると言われているので注意しましょう。

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