2016.06.12 Sun 更新

新生児はよく嘔吐する!?嘔吐の主な原因とその治療・予防法を紹介

未発達な赤ちゃんの胃の構造上、よく嘔吐をしてしまいます。生まれたばかりの赤ちゃんは胃の容量も小さいために、3か月くらいまでは吐いてしまいますが、成長とともに胃が発達するのでだんだんと落ち着いていきます。新生児嘔吐に特に問題はありませんが、病気が原因で吐いてしまうこともあるので赤ちゃんの様子をしっかり見てあげあげてくださいね。

生理的な理由で吐く

新生児嘔吐の原因として、以下が考えられます。

新生児嘔吐の原因

赤ちゃんの月齢が小さいうちはよく吐きます。それは赤ちゃんの胃の構造に関係しており、未発達の赤ちゃんの胃は大人の胃に比べて縦に長く、蓋のないとっくりのような形をしているために逆流しやすくなっています。
食道と胃のつなぎ目である噴門部の括約筋も大人と比べて大変弱く、胃を固定しているじん帯もゆるく、胃の軸捻転が起こりやすいという特徴があり、この胃の軸捻転が起こると嘔吐や腹部膨満が起こりやすくなります。
また、赤ちゃんの胃の容量はわずか30ml~50mlしかなく、授乳開始とともに少しずつ増えていきますが、生後6か月まででも120ml~200mlしかないため、母乳やミルクの量が多すぎるとタラリと垂れるように吐き戻したり、ゲップにつられて吐いてしまいます。
新生児嘔吐のほとんどは特に問題ありませんが、病気が原因である可能性もあるため、しっかり様子を見てあげましょう。

新生児の特徴

赤ちゃんが母乳を飲むときに、母乳が勢い良く出てしまってむせることがあります。母乳が勢いよく出過ぎないよう、授乳前に2~3割ほど搾って圧抜きをしてあげましょう。

母乳の勢いが強過ぎて吐く

上記したように、赤ちゃんの胃の容量はとても小さいので、母乳やミルクを飲みすぎると気持ち悪くなってしまいます。食欲旺盛な赤ちゃんはどんどん欲しがってしまうかもしれませんが、自分の胃の許容量がまだ分かっていないので飲みすぎてしまうのです。授乳時間を計る、月齢の推奨量を参考にしながらミルクを作るなど、調整をしてあげましょう。

母乳・ミルクが多すぎて吐く

上記したように、赤ちゃんの胃の特徴から生理的に吐きやすいといえます。ミルクを飲み過ぎた、空気を一緒に飲んだ、飲んですぐに横になったなど少しの刺激が逆流の原因となって吐いてしまうことがあります。これは大体生後3ヵ月まで続き、胃の形が安定して腹筋がしっかりしてきたらだんだんと落ち着いていきます。

上記したように生理的な嘔吐は問題ありませんが、病気が原因ということも考えられます。赤ちゃんが吐いたときは、吐き方と嘔吐物を確認してください。

注意するべき新生児嘔吐

赤ちゃんはミルクや母乳を飲んでいるときに、一緒に空気のカタマリを飲み込んでしまっています。この空気のカタマリを除くためにげっぷをするのですが、赤ちゃんの胃の筋肉はとても弱いので、自力で出すことはできません。空気が気管から口へ逆流する際に、母乳やミルクも一緒に吐き出されます。授乳後は必ずげっぷを出してあげましょう。

げっぷが出ていない

吐き方

嘔吐物が乳白色や無色透明、離乳食で食べたものであれば問題ありません。
しかし、嘔吐物が黄色や緑色をしている場合は病気が疑われるので、病院を受診しましょう。

嘔吐物

吐いた後の赤ちゃんの機嫌が良ければ問題ありません。しかし、吐き方が噴水のような場合は病気が疑われるので、病院を受診しましょう。

・胃腸炎
・食中毒
・急性中耳炎
・喘息、気管支炎
・髄膜炎
・消化管閉鎖症
・肥厚性幽門狭窄症
・腸重積症
・頭部外傷

嘔吐の原因となる病気は以下の通りです。

新生児嘔吐の対処法

上記したように病気を疑うような嘔吐の場合は、小児科を受診しましょう。嘔吐の症状が治まるまではあまり無理に動かさず、落ち着いてから病院を受診してください。吐いてしまったものが口や喉に詰まらないように赤ちゃんを横向きにして、こまめに顔を拭いてあげてください。嘔吐が続くと脱水症状になる危険性があるので、嘔吐が治まったら一口ずつ水分補給をさせましょう。味の濃いものは再び吐き出してしまう可能性があるので、白湯や麦茶などを飲ませてあげてください。

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