上皮真珠は乳歯が生えてくる生後6ヶ月くらいまでに少しずつ小さくなり、自然に消滅するケースが多いようです。
白いポツポツが上皮真珠ならば治療の必要はありません。
歯の生え方に影響がでることもないので安心してください。
気になるようでしたら検診の時に相談してみましょう。
上皮真珠の歯並びへの影響
お母さんのお腹の中で行われていた、歯が生える準備のなごりのようなもので、成長とともに自然に消滅すため特に治療の必要はありません。
上皮真珠は、赤ちゃんがお腹の中にいる状態では100%、生後1ヶ月以内の赤ちゃんでは80〜85%にみられるといわれています。
実際に上皮真珠の存在に気づくママはわずかです。
生後3〜4ヶ月までの赤ちゃんの歯茎に、白色や黄白色の光沢のある直径1〜3mmくらいの膨らみができていることがあります。
触ると硬くはなく、痛みやかゆみもありません。大きさはさまざまで、個数についても1個から数個以上のものまであります。
この白いものの正体は「上皮真珠(じょうひしんじゅ)」と呼ばれるものです。
上皮真珠とは
上皮真珠以外の原因だった場合は、治療が必要なものもあります。
上皮真珠以外に考えられる原因
上皮真珠と似たような白く球状のかたまりが、上顎の真ん中にできることがあります。
「エプスタイン真珠」と呼ばれるもので、お腹の中の赤ちゃんの成長過程で、左右の上顎が結合するとき、組織が吸収されずに残り、変化して出てきたものです。
これも自然に消失するのでそのままで問題ありません。
上顎の真ん中にでるエプスタイン真珠
口腔カンジダ症
先天性歯の場合、問題がなければそのままにしておきますが、もともと歯の組織が未熟なため、生えてからもグラグラすることが多いようです。
また、授乳の際に歯の先端で自身の舌の裏やママの乳首を傷つけることがあります。
その場合は、抜糸や歯を削るなどの歯科治療を行うこともあります。
また、先天性歯は歯のエナメル質が弱く虫歯になりやすいので、定期的に小児歯科を受診しましょう。
赤ちゃんの乳歯は生後6〜8ヶ月ごろに生え始めるのが一般的ですが、なかには新生児の頃から生えていたり、歯茎の真上にすけて白く見えている子もいます。
生えてくる位置や形が明らかに異常な場合は、余分な乳歯(余剰歯)であることも。
乳歯(先天性歯)
カンジダという真菌(カビ)によって起こります。
一般的には病原性は弱いのですが、赤ちゃんは感染防御力が未発達のため発症します。
口腔カンジダ症は「鵞口瘡(がこうそう)」とも呼ばれており、母乳やミルクかすのような白いものが口内の粘膜につくことです。
触るとやわらかく、歯茎だけでなく舌や頬の内側などにもできるのが特徴です。
病院で口腔カンジダ症と診断されれば、塗り薬で治療していきます。
まとめ
口の中に水疱のような潰瘍のできる感染症にかかっている場合もあります。
熱など全身症状がないか注意し、異常があれば小児科を受診しましょう。
ヘルパンギーナ・手足口病などの感染症
上皮真珠はほとんどの赤ちゃんに見られるもので、特に治療の必要はありません。
無理にとろうとしたり、頻繁に触ったりすると、傷がつき細菌に感染して炎症を起こす原因になるので気をつけましょう。
上皮真珠は病気ではありませんが、別の病気の可能性を捨てきれず不安な場合は歯科医師に相談してくださいね。