妊娠中というのは、人ひとりをお腹の中で育てている状態で、流産などの危険性がありますので、重たいものを持たないことや、タバコまたその煙を吸うことを避ける、業務での過度な疲労をしないようにする必要があります。
ですが職場の理解がない場合、重たいものを持つよう指示されたり、近くでタバコを吸われる、深夜遅くまでの残業を余儀なくされるなど、全く妊婦であることに配慮されず、またそのことを相談する環境がないこともマタハラの一つです。
妊娠中であることを伝えているにもかかわらず配慮がない
「子供を育てながら働くのは大変よ?」などとやんわりと退職を促されたりすることがあります。
その他、派遣の場合契約打ち切りになってしまったり。
妊娠・出産を理由に解雇することは労働基準法などの定めにより禁止されていますから、自己退職を促したり別の理由を引き合いに退職へ持ち込まれることもあるようです。
職場に妊娠したことを伝えたら、退職を促された
マタニティハラスメントというのは、妊娠中もしくは産休明けの女性に対する不快な言動や理不尽な待遇など、身体的もしくは精神的に受ける苦痛のことを言います。
具体例をあげると以下のようなことが、マタニティハラスメントを略して「マタハラ」と呼ばれています。
マタニティハラスメントとは?
会社というのは労働基準法などによって、妊娠中の女性に検診を受けるための休みを与えるよう定められています。
それなのに、休みを取るたびに嫌味を言ったり妊婦に対してプレッシャーをかけるような言動を繰り返し行うなど、休みを取りづらい状況にされたりする場合もあるようです。
また産後も子供の事情で早退したり休む度に子供のことを根掘り葉掘り聞かれることにより、ストレスになってしまいます。
検診や子供の育児のために休みを取りづらい
妊娠したことを伝えたら、「子供ができるとすぐに休んじゃうから困るんだよね」など妊婦に対して嫌味を言ったり、「子供を妊娠する余裕があるんだ?」や「子供ができてうらやましいわ」などと不快な発言をされることがあります。
これがストレスとなり、女性が追い詰められていく場合が多くあります。
妊娠や産休明けの女性に対する嫌味や不快な発言
昔にくらべると現在では、多くの会社が労働基準法に則って配慮した規定を整備しています。
会社としては女性を雇用する準備ができていても、職場の環境によっては、社員それぞれの考えの違いによって配慮されていない雰囲気・環境ができあがり、マタハラが起こってしまうのです。
男性ばかりが今まで働いてきた社会に、女性が入ったことによって配慮すべき部分は違うのに、認識が追いついておらず、対応が置いてけぼりになっているのも要因の一つです。
会社として、男女平等に雇用する上で、男性には男性のための、女性には女性のための、就業規定などを整備し社内での周知を促すことで、改善されてゆくはずです。
マタニティハラスメントが起こる理由としてよく挙げられるのが、女性の社会進出が進んだ現代社会で古い考えをもった人が未だおり「男性が働き、女性が家を守る」という考えが抜けていないことが挙げられます。
マタニティハラスメントが起こる理由は?
マタニティハラスメントへの対策とは?
また、妊娠を報告する際は信頼の置ける上司にまず報告するようにしましょう。
親しい同僚よりも上司に先に報告することによって、仕事面でのフォローを今度お願いしやすくなります。
それから、産休育休に入る前には、しっかりと引き継ぎを行い、自分が職場を離れることによって仕事が滞ることがないようにこちらからも配慮が必要です。
自分でできる対策としては、職場が妊娠・育児に理解のあるところを選ぶのが手っ取り早いです。
女性を多く雇用している会社は、きちんと規定も整備されており、周知徹底もされ職場環境もフォローしあえるようになっていることが多いです。
現代では女性の雇用を獲得するために、妊娠育児に対する福祉制度を充実させているところもあるくらいです。
今後子育てをする予定がある方はそういった面を重視して職場を選ぶといいかもしれませんね。
最後に
特に出産後も同じところでバリバリ働きたいという方は、特に産休に入る前と産休明けには、迷惑をかけてしまうことへの謝罪と感謝を添えて、挨拶回りをしておくようにしましょう。
やはり礼儀として手土産を持って行き、子供の事情で休むことがあることを先に伝えておくと角が立たず、今後も円滑に職場で働けると思います。
妊娠中は医師の診断書を持って、医師の指導による勤務時間の変更、勤務軽減等の措置をお願いができることも知っておきましょう。
その際も、休むことにより他の方へしわ寄せがどうしても行ってしまいます。
妊婦だから当たり前と思うのではなく、こちらからも相手へフォローすることを覚えておきましょう。
基本は助け合いです。
助けてもらうばかりでなく、他の方が妊娠したときも自分がしてもらう、してもらった時のことを考え、普段から自分も率先してフォローに入るようになれるといいですね。