2016.04.21 Thu 更新

妊娠中の喘息って危険なの?!原因や症状、予防法について

もともと喘息を診断されている妊婦さんも多くいるかと思います。しかし、妊活中や妊娠中はおなかの中の赤ちゃんへの影響を心配して薬や治療を中断している方も多いのではないでしょうか?咳や発作などの赤ちゃんへの影響や薬の影響、治療法などをまとめてご紹介いたしますので参考にしてみてくださいね。

アメリカの研究によると、妊娠前から喘息を患っている妊婦さんのうち約30%で症状が悪化、逆に症状が改善したという妊婦さんが約30%、残りの方は特に「変わらなかった」という報告があります。
妊娠中に喘息の症状が変化する原因は女性ホルモンにあると考えられています。

妊娠中に喘息が悪化するケース

妊娠初期は特に咳がひどくなる場合がありますが、それは咳喘息の可能性があります。
咳喘息はアレルギーを引き起こす物質などに反応して気管支に炎症が起きる病気です。
しかし、喘息とは違い喘鳴や呼吸しにくいという症状はなく、主に空咳が1ヶ月以上続きます。
咳喘息を放って置くと、本格的な喘息に移行する場合もあります。
妊娠中に喘息を発症する可能性は個人差がありますが、妊娠を機に発症する方も多くいるので、これまで喘息とは縁のなかった方でも注意が必要です。

妊娠中に喘息が発症してしまうリスク

妊娠中の女性の喘息は全体の3.7~8.4%に認められるといわれています。
さらに妊娠中の喘息発症はある報告によれば17.1%といわれているそうで、気をつけなくてはいけません。
喘息は、呼吸時に空気が出入りする気管支という部分がなんらかの原因で狭くなることで息苦しくなる病気です。
気管支が狭くなるとゼーゼー・ヒューヒューといった喘鳴や咳がひどくなります。
気管支が狭くなる要因は、アレルギーを引き起こす物質や細菌、ウイルスなど様々です。

妊娠中の喘息治療

胎児への影響として危険なのは、喘息発作によって、赤ちゃんへ十分な酸素が供給できなくなることです。
胎児の身体機能が作られる妊娠初期にきちんと咳を抑えておかないと奇形児や脳障害のリスク、流産の可能性が高まるといわれています。
他にも子宮内発育遅延、低体重、早産などを招く危険性があります。

喘息が赤ちゃんへ与える影響

妊娠中に増加するエストロゲンという女性ホルモンは気道を収縮させる働きがあり、同じく妊娠中に増えるプロゲステロンという女性ホルモンは気道を拡張する働きがあります。
喘息を悪化させるホルモンと改善するホルモンが同時に増えることで、どちらかの反応がでるということです。

妊娠中の喘息発作を予防する方法

妊娠中に咳がひどくなった場合や喘息の発作が出た場合には迷わず呼吸器系の病院を受診しましょう。
薬を控えて喘息の症状がひどくなるよりも、早めに薬を使って症状をやわらげたほうが赤ちゃんも安心んできるはずです。

赤ちゃんへの影響を考え、自己判断で喘息の薬をやめてしまったことにより喘息の症状が悪化するケースもよくあります。
妊娠中に喘息の治療薬によって、体に障害をもった子どもが生まれた、という報告はこれまでありません。喘息の薬の多くはお腹の赤ちゃんに影響を与えないと考えられています。

喘息の薬は貼るタイプ、飲むタイプ、吸入するタイプの3つがあります。
このうち吸引するタイプは薬の効果が呼吸器の範囲内に留まるので最もリスクが低いそうです。
喘息治療が赤ちゃんへ与える影響はどれくらいあるのでしょうか?

喘息を予防する方法として「発作予防薬」というものもあります。
喘息もちの妊婦さんは呼吸器科の主治医とよく相談しておきましょう。
注意点として、予防薬は発作が起きていない段階で使用するものなので、「今は発作がないから」と服用をやめてしまっては効果がなくなってしまいます。服用し始めたら用法用量を守って正しく使用してくださいね。

また、喘息の発作が起きないように、空気清浄機を使ってハウスダストを除去し、日々の掃除で部屋を清潔にしておくことも喘息発作を起こさないためには有効だそうです。ストレスも喘息発作を引き起こす要因にもなりますので、リラックスして毎日を過ごすようにしたいですね。

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