嘔吐の原因を見極めるには嘔吐物の状態を観察してみましょう。
嘔吐物が乳白色や無色透明の場合は問題ありません。これは胃が未発達のため、胃の内容物が逆流してきたもので、母乳やミルク、胃液、よだれです。
このような場合は以下のような原因が考えられます。
問題のない嘔吐
赤ちゃんの嘔吐の主な原因
新生児期の赤ちゃんは胃が未発達で大人とは違う形をしています。
赤ちゃんの胃はフタがないとっくりのような形をしているために逆流しやすくなっているのです。
ミルクを飲んだり、ゲップをしたりのちょっとしたきっかけで吐き戻してしまうので「もしかして病気なのかな?」と不安になるママもいますが、たいていの場合、問題ないものです。しかし、中には病気が原因の嘔吐もあります。
赤ちゃんは何故よく吐いてしまうの?
【3.げっぷが出ていない】
母乳が勢い良く飛び出して、赤ちゃんがむせてしまうことがあります。
授乳前に母乳を絞り出しておくと、勢いを弱めることができます。
もったいなく感じるかもしれませんが、絞り出した母乳は捨てましょう。
【2.母乳の勢いが強すぎる】
新生児のうちはまだ自分の胃の許容量が分からずに、与えられるままに飲み過ぎてしまいます。
赤ちゃんの飲める量には個人差があるので、ちょうどいい量・授乳時間を探して調整してあげましょう。
また、一気にたくさんの量を飲ませるのではなく、休憩をはさみながらゆっくり飲ませるという手もあります。
【1.母乳・ミルクの量が多すぎる】
赤ちゃんの嘔吐の対処法
嘔吐物が黄色や黄緑色をしている場合は、「腸閉塞」のような病気が原因かもしれません。
また、噴水状に勢い良く吐き出した場合は「幽門狭窄症」や「髄膜炎」の可能性が考えられます。
便の色が違ったり、下痢をしていたり、吐いた後に赤ちゃんがぐったりしているような場合も病気を疑ってください。
頭を強くぶつけた後に嘔吐した場合は、頭蓋内出血や脳腫瘍の可能性もあります。頭を打ってから半日以内に吐いた時はすぐに病院を受診してください。
病気が疑われる嘔吐
赤ちゃんは喉頭蓋が大人よりも高い位置にあるので、ミルクを飲みながら同時に呼吸することができますが、胃の中に空気も一緒に入り込んでしまうというデメリットがあります。
赤ちゃんはゲップによって定期的に空気を吐き出さなくてはいけないのです。
ミルクを飲むたびにきちんとゲップをさせてあげれば、胃はミルクでいっぱいになり、スムーズに消化できるようになります。
しかし、授乳後すぐにゲップをさせてあげようとすると、ゲップにつられて吐き戻してしまうこともあります。少し時間を置いてからすると吐く回数も少なくなります。
まとめ
感染症だった場合、家族に感染してしまうことがあるので、嘔吐物はマスクや手袋を使用して処分しましょう。
手洗い・うがいも忘れずに行ってください。
また、嘔吐が続くと脱水症状を起こす可能性もあります。嘔吐が治まったら、一口ずつで構わないので白湯や麦茶などを飲ませてあげてください。
病気が疑われる場合は小児科を受診しましょう。
嘔吐物が喉に詰まって呼吸ができなくなる危険があるので、赤ちゃんを寝かせる時は横向きにしてあげてください。
じつは、母乳やミルクの飲み過ぎなどで吐き出すことは、嘔吐とは呼ばず"溢乳"と呼ばれます。
健康な状態でも起きる生理的なものです。
頻繁に吐いていると心配になりますが、 吐いた後、赤ちゃんがケロっとしていて元気そうなら問題ないものです。
赤ちゃんの体重の増加をチェックしながらミルクの量を見直すなどすると、吐く回数を抑えられますよ。