約1ヶ月後にはおりものに近い状態へと変化します。
しかし、子宮復古不全の場合は、濃い赤色の悪露が1ヶ月以上も続いたり、ときにはレバーのような血の塊が出たり、大出血を起こすこともあります。
悪露が多い場合は、細菌感染や産褥熱が発生する原因になったり、子宮に痛みが生じたりといった症状があります。
子宮収縮が進んでいるかどうか判断する目安の一つとして悪露があります。
悪露は出産後約1ヶ月ほど続く出血のことで、産後1週間くらいの間は量が多く、色も濃い赤色をしています。
その後、徐々に量が減っていき、色も薄くなります。
子宮復古不全の症状
子宮復古不全とは、産後の子宮の収縮不全によって回復が遅く、大きさや硬さの戻りが悪い状態のことをいいます。
妊娠・出産で大きくなった子宮は、通常、産褥期と呼ばれる産後6〜8週間くらいまでに、元の大きさや硬さに戻っていきます。
健康な方でも回復スピードには個人差があるものですが、何らかの原因で子宮の収縮が遅れていることが原因の場合は「子宮復古不全」と呼ばれます。
子宮復古不全とは
オキシトシンの分泌異常
もっとも多い1つは卵膜や胎盤の一部が子宮内に残っている場合です。
通常、卵膜や胎盤は後産で自然と剥がれて体外に出てきますが、まれに一部が体外に出てこないまま残ってしまい、子宮収縮がうまく進まない場合があります。
胎盤や卵膜の子宮残留
子宮復古不全の原因はいくつか可能性が考えらます。
子宮復古不全の原因
・子宮筋腫の合併
・子宮内での感染
・子宮内での感染
・巨大児
・多胎妊娠
・産後の過度の安静
他にも以下のような原因が考えらます。
その他
赤ちゃんにおっぱいを吸われるときにオキシトシンというホルモンが分泌され子宮収縮が促されます。
このオキシトシンがうまく分泌されないと子宮収縮が進まず、子宮復古不全が起きてしまうのです。
子宮復古不全の治療法
エコー検査を行い、卵膜や胎盤の一部が子宮内に残っている場合は、まずは感染防止の抗生剤の投与をします。
子宮内の残存物が排出子宮内の残留物を取り除く処置を行いますが、産後1ヶ月以内の場合には、子宮に傷がつく可能性が高いため、手術はあくまで最終手段としての治療になります。
残留物が確認できず、子宮収縮の遅れが原因の場合は、子宮収縮剤を投与し経過観察になります。
場合によっては点滴を行い、貧血の症状がある場合は鉄剤の投与も行います。
悪露が子宮に留まっている場合には、排出を促すために子宮頸管を広げる処置をすることもあります。
子宮復古不全にならないためには産褥期に極度の安静を避けましょう。
医師の許可が出たら早期に歩行を開始します。
排尿や排便を我慢しないようにすることも大切です。
子宮復古不全の予防法
尿意が感じられない場合は時間ごとにトイレにいきましょう。
また、赤ちゃんに母乳をあげ、乳頭に刺激を与えることも大切です。オキシトシンが分泌され、子宮復古不全の予防になります。
まとめ
悪露は産後に誰でもあるものですが、産後1ヶ月たっても悪露が少なくならないときは、子宮復古不全の可能性があります。
放っておくと、産褥晩期出血、細菌感染、性器の機能障害にもつながる症状なので、疑われる場合は早急に医療機関に相談しましょう。
産後は子育てで忙しく、自分の体にまで気がまわらないことが多いものですが、1ヶ月検診で医師に相談してみるといいですよ。
尿意が感じられない場合は時間ごとにトイレにいきましょう。
また、赤ちゃんに母乳をあげ、乳頭に刺激を与えることも大切です。オキシトシンが分泌され、子宮復古不全の予防になります。