2016.09.23 Fri 更新

口唇口蓋裂は先天性の異常。原因や治療法について

口唇口蓋裂は赤ちゃんの先天性異常のひとつです。生きていくのに困難が生じるような異常ではありませんが、宣告された際には親として大きなショックを受けてしまう方もいます。今回は口唇口蓋裂の原因や症状、治療法について詳しくご紹介します。

・上手に哺乳ができない
・発音が上手にできない
・歯並びの問題
・美容上の問題

口唇口蓋裂の症状

唇がくっついてないだけの口唇裂、上顎がくっついていないだけの口蓋裂、両方ある口唇口蓋裂、の3種類があります。
また、その程度によって不完全、完全に分けられます。
これらは日本では400〜600人に1人の割合で起こると言われており、決して珍しい病気ではありません。

口唇口蓋裂(こうしんこうがいれつ)とは、唇や口の中の上顎が真ん中でくっついておらず、間に隙間が開いている状態のことです。
お腹の中の赤ちゃんはみな、はじめは鼻と口の境がありません。妊娠4〜12週頃に、口蓋突起といわれるものが左右から伸びてきて上顎がつくられます。
口蓋裂は、この段階で突起が最後までくっつかず、裂け目が残ってしまった状態のものをいいます。

口唇口蓋裂とは

胎児へなんらかの影響がある薬を妊娠中に飲むことが、口唇口蓋裂を引き起こす可能性に繋がると言われています。

ママが飲んだ薬の影響

はっきりとしたことはわかっていませんが、その間になんらかの異常が起こることで口唇口蓋裂が起こると言われています。
異常が起こる原因になる可能性があると考えられていることをいくつかご紹介します。

お腹の中で赤ちゃんの身体が作られていく過程はとても神秘的なものです。
赤ちゃんの身体の重要な部分は妊娠して3〜8週の間に作られていきます。
顔が作られるのは主に妊娠4〜12週の間です。

口唇口蓋裂の原因

精神的なものより肉体的なものです。妊娠初期にひどく体調を崩したり、病気になったり、そういったことが影響している可能性もあります。

過度のストレス

妊娠中にレントゲンやCTを避けるのは当然のことですが、絶対に必要な検査というのは避けられないものです。

レントゲンやCTの影響

遺伝

口唇口蓋裂の診断

以上のように、薬、被爆、ストレス、遺伝などが考えられていますが、今のところどれも可能性の一部でしかなく、口唇口蓋裂の大半が原因不明とされています。
どれも確実な因果関係が認められるほどではないので、もしお子さんが口唇口蓋裂を診断されたとしても、自分を責めないでくださいね。
どんなに良い環境でも赤ちゃんに絶対に異常が出ないなんてことはありえません。

口唇口蓋裂の赤ちゃんの両親や祖父母、兄弟や親戚に口唇口蓋裂の人がいることがあります。
しかし、その確率は数%と非常に低いもので、統計から見ても遺伝の心配はあまりないと言われています。

口唇口蓋裂の治療法

生まれた赤ちゃんの口唇口蓋裂の診断は実際に口や口の中を診察してしますが、出産前にエコーで発見されることもあります。
近年はとくにエコーの精度があがってきているため、その傾向が多くなっているようです。
また、妊娠中にわかっても特別できることはありませんので、必ずしも生まれる前に調べる必要はありません。

口唇口蓋裂の治療は基本的には手術になります。
手術の回数は状態によりますが1〜3回程度になります。

このように、口唇口蓋裂は適切に治療を受ければ治る病気です。
診断されても落ち着いて、医師と相談しながら治療の方針を考えていきましょう。

口唇裂の手術は生後3ヶ月頃に行い、唇と閉じてあげます。
次に上顎の隙間、口蓋裂を閉じる手術を言葉を覚え始める1歳半〜2歳くらいの間で行います。
その手術のあと、正しい発音ができるように言語療法を始めます。

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