では、なぜ不要な子宮内膜が溶け切らずに残ってしまうのでしょうか?
その原因には大きく分けて2つがあると言われています。
血の塊が出る原因
しかし、この子宮内膜を溶かして血液の状態にする酵素の働きが、なんからの原因でうまく働かなくなり、溶け切らなかった経血や子宮内膜の組織があると、経血に血の塊が混ざっているように見えるのです。
経血に混ざって排出されるこの塊は、溶け切らなかった子宮内膜です。
女性の体は生理周期に合わせて、子宮内膜を厚くして受精卵がやってくるのを待っています。
しかし、受精卵が着床しなかった場合には不要になるので子宮内膜が剥がれ落ち、酵素の力で血液の状態にして体外に排出されます。
これが月経の仕組みです。
生理の時の血の塊って何なの?
東洋医学では、レバー状の塊が出る状態は子宮の血流が滞っている状態だと考えられています。
冷えや食生活の乱れ、ストレス等が原因で、血流が悪くなる「於血(おけつ)」の状態になっている可能性があります。
特に、生理痛が重かったり、生理の時にイライラしやすい人は於血の体質であると言われているようです。
血行不良
しかし、この現象は珍しいことではなく、性的に成熟している20代小黄斑〜30代の女性には多く見られます。
なので、余り心配しすぎる必要はありません。
子宮内膜の大きさに対して、それを溶かす酵素の量が不足してしまうことが原因です。
子宮内膜を厚くするのは女性ホルモンの働きで、そのホルモンの分泌が多いと、不要な子宮内膜を溶かす酵素を途中で使い切ってしまうので、全て溶かしきることができずに塊が残ってしまいます。
子宮内膜の厚さ
経血に塊が混ざっているときには、その大きさに注目してみて下さい。
5〜7mm程度の小さな粒状の塊であれば、特に心配はいりません。
塊のサイズ
塊が出るときの注意点
しかし、1cm以上の塊でぶよぶよとしていて指で潰すことが出来るような塊が出来ているときには要注意です。
個人差もありますが、梅干しくらいのサイズを目安にして見て下さい。
・子宮内膜症
・子宮筋腫
大きなレバー状の塊がある場合には経血の量が多いことが考えれられます。
経血の量が多い場合には次のような病気の可能性も考えられます。
病気のサイン
まとめ
これ以外にも子宮の病気が原因で経血の量が増えている可能性もあり、妊娠に影響を与てしまうこともありますので、早めに受診して原因を知って治療するようにしましょう。
生理のことなので、レバー状の塊が出ていても人と比べたり相談したりしにくいものです。
毎回出ている場合には、「生理のときはこういうもの」と思い込んでしまう可能性もあります。
しかし、病気のサインだったり、生活習慣の乱れを知らせてくれたりしているものなのです。
早めに治療や生活習慣の改善をすることで無くなる場合もありますし、不安のたねだった塊が受診の結果心配のいらないものだとわかると安心することができます。
レバー状の塊が出たときには軽く考えずに、様子を見て早めに受診するようにしましょうね。