2016.10.22 Sat 更新

産褥期?どんな身体の変化が起こるの?気になるトラブルは?

産後6~8週間の時期を「産褥期」と言います。 妊娠・出産によって受けたダメージによって、身体はボロボロです。 この産褥期をどう過ごすかが、今後の生活において重要だと言われています。 今回は「産褥期起こる身体の変化とトラブル」についてご紹介します!

悪露の終了

妊娠によって大きくなった子宮は、産後急速に元の大きさへ縮んでいきます。
赤ちゃんが生まれて2~3日後からは、子宮の内側に粘膜が作られ、再生が始まります。
子宮は収縮しながら小さくなり、出血する分重さも減っていきます。
産後1週間も経つと500g程度の重さになります。
産後2ヶ月になると子宮は妊娠前の大きさに戻り、内臓も元の位置に戻ります。

子宮復古

産褥期は、妊娠・出産を経験した体が妊娠前の状態まで戻る大事な期間です。
この産褥期は、身体に様々な変化が起こっています。
詳しい変化、経過と回復についてご紹介します。

産褥期に起こる身体の変化

産後は、子宮収縮が起こります。
この子宮収縮は定期的に起こり、陣痛のような痛みを伴います。
陣痛のような痛みのため「後陣痛」と呼ばれています。
どうしても痛みが我慢できない場合は、鎮痛剤を処方してもらいましょう。
骨盤ベルトで占めるようにすれば、産後3~4日には痛みがなくなりますよ。

後陣痛

出産時に切開もしくは裂けてしまった会陰は、産後すぐ縫合されます。縫合された会陰は、大体4~5日程度で傷口がくっつきます。産後すぐは少し動いただけでもあった痛みは、1週間から10日経度でなくなります。
また、皮膚が引っ張られるような感覚や違和感は、産後1ヶ月すれば消えるとされています。

会陰の傷の回復

出産時に胎盤が剥がれ落ちたことによって子宮内に傷ができます。
悪露は、その傷から流れ出る血液に、子宮内の分泌物が入った粘度の高い出血のことを言います。
悪露は産後2~3日程は赤色もしくは赤黒色です。出血量も多く、塊も出てきます。
そこから徐々に出血量が減り、産後1週間程で薄い茶褐色になります。

子宮復古不全

身体が大変デリケートで安静にしないといけない時期である「産褥期」。
対処を誤ってしまうと体が完全に戻りません。様々なトラブルを招いてしまいますので、十分に注意してくださいね。

産褥期に起こりやすいトラブル

子宮収縮が不十分で、子宮が妊娠前の状態まで元に戻りきらない状態を「子宮復古不全」と言います。
通常では、大体2ヵ月程で子宮は治るのですが、子宮の回復が遅れる事があります。
子宮の回復が遅れると、感染症にかかってしまったり、子宮内膜が炎症を起こす原因になってしまいます。
それだけでなく、内膜の細胞組織がくっついてしまい、子宮内腔癒着が起こる危険性もあります。

昼夜関係なく赤ちゃんのお世話に追われ、睡眠不足になりやすいです。
また、育児に対する不安も抱えやすく、精神的に不安定になりやすい時期でもあります。
そんな精神的に不安定な日々を続けていると、気づけば産後うつを発症していたなんてことは珍しくありません。
うつは治療でよくなるものなので、精神科を積極的に受診するようにしてくださいね。

産後うつ

また、不妊症もしくは流産しやすくなる可能性もあります。
お腹の痛みがなかなか治まらない、悪露などの出血量が多く止まらない場合は病院で検査を受けてくださいね。

出産中含め、産後10日以内に2日以上にわたって起こる38度以上の発熱のことを言います。
この発熱は、会陰などの傷口から細菌が入り込んでしまって、感染症にかかることで起こります。
トイレに行くたびに洗浄綿で拭いて、清潔を心がけてくださいね。

産褥熱

排泄しにくい

出産時のいきみやホルモンの影響によって骨盤が緩んでいるため、排泄がしにくくなっています。
骨盤が緩んだままの状態だと、くしゃみやちょっと動いただけで尿漏れを起こしやすくいです。
また、妊娠中や出産時にできた切れ痔やいぼ痔が原因で、排便しにくくなる場合もあります。

いかがでしたか?
産後の体はボロボロで、回復に時間がかかってしまいます。
産褥期に無理をしていると、余計に身体を壊してしまい、回復に時間がさらにかかってしまうので、頑張り過ぎないようにしてくださいね。

このまとめに関する記事

ランキング

ページトップへ