2016.10.24 Mon 更新

はやり目(流行性角結膜炎)は二次感染に注意。家庭内でも対策を

はやり目(流行性角結膜炎)は子どもが感染しやすい病気です。プールで感染したり、顔を拭くタオルや洗面器を共有しただけでもうつってしまいます。今回は、はやり目の原因や症状、治療法について詳しくご紹介します。

大量の目やに

はやり目(流行性角結膜炎)の症状

アデノウイルスは感染力が非常に強いため、学校や病院、家庭内などで集団感染を起こしてしまうことが多くあります。
感染力の強さから一般的には「はやり目」と呼ばれ、ウイルス性結膜炎患者の中で最も多いタイプの結膜炎です。

流行性角結膜炎とは、ウイルス性結膜炎の一種です。
結膜はまぶたの裏側と白目の部分を結ぶように覆って組織を守っている膜のことです。
流行性角結膜炎はこの結膜の部分にアデノウイルスが感染することで起こります。

はやり目(流行性角結膜炎)とは

耳の前にあるリンパ節や、顎の下にあるリンパ節が腫れてしまうこともあります。
それらの部分を押すと痛みを感じることもあります。

リンパ節が腫れる

初期症状として白目の部分が充血することがあります。
目の痛みを伴ったり、目がごろごろしているように感じることもあります。
まぶたの裏側や結膜の部分にぶつぶつが生じることもあります。

充血・まぶたのぶつぶつ

はやり目に感染すると、5日〜2週間の潜伏期間の後、さらさらした目やにが現れます。
朝、目が覚めたときに目を開けようとしても大量の目やにのせいで目を開けることができないということもあるようです。

症状が強く現れている場合は、目のまぶたの裏に白い膜が生じることがあります。
これを偽膜といい、成人よりも小さな子供に生じやすいといわれています。

偽膜

頭痛や発熱、咳など風邪のような症状が現れることもあります。

風邪症状

かゆみはほとんど無い

はやり目の治療法

アレルギーが原因で起こる結膜炎とは違い、はやり目の場合かゆみはほとんど感じません。

現在のところ、アデノウイルスに対する特効薬は無く、ウイルスを殺すことはできません。
体内に抗体ができて自然治癒するのを待つしかありません。
しかし、目薬を使用することで悪化を防ぐことが大切です。

ほとんどは3週間ほどで自然に治りますが、感染力がなくなったと医師が判断するまでは学校へ出席できない疾患に指定されています。
はやり目は二次感染を防ぐことが大切です。
眼病くらいで…と思われる方もいるかもしれませんが、他の子どもたちにうつしてしまわないようにきちんと休ませてあげてください。
大人の場合も感染を広げないために出社は控えます。

子どもが発症したら必ず眼科へ行き、処方された抗生剤などの目薬で炎症への対症療法を行ってあげて下さい。
重症化した場合は角膜炎の症状が一年近く続くため、点眼を継続する必要があります。

はやり目の予防法

まとめ

・ しっかりと手洗いをする
・ 手で目をこすらない
・ 患者さんとそれ以外の人で、手や顔を拭くタオルを分ける
・ 目を手やタオルで拭かず、ティッシュペーパーなどの使い捨てのものを使用する
・ お風呂は患者さんが最後に入る

家庭内でも感染の恐れがあるので、感染した子どもを看病する家族は以下のことに気をつけましょう。

はやり目は夏に流行しやすい病気です。プールの水を介して伝染ることも多くあります。
集団感染を引き起こすこともあるので、子どもの様子がおかしい場合や体調不良を訴える場合には早めに病院を受診しましょう。
ただし感染症の可能性があるときに病院を訪れると病院で二次感染を引き起こしてしまうこともあるので、病院に行く前に電話をし、受信する際の注意点を確認しておきましょう。

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