2016.02.25 Thu 更新

もしかして…そんな時には検査薬でチェック!妊娠検査薬の仕組みと使い方

もしかして…と思った時、病院を受診するのはもちろんですが、その前に妊娠検査薬を使って調べて見る方も多いのではないでしょうか?最近の検査薬では、判定結果はほぼ確実だと言われています。でも、妊娠検査薬ってどういう仕組みで判定しているのでしょうか?その仕組と、きちんと検査するための正しい使い方についてまとめてみました。

妊娠した場合と妊娠検査薬の陽性反応が出るhCGの尿中濃度
妊娠前・妊娠超初期(IU/L)…0〜50(IU/L)未満
妊娠検査薬で陽性反応が出る濃度…50(IU/L)以上
妊娠初期頃(妊娠5週〜 生理予定日1週間後〜)…10,000〜100,000(IU/L)以上

妊娠検査薬は尿に排出されたhCGに反応を示す仕組みで、どの妊娠検査薬も尿中濃度が50(IU/L)以上だと妊娠判定が出るようになっています。

このhCGが作られ始めるのは受精卵が着床(子宮の壁に取り込まれる)した時期、ちょうど生理予定日あたりごろ。
一度作られ始めるとその量は急激に増え始め、生理予定日の1週間後にはかなりの量になり、そして尿にも排出されるようになります。

妊娠検査薬は、妊娠すると胎盤で分泌される「hCG」というホルモンに反応する仕組みとなっています。
これは赤ちゃんを育てようとする機能が働きだしたためです。

仕組み

妊娠検査薬の使い方はとっても簡単ですが、その分説明書を読まずに使ってしまう方も多いものです。
妊娠検査薬は正しいタイミングで使ってこそ役立つもの。
仕組みと使い方をちゃんと把握しておきましょう!

「あれ?前回の生理っていつから始まったっけ?」という事はよくある事。
生理周期がもともと不順だったりストレスや体調不良で変動する事だってありますよね。
そんな場合は次の表を参考に、生理予定日を算定してみてください。

生理予定日がはっきりしない

妊娠検査薬の所定の位置に直接、又は容器に入れた尿に2~5秒ほどつけます。
尿の量は多すぎても少なすぎても誤った判定結果になってしまうことがあるので気をつけましょう。

使い方

【前回の生理開始日も生理周期も分からない場合】
性交渉を行った日+3週間後

【前回の生理開始日だけ分かっている場合】
前回の生理開始日+(前回の生理開始日-前々回の生理開始日)+1週間後

【前回の生理開始日と生理周期が分かっている場合】
前回の生理予定日+生理周期+1週間後

判定サインの窓で線が確認されたら陽性ということになります。
各メーカーによって、尿につける時間、判定が出るのに待つ時間なども微妙に違いますので各説明書通りに使用しましょう。

判定窓で線が見えたら陽性です。
まれに確認ラインが出ていないのに判定ラインが見える場合がありますが、これも陽性です。
ラインが薄くても確認できたら陽性です。

判定の見方

【採尿に関する注意点】
・尿は多くつけすぎても少なすぎても正確な判定は出ません。
・異物の混じった尿や、にごりのひどい尿では使用しない。
・尿をつける時間、判定が出るまで待つ時間を守ろう
・採尿した後は時間をおかず、速やかに検査する

妊娠検査薬によっては始めはラインは出ていなくても10分たったらラインが出るものもありますが、基本は検査後1分の判定が正しい判定です。朝・昼・夜など検査する時間は判定に影響しません。

ビタミン剤などを服用している場合は尿も判定窓も黄色くなる場合がありますが、これは判定に影響はありません。
また、風邪薬やピル、飲酒などの影響も全くありません

間違った判定が出るケース

【性腺刺激ホルモン剤などを投与している】
治療目的で性腺刺激ホルモン剤などを投与している場合、陽性反応が出ます。
特に不妊治療中でhCGホルモンを投与していると陽性反応が出やすいです。

【尿に次のようなものが高濃度含まれている】
尿に血、タンパク、糖などが高濃度含まれている場合は陽性反応が出る場合があります。

妊娠していないのに陽性反応が出た場合

説明書をしっかり読んで、しっかり検査したのに、正しい検査結果が出ない場合がいくつかあります。

【異常妊娠】
子宮外妊娠や胞状奇胎などの異常妊娠をしている場合も陽性反応が出ますが、逆に全く陽性反応が出ないケースもあります。

【hCG産生腫瘍】
絨毛上皮腫などのhCG産生腫瘍にかかっている場合も陽性反応が出ます。

【閉経後】
閉経後は陽性反応が出ます。

妊娠しているのに陰性反応が出た場合

【超妊娠初期】
妊娠していても検査する時期が早すぎるとまだ尿中のhCG量が少ないため、陰性反応が出ます。

【尿がしっかりついていない】
尿の量が少なかったり、判定窓まで浸透していないと陰性反応になります。

陽性反応だったのに数日後に陰性反応が出た場合

【化学流産】
化学流産とは、受精はしたものの、着床する事が出来ずに流産してしまう事です。
受精するとhCG量は増え始めるのでこの時に検査すると陽性反応が出ますが、
流産するとhCGは生産されなくなるので陰性反応が出ることになります。

【稽留(けいりゅう)流産】
稽留流産とは、無事着床をし、成長を続けていた赤ちゃんが子宮内で亡くなってしまうことです。
この場合もhCGの減少に伴い、最初は陽性だったけど、結果的に陰性になります。

妊娠検査薬はあくまで参考。必ず産婦人科を受診しましょう!

市販の妊娠検査薬で自分勝手に判断し、産婦人科に行くのをためらったり、のばしのばしにしてはいけません。
「正常な妊娠」といえるのは、「超音波で、子宮の中に赤ちゃんの袋(胎嚢)を確認し、心拍を確認したとき」です。

超音波写真で胎嚢が確認できるのは妊娠4~5週、心拍は6週ごろに確認できます。
子宮外妊娠など、場合によっては、妊娠5週目くらいで命に関わる危険な状態になるケースもあります。
妊娠かも?と思ったら、一刻も早く、医師の診断をあおぎましょう!

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