2016.11.01 Tue 更新

高プロラクチン血症の原因とは?リスクと対処法もご紹介

なかなか授かることのできない妊活中の女性に多くみられ、不妊の原因の一因ともいえる「高プロラクチン血症」をご存知ですか?ホルモンバランスの乱れなどから不妊症になりやすいと言われています。今回はこの「高プロラクチン」について原因と治療法をまとめました。

また、プロラクチンは女性だけのものではなく男性にも分泌されており、精嚢線や前立腺の発達にも関係しています。
そのため、男性・女性に関わらずプロラクチンの血中濃度が高いということは生殖に影響がでやすいということになります。

そのほか、出産後の育児のために子宮収縮を促して体の回復を早める、出産後すぐに妊娠できないように排卵を抑制する働きもあります。
普通であれば授乳期間が終わればプロラクチンは元の数値に戻り妊娠できるようになるのですが、この数値が高いままだとなかなか妊娠しにくいとも言えます。

プロラクチンの血中濃度は病院の血液検査で測定することができます。
本来プロラクチンとは母乳の分泌を促すホルモンで、乳腺を発達させ、乳汁を分泌させてくれます。

まず、高プロラクチン血症とはプロラクチンという脳下垂体から分泌されるホルモンの血中濃度が高くなってしまう疾患です。
通常なら妊娠、出産、授乳期間に多くが分泌されるものですが、妊娠していないにも関わらずプロラクチンの血中濃度が30ng/mlを超えると、高プロラクチン血症と診断されます。

高プロラクチン血症とは

機能性の高プロラクチン血症

高プロラクチン血症の原因は、大まかに3つあると言われています。
原因や症状と併せて紹介していきます。

高プロラクチン血症の原因は?

高プロラクチン血症の症状としては、女性では生理不順になる、排卵されず無排卵になる、さらに妊娠や出産をしていないのに母乳が出たり胸が張る、などがあります。
男性にも、性欲の減退や勃起不全(ED)といった症状がみられることもあります。
なかなか自覚しにくい症状ではあるので、妊活をしているのに妊娠できない時は、不妊の検査で一度プロラクチンの血中濃度を測定してみるといいかもしれません。

高プロラクチン血症の症状

腫瘍性の高プロラクチン血症

抗精神病薬・抗うつ薬、抗潰瘍薬・制吐薬、循環器薬・血圧降下薬、ホルモン剤などを日常的に服用している場合、ホルモンのバランスが乱れることが原因になっていることが多いです。
特に、ドーパミンを抑える薬を長期的に服用している場合、高プロラクチン血症になりやすいと言われています。

薬剤性の高プロラクチン血症

日常のストレスから、自律神経のバランスが乱れることが原因でホルモンバランスが崩れ、ホルモンの分泌異常を引き起こしていることがあります。
また、稀に体質として夜になるとストレスが溜まりプロラクチンの値が高いという方もいます。
こういう体質の場合は、夜の性交では妊娠しづらいと言われています。

脳の下垂体に腫瘍ができている場合、ホルモンバランスが崩れて高プロラクチン血症になるというケースがあります。
ほとんどの腫瘍自体は良性であると言われていますが、吐き気や頭痛、めまいなどの症状がでることもあります。
ちなみに、この腫瘍性のものは女性に多く見られ、男女比では1:8と言われています。

腫瘍性の高プロラクチン血症などのように原因がはっきりしていればその治療を行い、薬剤性のものであれば薬の服用を控えればいいでしょう。
しかし明確な原因が不明でホルモンバランス異常で高プロラクチン血症になっている場合、プロラクチンを抑える薬を服用するように医師に処方されるかもしれません。

高プロラクチン血症の治療法

妊娠しやすい体質になれるように

この薬は「プロモクリプチン」と言いますが、不妊治療によっては長い期間服用する必要がでてきます。
ただし、このプロモクリプチンは吐き気やめまいなどの副作用が大きいため、副作用の少ない漢方を試される方もいます。
症状によりけりになってしまうので、医師と相談の上、治療していきましょう。

原因は様々ですが、ストレスなど身近なことが原因となっていることも多いでしょう。
ストレスを抑えるために薬に頼り、その薬が原因で高プロラクチン血症になることも考えられます。

まずは日常生活において無理をしないようにすることが大事です。
高プロラクチン血症を克服して、不妊症の解決になれるように妊娠しやすい体質を目指していきましょう。

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