その他の原因と種類
男性不妊の原因の約90%が造精機能障害です。
精子をつくり出す機能自体に問題があり、精子をうまくつくれない状態です。
自然妊娠可能な精子数は、1ml中2,000万個以上・運動率50%以上です。
この精子数が2,000万個以下の場合は「乏精子症」、前進する精子が50%以下の場合は「精子無力症」、精液中に精子が全くいない場合は「無精子症」、精液が射出されない場合は「無精液症」です。
造精機能障害
男性不妊の種類
不妊症の原因は女性だけの問題ではありません。意外と多いのが男性側の不妊です。WHO(世界保健機関)が発表した不妊症原因の統計では、不妊の原因が男性にある、または夫婦双方にある割合の合計が全体の約半数を占めているというデータがでています。
しかし、現在では医療技術の進化により、男性不妊の99%が治療可能となっています。
男性不妊の治療方法
男性不妊の検査は問診と精液検査と超音波検査などがあります。
一般的に精液検査は、3~5日間の禁欲後に行います。検査不良例では体調面による影響があるので2~3回行って総合的に判断します。
男性不妊の検査方法
勃起不全(ED)や、陰嚢内の静脈にこぶができる精索静脈瘤、精子の通り道である精管の一部がつまる等癒着し、精子が運ばれずに、精液のなかに精子いない状態である閉塞性無精子症などがあります。
閉塞性無精子症の治療方法
バイアグラが治療効果がかなり期待できる治療薬のひとつです。
性機能障害(ED)の治療方法
AIH(配偶者間人工授精)、体外受精、顕微授精、AID(非配偶者間人工授精)などによって妊娠は可能です。また、ビタミン、酵素活性剤、末梢循環増強剤、漢方薬や性腺刺激ホルモンの注射など、精巣の薬物刺激療法も精子改善に効果があります。
なお、無精子症の診断を受けられた方でも、薬剤による精巣刺激療法で、精子が造られる可能性もあります。また、精液の全量を調べることで活動精子が確認されて、顕微授精で妊娠される例も少なくありません。
造精機能障害の治療方法
閉塞性無精子症の場合は精路再建術を行います。この手術は髪の毛より細い糸を使って顕微鏡下で行う難易度の高い手術で、国内では、その技術を持つ医師はごく限られています。
・不規則な生活
・ストレス
・アルコール
・喫煙
・肥満
・糖尿病
・病気や薬の影響
・精巣の損傷もしくは機能障害
男性の不妊には先天性と後天性のものがあります。
先天線の男性不妊の原因は、遺伝的要因や発育段階で受けた影響等で、性機能不全になるものです。
後天性の男性不妊の原因は、下記のようなものが考えられます。
男性不妊の原因とは?
普段の生活習慣で気をつけたいこと
禁煙をする
ストレス対策・リフレッシュ
精巣内にアルコールを分解する酵素があり、アルコールを分解する際に出来るアセトアルデヒドという毒性の高い物質が精巣内で増えてしまい、精子を作る力を下げてしまいます。過度な飲酒は控えましょう。目安として週に1~2回程度がよいでしょう。
お酒をひかえる
喫煙者は非喫煙者に比べ、精子量が10~17%減少、精子の運動量減少などという結果が出てます。
自分だけではなく、副流煙などにより奥様にも悪影響を与えてしまいます!
適切な体重
女性と同じく男性もストレスが原因でホルモンバランスが乱れ、不妊の原因となってしまうことがあります。
BMIが高いほど正常な精子数や精子量が少なかったという実験結果があります。また、過度のダイエットも男性不妊の原因になりますので気を付けましょう。
精巣を温めない
精子を作る精巣が熱をもつと精子が減ってしまいます。
ノートパソコンをひざの上に載せて作業すると、腿から熱が陰嚢に伝わり温度が上昇するので、ひざの上でのパソコン作業はやめた方が良いでしょう。精子を作る精巣は、体温よりも数度低い状態が最適です。
食事やライフスタイルを見直し、生まれてくる赤ちゃんのために男性も自身の体を大切にしましょう。