赤ちゃんの頭の発育には、遺伝だったり母体の栄養状況や身体の状態等、たくさんの要因があるため、何が原因なのかはっきりと特定するのは難しいとされています。
特定は難しいのですが、病気で頭が大きくなっている場合もあります。
考えられる頭が大きい原因は以下の通りです。
頭が大きい原因は?
赤ちゃんの発育や出産予定日は、このBPDの数値によって算出さます。
一般的に、このBPDの数値が超えている場合、「頭が大きい」という診断がされるのですが、エコー画像で測定したものなので、実際のところ大きさに誤差が生じてしまうこともあります。
妊婦健診で行われるエコー検査の中にある「BPD(児頭大横径)」という検査で、測定されます。
BPD(児頭大横径)とは、赤ちゃんの頭を真上から見たときの、頭の横幅のことです。
一般的な赤ちゃんのBPD、頭の横幅は6週で8~9cm前後、38週で8.5~9.5cm前後、40週では大きくても10cm以下だと言われています。
赤ちゃんの頭が大きいってどういうこと?
巨頭症
赤ちゃんの頭囲を正確に測るのは難しく、計測ミスが多いようです。
お腹の中の赤ちゃんの大きさは「目安」だと考えた方がいいみたいですね。
あまり不安にならず、その後の経過を見守るようにしましょう。
計測ミス
ご家族に頭の大きい方はいませんか?
両親のどちらかが頭が大きいようでしたら、それは遺伝の可能性が極めて高いです。
また、お腹の中で成長するにつれて、標準的な頭の大きさになることもありますよ。
遺伝
ダウン症
「胎児水頭症」とは、頭蓋骨内に髄液が溜まる病気です。
過剰に溜まった髄液の圧力によって、頭蓋骨が広げられてしまい、頭が大きくなってしまうのです。
赤ちゃんは頭蓋骨の結合が柔らかいので、水頭症を発症しやすいと言われています。
先天性のものもあれば、怪我や感染症によって起こる後天性のものがあります。
胎児水頭症
「巨頭症」とは、頭が不自然に大きくなる病気です。大頭症と呼ばれることもあります。
この大頭症を発症すると、精神面や運動発達に影響を及ぼしてしまいます。
発症しているかどうかは生まれてから分かるものなので、注意しておきましょう。
ダウン症児の特徴に「頭が大きい」というものがあります。
そのため、頭が大きいとダウン症を疑う方も多くいますが、一般的にダウン症の判断材料は頭の大きさではなく、Nuchal Translucency (NT)と呼ばれる「うなじあたりの皮膚の浮き上がり」です。
様々なポイントを見て、検査をし、ダウン症と判断されます。頭の大きさだけで診断されることはないので、安心してくださいね。
頭が大きいと難産になるの?
「ソトス症候群」とは、頭や体の成長が著しく早く、発達には遅れがみられる病気です。
遺伝子の突然変異により発症する病気で、1万人に1人の難病だそうです。
ソトス症候群は、心臓系の病気・腎泌尿器系の病気・けいれん・背骨の曲がり(側弯)・扁平足などの合併症を起こしてしまう可能性があります。そのため、定期的に検査をし、合併症を早期に発見して治療をする必要があります。
ソトス症候群
結論から話すと、赤ちゃんの頭が大きいと難産になる訳ではありません。
頭が大きい場合、「子宮口を通りにくいから難産になる」「分娩が大変になる」なんて事を聞いたことがあるかもしれませんが、それは赤ちゃんの頭の大きさだけではなく、骨盤の大きさが大きく関係していきます。
頭が大きくても、骨盤が赤ちゃんの頭の大きさに広がればいいのです。必ずしも帝王切開となるわけではないので、安心してくださいね。
母体の骨盤の大きさを考慮して、頭が小さくても帝王切開をする場合もありますし、頭が大きくても自然分娩で生まれたり、誘発分娩を勧められることおあります。これも個人差がるものなので、一概に言い難いですよね。
いかがでしたか?
何か病気で頭が大きいのかと思いきや、生んでみたらただ頭が大きいだけ赤ちゃんだったという方はとても多いです。
あまり神経質にならなくても大丈夫ですよ。穏やかな気持ちで過ごしましょう。