帝王切開の傷跡がケロイド化する原因は、遺伝やホルモン、年齢、体質の影響等、様々なものがあると言われています。
ですが、帝王切開の傷跡がケロイド化する原因は、明確に分かっておりません。
「ケロイド」とは、傷跡が赤くみみず腫れのように盛り上がった状態のもののことを言います。
ケロイドは痛みやかゆみを伴うことがほとんどです。
帝王切開の傷跡のケロイド化すると…
帝王切開とは、麻酔をかけたうえでお腹と子宮壁を切り開き、赤ちゃんを取り出し出産する分娩方法です。
妊娠時や出産時に何かしらのトラブルが起こり、通常も分娩が難しいと判断された場合に選択されます。
個人差はありますが、手術自体は1時間ほどで終わるとされているので、母体や赤ちゃんへの負担が少なくて済むみます。
お腹を切るので傷跡が残ってしまい、美容的な面で悩む方も多くいます。
帝王切開とは?
ケロイドの発生や進行には、アレルギー反応が関係していると言われています。
なので、ケロイドの治療として抗アレルギー薬を服用し、傷の赤みやかゆみ等、症状の改善を試みます。
ケロイドの内服薬として処方されるトラニラスト(リザベン)という薬は、授乳中に服用する場合は授乳を中断しないといけません。母乳育児をしている方は医師と相談して服用するようにしてくださいね。
内服薬
帝王切開の傷跡がケロイド化すると、傷が目立ってしまうので、注意が必要になります。
ですが、傷跡がケロイド化してしまっても、適切な治療を受ければ、傷跡を目立たなくすることはできますよ。
帝王切開の傷跡のケロイド化したときの治療法は以下の通りです。
帝王切開の傷跡のケロイド化したときの治療法
ステロイドがついたテープを、ケロイドの部分に長期間に渡って貼ります。
テープによって痛みやかゆみが和らいだり、傷跡の盛り上がりや発赤が改善したりします。
テープ
ケロイドに厚みがある場合、炎症を抑制する効果を持つ「ステロイド」を直接注射することがあります。
注射するとケロイドの厚みが徐々に薄くなりますが、硬い組織に注射することもあるので強い痛みを伴うことがほとんどです。
医療機関によっては注射を打つ前に痛みを軽減させる処置をしてくれるところもあるので、痛みが気になるときは一度医師に相談してみてくださいね。
注射
圧迫療法
盛り上がった皮膚の部分を切り取り、まわりの正常な皮膚を縫い合わせます。
術後に再発することがあるので、飲み薬や圧迫療法を併用しながら再発の予防も同時に行われます。
手術
シリコン等でできたテープを傷跡に貼って、圧迫することで傷の盛り上がりを少なくする方法です。
傷が服や他の部位と接触することを防ぐことができます。
また、傷跡に対する刺激を軽減させることもできます。
いかがでしたか?
帝王切開の傷跡がケロイド化を予防する方法はありませんが、ある程度の予防は可能だとされています。
ケロイド予防に最適な方法を医師と相談するようにしてくださいね。
電子線を照射する放射線治療を行うこともあります。
電子線の照射には、ケロイドの原因となる線維芽細胞の増殖を抑えることがあるとされています。
ですが、この放射線治療には、照射された部分に皮膚炎や色素沈着が起きる危険性があるため、注意が必要になります。
古くなったケロイドよりも、でき始めのケロイドへの治療法として行われることが多いようです。