2016.03.29 Tue 更新

妊娠8ヶ月ってどんな感じ?28週、29週、30週、31週目のママと赤ちゃんの変化まとめ

妊娠中はお腹の中の赤ちゃんにもママにも劇的な変化が訪れる時期です。妊娠後期の8ヶ月目(28週、29週、30週、31週目)には、ママと赤ちゃんはどのような状態になるのでしょうか?妊娠後期に入ってますます大きくなってくるおなかに圧迫され、動機や息苦しさ、胃もたれなどを感じやすくなるこの時期の変化についてまとめてみましたので、参考にしてみてくださいね。

妊娠29週目

この頃から、無性に甘いものが食べたくなるという方が増えます。
これは、赤ちゃんの主な栄養源がブドウ糖で、ホルモンの働きによって優先的にママの体から供給されていることから、体内のブドウ糖が不足してしまうことが原因だと言われています。

胎児の大きさは390~410ミリ、体重は1,000~1,300グラムに成長し、呼吸や体温調節をする力を身につけます。
また、光・音・味・においといった五感が敏感になります。
子宮底長は26~34センチほどの長さになり、子宮底はみぞおちのあたりまで高くなります。

妊娠28週目

妊娠28~31週目にあたる妊娠8ヶ月は、「妊娠後期」です!
大きくなった子宮に胃や心臓が押され、動悸や息切れ、胃もたれが起きやすい時期です。
今回は「妊娠8ヶ月目の妊婦さんの症状と赤ちゃんについて」をご紹介します。
お腹の赤ちゃんは内臓機能や身体機能がほぼ整ってきて、骨格や筋肉もしっかりします。
体重もどんどん増加していって、赤ちゃんが肺呼吸の練習を始めるのが8ヶ月目です。

妊娠30週目に入る頃、胎児の大きさは400~430ミリ、体重は1,200~1,750グラムほどに成長します。
身長と体重の増加ペースがこの時期から落ち着くことから、前週から大きな変化は少ない時期です。
妊婦さんは子宮底長が27~35センチ程度になり、子宮内で動けるスペースが減ることと、赤ちゃんが下に降りて頭が骨盤に固定されるため、以前よりも胎動の回数が減り、力加減も落ち着いてきます。
ただし、この頃の赤ちゃんは20~30分ごとに寝たり起きたりを繰り返しているので、胎動が全くなくなるということはありません。
1日で一度も胎動を感じない場合は、赤ちゃんに何かトラブルが起きている可能性があるので、異常を感じた場合はすぐに病院に連絡しましょう。

妊娠30週目

おりものは膣内の乾燥を防ぎ、酸性に保つことで雑菌やカビの繁殖を防ぐ働きがあります。
妊娠中は女性ホルモンの分泌が活発になり、おりものの量が増えるため、前期破水や高位破水と勘違いしてしまうことも…。
しかし、おりものと破水は匂いや状態が違います。
また、破水の場合、その後お腹が定期的に張る「陣痛」が起こります。
破水すると、1週間以内に出産につながるケースが多いようです。

妊娠29週目には、胎児の大きさは400~420ミリ、体重は1,100~1,500グラムに成長し、脳が発達して表面にシワができ、感情や記憶が芽生えはじめます。
また目の開閉ができるようになります。
妊婦さんの子宮底長は26~35センチで、羊水量が最大になることでお腹が前にせり出します。
おりものの増加やお腹の張り、むくみなど体の変化を感じやすい時期です。

「陣痛」とは、赤ちゃんを子宮外へ押し出そうと子宮が収縮するときに感じる痛みのことです。
陣痛は分娩時にだけ起こるわけではなく、臨月に入った頃から準備を初めて、段階的に強くなっていきます。
分娩前に起こる「前駆陣痛」と赤ちゃんを産むための「本陣痛」は違いますので、注意してくださいね!

お腹の張りは前駆陣痛?切迫早産との違いは?

妊娠31週目の胎児の大きさは420~440ミリ、体重は1,300~1,900グラムほどになり、容姿は生まれたての新生児と変わらないくらいに成長します。
ほとんどの臓器が完成し、今生まれても障害が起こる可能性は低くなります。
妊婦さんの子宮底長は28~35センチ程で、お腹が大きくなることで横隔膜への圧迫感が増し、動悸や息切れを感じやすい時期です。
また、お腹が張りやすく、貧血や鼻血なども起こりやすくなっています。
お腹が大きくなることで運動もしづらくなってきますが、出産に向けて、軽いウォーキングや階段の上り下りなどをして体力をつけていきましょう。

妊娠31週目

子宮が大きくなり膀胱が圧迫され容量が少なくなることと、膀胱まわりにある筋肉が緩くなることが原因で、尿漏れを引き起こしやすくなります。
妊婦さんの約70%の方が一度は尿漏れを経験するので、決して珍しい症状ではありません。
もしものために、尿漏れ専用パッドやおりものライナーを準備しておくと安心ですよ。

「前駆陣痛」とは?

前駆陣痛は、痛みの間隔が不規則で、安定していません。
規則的に痛みを感じないので、ただの下腹部痛と勘違いして、前駆陣痛がおきていると気づかない人もいます。

痛みの間隔と強さは?

前駆陣痛は、本格的に分娩が始まる前の準備だと考えてください。
「赤ちゃんを押し出すためではなく、赤ちゃんの通り道である子宮の下部や子宮頸管をやわらかくしておくための動き」です。
痛みはそれほど強くなく、「これが陣痛なの?」と感じる程度のものであれば基本的には前駆陣痛だといえます。
前駆陣痛から本陣痛への流れは千差万別で、前駆陣痛後すぐに本陣痛が始まる人もいれば、本陣痛の1ヶ月近く前に起こる人もいます。

前駆陣痛の痛みはそれほど強くなく、強くなったり弱くなったりします。
なかには不快感や圧迫感がある程度、あるいはお腹が張るだけという人もいます。
痛みを感じたときに姿勢を変えると痛みがおさまるのも特徴です。
痛みがほとんどないと、腹痛や胎動痛と勘違いすることもあります。

痛みを感じる時間も定まっていないので、痛みという痛みを感じない場合もあれば、痛みが継続することもあります。
感じる時期は本陣痛よりも少し前で、早い人だと臨月に入る前頃から感じ始めます。
前駆陣痛から本陣痛までは2週間~1ヶ月くらいが一般的ですが、個人差があるものなので気にしすぎないでくださいね。

後期つわりに悩まされる

妊娠8ヶ月の終わりには胎児の大きさは420~440ミリ、体重は1,300~1,900グラムになります。
新生児とほぼ変わらない見た目で、ほとんどの臓器が完成し、骨格もしっかりしてきます。
体に産毛も消え、徐々に自分で体温調節もできるようになっています。
また光を感じ取れるようになり、聴覚はさらに発達して、外の大きな音を聴き取れます。
脳のシワもどんどんできており、知能の発達や記憶、感情が芽生え、「胎内記憶」として出生後に記憶が残っている子供も!
脳や肺、消化器官以外の主要な臓器は妊娠31週頃には完成しているので、たとえ早産になったとしても障害が起こる可能性が低くなり、適切な処置を行えば育つことができます。

妊娠8ヶ月の赤ちゃんの状態

妊娠後期になると、吐き気や胃のむかつき、げっぷ、胃痛などの不快症状が出てきます。
これは大きくなってきた子宮に胃が圧迫され、胃液が食道に逆流して胃粘膜を荒らすことが原因です。
肺や心臓、腸といったほかの内臓も子宮に圧迫されているため、妊娠8ヶ月頃は動悸や息切れを起こしやすく、便秘にもなりがち…。
胃に不快感を覚えたときは、少量ずつこまめに食べる、消化のよいものを食べる、食後しばらくは横にならないなどつわりのとき同様の工夫をして症状を和らげましょう。
赤ちゃんが骨盤の方へ下がってくると、徐々に解消されていきますよ。

逆子でも大丈夫!

妊娠8ヶ月目の注意点

胎児の脳が発達して重くなることで自然と頭が下がり、逆子が治ることがあります。
約20%の赤ちゃんが妊娠30週では逆子だといわれていますが、最終的に逆子のまま出産する方は全体の5%です。
ただし、妊娠32週以降は子宮内の動けるスペースが減ることから、逆子が治りにくくなってしまいます。

妊娠30週目以降も逆子の場合はお医者さんと相談し、逆子体操やお灸、ツボ押しなどを始めましょう。
お灸やツボ押しを初めて行う場合は、鍼灸院などで方法や注意点の指導を受けながら施術してもらうと安心です。

お腹の張り、腹痛、不正出血に注意

お腹の張り、腹痛や不正出血には注意が必要です。
切迫早産や早産、前置胎盤、常位胎盤早期剥離の兆候かもしれません。
前置胎盤は腹痛を伴わない不正出血が代表的な兆候ですが、常位胎盤早期剥離は症状の程度によって、不正出血だけでなく激しい腹痛やお腹の張りを伴うこともあります。
いずれにせよ症状だけで自己判断することは難しいので、妊娠8ヶ月頃にいつもと違う腹痛や不正出血があれば、病院を受診してください。

妊娠高血圧症候群に注意

妊娠高血圧症候群は妊娠8ヶ月以降の妊娠後期に発症することが多く、以前は「妊娠中毒症」とよばれていました。
重症化すると最悪の場合、母子ともに死に至るリスクがあります。
妊娠20週~分娩後12週の間に高血圧(最高血圧が140mmHg以上、最低血圧が90mmHg以上)がみられる場合、または高血圧に加えて尿たんぱくが出る(1日量が30mg/dl以上)場合に妊娠高血圧症候群と診断されます。

症状は頭痛やめまい、倦怠感、むくみなどで、重症化するまで自覚症状がないことがほとんどです。
妊娠高血圧症候群を予防するには、塩分に気をつけてバランスのよい食事をする、ストレスをためない、適度な運動をする、睡眠をしっかり取ることが重要です。
妊婦健診で血圧を計ることで早期発見できるので、欠かさず受診しましょう。

お腹が大きくなることでトラブルを感じやすい時期です。
また、出産も近づいていることから、ちょっとしたことでも神経質になりがちに…。
お腹の赤ちゃんは著しく成長していますが、大きさや体重など、発育の個人差が目立ってくる時期です。
他人と比較し過ぎるとさらにストレスを感じてしまうので、気にしないで、穏やかに過ごしましょう!

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