「稽留流産」とは、胎児が子宮内で死亡してしまい、おなかの中に留まっている状態です。
胎児が外に出てくることはないので子宮が開くことはなく、下腹部痛や出血もありません。
なので、ママ自身に自覚症状がないため流産したことに気付かず妊婦検診の時にわかることが多いようです。
稽留流産
稽留流産は出血がなく、下腹部痛もない事が多く自覚症状がない内に流産していたということもあるのです。
「切迫流産」という言葉を耳にしたことがある方も多いかと思いますが、これは厳密に言うと流産とは異なり、流産の可能性がありママが入院したり安静にしておいたりする必要がある状態です。
流産と聞くと大量の出血や激しい下腹部痛があるイメージですが、この場合は進行性流産が疑われます。
しかし、出血なして起こる「稽留流産」というものもあるのです。
妊娠22週以前に何らかの原因によって妊娠が継続できなくなってしまう状態を「流産」といいます。
一度お腹に宿った命が流産してしまうのはとても悲しいものですが、一定の確率で起こる可能性があります。
流産なのに出血しないの?
まだはっきりとした原因は分かっていませんが、喫煙や飲酒も原因にあるのではないかというせつもあるそうなので注意しましょう。
稽留流産の原因は、胎児に先天的な染色体異常など胎児側に主な原因があるとされています。
しかし、近年稽留流産が増加しているそうで、死腔組織の代謝が悪い事が原因で、良質な胎盤が形成されないことで胎児に血液がうまく供給できないために育つことが出来ず、流産してしまうのではないかとも考えられているようです。
なぜ稽留流産が起こるの?
胎児が子宮内で死亡した場合には、母体的には異物となるので早急に体外に出す処置を行う必要があります。
そのまま放置してしまうと、進行流産となり激しい腹痛や大量の出血が起こる事があり、ママの身体が危険な状態になる可能性もあるので、胎児を子宮内から取り出す手術が行われます。
初めて胎児がエコーで確認できる妊娠5〜7週目でも、エコーで胎児の存在が確認できないことがあります。
妊娠超初期で胎児が死亡してしまった場合には、その後胎児が成長することはありませんので、エコーで胎児の存在が確認できません。
胎児の確認が出来ない
なにか兆候はある?
心拍が確認できない
エコー検査で胎児の心拍が確認できた場合でも、その後何らかの原因で胎児が死亡してしまい心拍が確認できなくなることがあります。
心拍が止まってしまった
胎児の姿が確認できると、その次に確認するのは心拍です。
エコー検査などで胎児の心拍が確認できない場合には、稽留流産と診断されることがあります。
予防法はあるの?
稽留流産は出血や下腹部痛がないので自分で気付くのが難しいでしょう。
また、一般的に妊娠中に胎児が死亡してしまった場合には基礎体温が下がると言われていますが、絨毛組織から分泌されるhCGホルモンの影響で高温期が維持される場合もあります。
反対に、基礎体温が下がったとしても必ず流産している丈ではありませんので、基礎体温の変化だけで気付くことは難しいでしょう。
稽留流産を予防するためには、まずママが健康な状態である事が大切です。
なんおで、妊娠前から食事や生活習慣などを見直して、健康的な体づくりを行うようにしましょう。
そうすることで、自然と妊娠しやすい状態になりますし、妊娠後も子宮組織の代謝をうながして、赤ちゃんに充分な栄養や酸素を送ることができるようになるので、稽留流産の予防にもつながります。
また、冷えは血行が悪くなるので妊娠中に限らず女性の大敵です。
血行不良は、冷え以外にもストレスや緊張状態、運動不足などが原因となるといわれています。
適度な運動は血行を良くして身体を促してくれますので、医師に止められている時以外は毎日30〜40分程度のウォーキングを目安に、軽い運動を続けていきましょう。