2017.07.29 Sat 更新

妊活中の人に気をつけてほしい、多嚢胞性卵巣症候群について

不妊の原因として今急激に増加しているのが、多嚢胞性卵巣症候群です。 妊娠しにくくなる他、妊娠しても初期流産してしまうことが多いため、妊活をしている方にはとても恐ろしい病気です。 本日は、多嚢胞性卵巣症候群についてまとめました。

多嚢胞性卵巣症候群の原因は、諸説あり未だにはっきりと解明はされていませんが、
現在原因として考えられているのは、内分泌異常、あるいは糖代謝の異常などと言われています。

多嚢胞性卵巣症候群の原因って?

また、卵胞が卵巣の中にたくさんでき、ある程度の大きさにはなるのですが、排卵がおこりにくくなる病態です。
もし診断されたとしてもそのほとんどは軽度なことが多いと言われておりますので、医療機関へ行き、しっかり検査、治療をしていくことが重要です。

★ 月経不順もしくは月経過多、無月経
★ にきびが多い
★ やや毛深い
★ 声が低くなった
★ 肥満

多嚢胞性卵巣症候群とは、通称PCOSとも呼ばれる卵胞が発育するのに時間がかかってなかなか排卵しないという疾患です。
若い女性の排卵障害で多くみられるものでもあります。
以下のような自覚症状がみられます。

多嚢胞性卵巣症候群とは?

近年、PCOはインシュリンと関連しているのではないかと考えられています。
インシュリンとはすい臓から分泌されるホルモンで、グルコースから体にエネルギーが得られるようにするものです。
多嚢胞性卵巣により、このメカニズムに影響する細胞ができ、インシュリンの量が増加するためにより、さらに男性ホルモンも増加し、これにより月経不順、毛深くなるのではないかと考えられています。

糖代謝異常

脳下垂体からはLH(黄体化ホルモン)とFSH(卵胞刺激ホルモン)が出て卵巣に働き、卵胞の発育を促しますが、
多嚢胞性卵巣症候群は、このうちLHの分泌が増えてFSHとのバランスの乱れがおこり、卵胞がうまく発育できない状態になると考えられています。
排卵がおこらないと、排卵をさせようとさらにLHの分泌が増えるため、乱れがますますひどくなるという悪循環に陥ってしまいます。

内分泌異常

ホルモン検査では、正常のときはLHよりFSHのほうが多いのですが、多嚢胞性卵巣症候群の場合、FSHよりLHが多いという特徴があります。
また、男性ホルモンのテストステロン値も増えている場合があるようです。

血液検査によるホルモン量の検査、ホルモンの負荷試験、また卵巣の超音波検査などで診断されます。

多嚢胞性卵巣症候群の診断方法は?

超音波検査では、卵巣に普通より多い数の卵胞が見えます。
腹腔鏡下手術で卵巣のごく一部をとって顕微鏡検査をすることもあります。

根本的な治療方法はまだ見つかっていません。
この疾患は排卵が起きないことによるものですので、排卵誘発剤を使い排卵を起こすという方法がとられるようです。
そのほかには、腹腔鏡下手術で卵巣の表面に小さな穴をたくさんあけ、排卵を促すという方法が行われることもあるようです。

多嚢胞性卵巣症候群の治療法は?

生活習慣病とも密接な関係があると言われておりますので、病院による治療以外にも定期的な運動習慣や食生活の見直しを行いうと良いでしょう。

ランキング

ページトップへ