床上げまでの期間というのは、母体の回復を図るためケアがとても必要な時期です。
昔は、「産後1ヶ月は水仕事はしてはいけない」といわれていたものですが、これには理由があります。
それは、この時期にケアを怠ってしまうと、将来「骨盤の歪みが起こりやすく体調不良を起こしやすい体質をつくってしまう」からだといわれています。
床上げまでの期間が必要な理由
床上げが終わる頃には、体力も戻り、子宮の状態も回復しているころで、この頃には、赤ちゃんと落ち着いた生活を送ることができるようになるという意味でも使われる事があります。
その後、母体が回復し横になる必要がなくなり、しきっぱなしのままだった布団を片付けてしまいます。
これを「床上げ」と呼びます。
お母さんが赤ちゃんを出産後、出産の疲労だけでなく、母体も大きくダメージを受けた状態です。
お母さんが回復するまでの間、最初は布団からもあまりおきあがらないようにし、徐々に起きあがれるようにはなりますが、少し動けばすぐ疲れてしまうため、いつでも横になれるようにするため、布団を敷いたままにしておきます。
床上げとは
床上げまでに気をつけること
家庭の事情によっては、この時期に家族のサポートが受けられず、自分で育児と家事をおこな分ければならない人もおり、体力面でも精神面でも大きな負担となる場合があります。
そういった場合でも、床上げまでの期間だけは本当に安静にしなければならないため、なんとかできるだけ休養を取る必要があるでしょう。その時期だけ、家政婦を頼んだり、食事は出前を頼むなど、頼れるサービスは積極的に使うと良いでしょう。
産後は骨盤が開くだけでなく、骨盤を支える骨盤底筋が伸びきっています。
安静にすることで徐々にこの筋肉ももとに戻っていきますが、床上げの期間にしっかり休まないと、骨盤が歪みやすくなり、筋肉の老化が起こる更年期に、体重増加や尿漏れなどの悪影響が出てくるとされています。
掃除は、できる範囲で、無理な体勢にならないように。多少ほこりがたまっても、気にしないようにしましょう。
洗濯や食器洗いなど、水をさわる家事についてはゴム手袋をして行いましょう。
体を冷やすと、回復を遅らせる原因です。温水を使うだけでなく、直接は見ずに触れないようにしましょうね。
家族の食事に関しては出前をとるなど工夫して、自分が動かなくていいようにしましょう。
ただ自分の食事に関しては、赤ちゃんに母乳を与えるため栄養バランスを考えたものを取る事が必要になってきます。
基本的に産後2週が過ぎるまでは夫や家族に頼みたいところです。
買い物は宅配サービスを利用するか、休日に夫にまとめてお買い物にいってもらえるよう頼むようにしましょう。
お料理に関しては、まだ長時間の立ち仕事はできません。
手伝ってくれる方がいるのであれば、その方にお願いしましょう。
家事
外出
産後のエクササイズをして、骨盤の歪みを正しいカタチに戻しましょう。
最初は首や手を動かし、腹式呼吸をすることから始めます。
体が慣れ動くようになったら、上体起こしなど取り入れるようにしましょう。
産褥体操
床上げまでの期間は必要以上の外出は控えるようにしたほうが良いでしょう。
1ヶ月検診で経過が良好であれば、その頃から、通常通り外出ができるようになります。
また、お母さんだけでなく、1ヶ月検診を終えていない赤ちゃんの外出は厳禁です。
お散歩程度であればかまいませんが、人の多いところや時間のかかる場所などへの外出は避けるようにしてください。
安静にする事も大事ですが、骨盤が柔らかくなっている産後6ヶ月が体型を戻すための黄金期間と言われています。
締め付けすぎない矯正下着やガードルなども活用し、ゆっくりと体を戻すよう心がけましょう。