2016.05.17 Tue 更新

赤ちゃん・新生児の肺炎って危険!?その原因と対策ってどんなものがあるの?

大人もかかる病気「肺炎」、肺炎は赤ちゃんにもかかる恐れがあるのです。お年寄りの死因としても名高い肺炎は、体が小さく機能もまだまだ未熟な赤ちゃんにとっても命取りです。しかも、肺炎には幾つか種類があるので、タイプによって原因や治療法も異なります。今回は、そんな肺炎についてのご紹介です。

ウイルス性肺炎

肺炎も、その原因によって幾つかの種類に分けられます。赤ちゃんの肺炎の原因としては、主に以下の3つがあります。

原因と症状

風邪などをこじらせて、ウイルスや細菌による炎症が広がり、肺が炎症を起こす病気です。喉や気管で始まった炎症が、肺の中にある肺胞まで広がってしまった状態です。肺が炎症を起こすと肺に空気をうまく吸い込めなくなるので息苦しくなり、激しい咳や高熱が出るようになります。赤ちゃんの場合は大人に比べて重症化しやすいため、入院をして治療することがあります。

赤ちゃんの肺炎って?

マイコプラズマという微生物が原因で発症します。幼少期~小学生の子供に多く見られます。体の倦怠感や激しい喉の痛み、くしゃみ、鼻水、鼻づまりなどの一般的な症状に加えて、痰のからむしつこい咳と37~39度の頑固な発熱がだらだらと、長期間続くのが特徴です。気管支喘息を起こすこともあり、中耳炎、副鼻腔炎なども見られることがあります。

マイコプラズマ肺炎

細菌性肺炎は、喉や口、鼻の奥などにいる肺炎球菌やブドウ球菌、インフルエンザ菌、クレブシエラ菌などの「一般細菌」が原因のほとんどを占めており、その他にも溶連菌やレジオネラ菌、肺炎桿菌などが原因で起こります。突然40度近い高熱が出て、痰のからむ激しい咳が特徴的です。重症化して呼吸困難を引き起こす可能性が高く、下痢や嘔吐の併発、肺に膿がたまるなどの合併症を起こすこともあります。

細菌性肺炎

ウイルス性肺炎は赤ちゃんの肺炎の50%以上を占めており、大人が発症することは稀な病態です。いわゆる風邪の原因となるウイルスのほか、RSウイルス、インフルエンザウイルス、アデノウイルスなどがあります。ウイルス感染の仕組みには、ウイルスそのものが肺炎を起こす場合、ウイルスと細菌が混合感染し肺炎を起こす場合、ウイルスが先行感染し、これに細菌が二次的に続いて肺炎を起こす場合、の3つがあります。38~40度の高熱が特徴的ですが、鼻水やくしゃみ、咳などは一般の症状とほとんど変わりません。

肺炎は完治するまでに時間がかかるので、治療後のケアも大切です。

肺炎の予後

肺炎の治療法は、原因によって異なります。ウイルス性肺炎なら、気管を広げる薬の吸入などが二次感染を防ぐために抗生物質の投与を行い、場合によっては呼吸困難時の酸素吸入、脱水症状が現れた時に点滴を行うなどの対症療法を行います。入院期間は1~2週間程度です。

肺炎の治療

空気の換気と湿度調整

脱水症状の予防や、痰切れが良くなるようにこまめに水分を補給させましょう。咳が落ち着いたら、白湯やお茶などを、少量ずつ数回に分けて飲ませます。一度にたくさんの水分を与えてしまうと、咳と一緒に吐いてしまうことがあるので、スプーンを使って飲ませましょう。冷たいものは避け、常温か温かいものを飲ませてあげてください。

水分補給

こまめに部屋の空気を換気しましょう。加湿器が無い場合は、部屋に洗濯物や濡れたタオルを干しておくと効果的です。湿度は60%前後に保ちましょう。

横向きで寝かせる

寝るときは、横向きにしてあげることで呼吸がしやすくなります。痰や、咳き込んで吐いてしまった時の嘔吐物が喉に詰まるのを防ぐことにもつながります。
なかなか咳が止まらず、苦しそうにしているときは、枕やクッションなどを赤ちゃんの頭から背中に当てて、上体を起こした姿勢にすると呼吸が楽になります。

肺炎の予防

肺炎は、「突然発症する」というよりは、もともと引いていた風邪をこじらせて起こるといったように、段階を踏んで徐々に発症するものです。そのため、風邪や気管支炎の段階できちんと治療し、肺炎になる前に食い止めることが大切です。症状のみでは、気管支炎と判別しにくいですが、レントゲン検査をすると肺の一部が白っぽく見えるので、一目瞭然です。

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