2016.05.22 Sun 更新

新生児の分娩時骨折ってどんな病気?その原因・症状・治療法・予防について

分娩児骨折とは、出産の際、赤ちゃんが産道を通る時に体の一部が引っかかり、骨折することです。赤ちゃんの骨は柔らかくて接着しやすく、ほとんどの場合が10日ほどで接着し始めるそうなので、痛がって泣く姿は可哀想ですが、さほど心配は要りません。しかし、骨折をした箇所によっては命に関わります。分娩児骨折にはどんな種類があるのか、ご紹介していきます。

骨がへこむ陥没骨折の場合、そのほとんどが鉗子分娩(かんしぶんべん)によるものだと言われています。鉗子分娩とは、普通分娩で赤ちゃんが出てこられない時に、トングのような専用の器具を使って赤ちゃんの頭を挟み、引っ張り出す応急処置です。
頭を器具で挟むために、頭蓋骨骨折を起こしてしまうことがあり、圧力が強い場合には、骨折部の下に硬膜外出血を伴う場合も有ります。症状が重い場合脳挫傷を伴うこともあります。
鉗子分娩が原因ではありますが、難産の場合はやむをえない判断なので、避けることの難しい問題となります。

分娩児骨折の原因

分娩児骨折とは、出産の際、赤ちゃんが産道を通る時に体の一部が引っかかり、骨折することです。
具体的には、鎖骨骨折、上腕骨骨折、大腿骨骨折、頭蓋骨骨折、脊椎骨折があり、頻度として高いとされているのは鎖骨骨折です。比較的体の大きな赤ちゃんに発症しやすいと言われています。

分娩児骨折って?

分娩児骨折の症状

分娩時骨折のなかではいちばん多くみられます。多くは頭位分娩の際に、首が過剰に引き伸ばされるか、母親の恥骨結合による圧迫により骨折すると考えられています。手をあまり動かさない、触ると痛がって泣くなどの特徴があります。

鎖骨骨折

分娩時骨折の内、最も多く発生する可能性があるのは鎖骨骨折です。
その内容としては線上にひびが入る線状骨折と、頭蓋骨の一部が陥没してしまう陥没骨折の二種類がありますが、多くは線状骨折です。線状骨折の場合には特に症状もなく自然治癒しますので特に治療を必要としませんが、鉗子分娩の結果陥没骨折を発生した場合には程度によっては手術が必要になるケースもあります。
陥没骨折した部分を吸引することによって修正することが出来れば良いのですが、上手くいかない場合には手術による整復が必要になるのです。

上腕骨骨折(じょうわんこつこっせつ)・大腿骨骨折(だいたいこつこっせつ)

頭蓋骨骨折(ずがいこつこっせつ)

頻度はあまり多くありません。骨折したほうの手足を動かさない、骨折した部分が腫れるといった特徴があります。

鎖骨骨折に次いで多く、全分娩の10~20%に起こるといわれています。頭蓋骨にひびが入る線状骨折と、頭蓋骨の一部がへこむ陥没骨折がありますが、そのほとんどが線状骨折です。

脊椎骨折(せきついこっせつ)

脊椎骨折の多くは骨盤分娩の際に頭部の娩出が遅れ、強く引っ張られた時に起こります。
脊椎はいわゆる「骨」であり、頚椎、胸椎、腰椎、仙骨からなる、一般に背骨と言われるところです。その脊椎の中には神経の塊のような「脊髄」が入っています。脊椎骨折で重要なのは、骨折によって脊髄が傷を受けていないかどうかです。傷を受けた場合、どの場所に傷を受けたかで症状は変わりますが、多くは出生直後から呼吸障害を伴います。胸髄の上部を損傷した場合、障害の程度が強ければ死産、あるいは出生直後に死亡してしまいます。

分娩児骨折の治療

赤ちゃんの骨は柔らかくて接着しやすく、ほとんどの場合が10日ほどで接着し始めるために、基本的には赤ちゃんの自然治癒力に任せます。

頭蓋骨骨折で硬膜外出血を伴う場合には血腫を取り除く手術が必要になる場合があり、頭蓋骨の陥没骨折は、陰圧をかけて吸引するか、手術をして整復します。脳挫傷を伴う場合には呼吸循環管理、けいれんを止める、脳圧を抑えるなどの対症療法を行います。
脊椎骨折の場合、脊椎脱臼があれば整形外科で手術を行いますが、脊髄損傷そのものを直すことはできません。
そのため、呼吸障害に対する補助などの対症療法となります。横隔膜神経麻痺では人工呼吸器が必要なこともあります。

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