重症化したら…
嘔吐と37℃くらいの微熱を伴う場合もありますが、ロタウイルスの症状は主に「下痢」です。
下痢と嘔吐で体から水分と塩分が失われていき、脱水症状を引き起こしてしまうことがあります。
ロタウイルスの症状
「ロタウイルス」とは、5歳までに1回はかかるといわれている胃腸炎です。
ウイルスによる感染がほとんどですので、「ウイルス性胃腸炎」とも呼ばれます。
症状で、嘔吐や下痢が続くので「嘔吐下痢症」とも呼ばれるようです。
空気の乾燥した秋から冬に流行る病気です。
小さいうちにかかると重症化することもありますが、2回以上かかると比較的軽い症状で済む事が多いです。
ロタウイルスとは?
潜伏期間には、多少の個人差はあります。
ロタウイルスは唾液や便などの排泄物から口に入ります。
1~3日の潜伏期間を経て下痢が始まり、1週間ほどで便中に排泄されます。
潜伏期間
ロタウイルスは主に「経口感染」と「空気感染」です。
嘔吐物や糞便などから感染していきます。
保育園などでは集団感染が起こりやすいです。
感染経路
脱水症状を引き起こしてしまいます。
脱水症状がひどくなると点滴をしないといけません。
脱水症状だけでなく、繰り返すけいれんや脳炎、重い腎障害等の重い合併症を引き起こす場合もあり、大変危険です。
日本では、毎年80万人がロタウィルスで外来を受診し、8万人が入院、約10人が死亡しているそうです。
早期回復をするためには、子供の症状を詳細に医師に伝えましょう。
下痢や嘔吐の回数や状態、水分補給がどの程度できているのかをしっかり伝えましょう。
基本的に対症療法です。
原因がウイルスのため特効薬はありません。
胃の中にいるウイルスが完全に出てしまえば治るので、下痢症状が治まるまでは整腸剤などでお腹の調子を整えます。
治療法
ロタウイルスは合併症に注意!
ロタウイルスに感染した場合の登園基準
脱水症状から意識障害や脳梗塞を引き起こしてしまう場合があります。
さらに重傷化すると、意識障害や痙攣によって脳炎や脳症を引き起こしてしまう可能性もあるでしょう。
ロタウイルスに感染し症状が長引いたり重くなったりした場合、脱水症状による合併症を引き起こしてしまうことがあります。
通常の場合、下痢が治まって3~4日後からの登園となります。
保育園によっては医師からの登園許可証が必要な場合もあります。
必要に応じて病院で入手してください。
登園基準は保育園によって違います。
ですが、ロタウイルスは感染力が強い病気です。
基本的には完治するまで登園禁止です。
ロタウイルスに感染した時の消毒方法
ロタウイルスは子供だけでなく、大人も感染する可能性が高い病気です。
感染を拡大させないために消毒などの対処法を行ってくださいね。
布団自体の洗濯が難しい場合は、乾燥させた後にアイロンなどの熱を当ててくださいね。
布団の上に嘔吐してしまったり、うんちが付いてしまった際は、空気感染を防ぐためにマスクを着用してください。
着用したら、シーツは洗剤でもみ洗いをし、85度以上の熱水で1分以上洗濯しましょう。
洗濯機が熱水に対応していない事が多くあります。
そんな場合は、次亜塩素酸ナトリウム液やキッチン用ハイターで作った消毒液につけてください。
布団についたロタウイルスの消毒
次亜塩素酸ナトリウム液など塩素系の消毒液で洗いましょう。
ただし、塩素系の消毒液は、服が脱色してしまいます。注意してくださいね。
服についたロタウイルスの消毒
服についた汚染物を処理した後、塩素系の消毒液でもみ洗いし、その後30〜40分ほどつけ置きします。
その後は洗濯機で通常通りの洗濯をしてください。
この際、すすぎは2回以上行うようにしてください。
85度以上の高熱水でもロタウイルスは消滅するので、乾燥させた後にアイロンを当てる等もウイルスには有効です。
洗濯機を消毒
ロタウイルスに汚染された服やシーツを下洗いなしでそのまま洗ってしまわないようにしてください。
そのまま洗ってしまったのなら、ウイルスは洗濯槽に付着してしまっています。
ウイルスが付着していたら、他の衣類まで汚染されてしまうので十分に注意してくださいね。
洗濯機がロタウイルスに汚染されてしまった場合は、塩素系のハイターなどを50~80倍ほどに薄めて30分ほどつけ置きしてください。
その後は、すすぎ2回の設定で通常運転をしてください。
他にも85度以上の熱水で1分以上かけ流す方法も有効です。
ロタウイルスに感染した場合の対処法
感染力がとても強いウイルスです。
人に移しやすいため、二次感染を防ぐためにも、ロタウイルスだと思われる症状がお子さんに出てきたら、保育園への登園はやめておきましょう。
予防摂取
重症化しないためにもロタウイルスの予防接種を受ける事もとても大切です。
WHO(世界保健機関)では2009年6月に、ロタウイルスワクチンを子どもの最重要ワクチンの一つに指定しました・
世界中の全ての子どもが使用するようことを推奨しています。
日本では任意接種ですが、生後2ヶ月になり予防接種を受けれるタイミングなら積極的に受けてくださいね。
いかがでしたか?
重症化すれば後遺症が残る可能性もありますが、予防法が判明しているので、しっかり予防をしましょう。
1度は感染すると言われるウイルスですが、軽く見ずに、しっかり対処していきましょう。