2016.07.19 Tue 更新

臍帯ヘルニアって「でべそ」のことなの?新生児・赤ちゃんのための治療法や原因について詳しく紹介

「臍帯ヘルニア」は臍帯内に生じるヘルニアの一種で、いわゆる「でべそ(臍ヘルニア)」とは違う病気です。今回は臍帯ヘルニアの原因や治療法についてご紹介します。

臍帯ヘルニアの原因

臍帯ヘルニアは50%以上の症例に染色体異常、消化管、心血管、泌尿生殖器、中枢神経系などの重症奇形を合併しています。
はみ出している臓器が臍帯のどの部分であるかによって、臍上部型、臍部型、臍下部型の3種類に分類されます。
最も多く見られるのは臍部型であり、こちらは比較的奇形は少なめです。
合併症によっては手術が困難な場合も多くあります。

臍帯ヘルニアの合併症

臍帯ヘルニアは臍帯(へその緒)内に腹腔内臓器(腸管や肝臓など)が突出したものです。
1万人に1人前後の頻度で発生する比較的珍しい病気で、手術で治療しても死に至ることがある、危険な状態です。
基本的には出生前に診断されるケースがほとんどです。ヘルニアのサイズが小さく、出生前に発見されなかった場合でも、出生時には容易に発見できます。
アメリカの調査データによると、母親が20歳未満あるいは35才以上、男の子の赤ちゃん、多胎(双子以上の妊娠)に多いと言われています。

臍帯ヘルニアとは?

胎児のお腹の壁はお母さんの子宮の中で胎生3~4週頃に作られますが、それが何らかの理由で正しく作られないとおなかの壁に穴ができてしまい、臍帯の中に胃や腸、肝臓などが出たままの状態で生まれてくると考えられています。

腹壁形成不全説

臍帯ヘルニアの原因はまだはっきりとはわかっていませんが、有力とされている説が2つあります。

胎生8~10週頃になると、へその緒の中にあった腸管が腹腔内に戻ることになります。
これが完全に戻りきれないまま成長が進んでしまうと臍帯ヘルニアが引き起こされるのではないかという説です。
こちらは小さめの臍帯ヘルニアの原因だとされています。

腸管腹腔内還納不全説

臍帯ヘルニアの治療法

臍帯ヘルニアの予防法は知られていませんが、妊娠中の超音波検査で発見し、あらかじめ手術ができる病院を選んで出産をすることができます。
胎生20週頃に出生前診断 によって診断されることが多いです。
事前に判明した場合は、あらかじめ新生児外科治療が可能な施設へ紹介を受け、そこでの分娩ができるように環境を整備します。
出生時に診断された場合にも、速やかに同様の施設への搬送が求められます。

臍帯ヘルニアの診断

具体的な治療法は、手術でお腹の外に出ている臓器をお腹の中に戻し、お腹の壁を占めることです。
臍帯ヘルニアの程度や合併症によって手術法は変わってきます。
出ている臓器が多い場合や肝臓も出ている場合は、1回の手術ではおなかの壁を閉めることができないので、何回かに分けて少しづつ臓器をお腹の中に入れ込みます。通常は1~2週間でおなかの中に収めることが可能です。

臓器を包んでいる膜(ヘルニア嚢)が破れていないかぎり、膜を清潔にしておけば生後24時間くらいは手術をまつことができます。
また、生まれつき心臓の病気などの重い合併奇形があり、全身状態が悪い場合は、生まれてすぐに手術をすることが危険なので、1歳を過ぎて身体が大きくなるのを待って、おなかを閉める方法もあります。
術後には腹圧上昇、下大静脈や肝静脈の循環障害、横隔膜挙上による呼吸抑制などが問題になります。

まとめ

臍帯ヘルニアは臍ヘルニア(でべそ)と名前は似ていますがは別の病気で、適切な治療が必要です。
ほとんどの場合、妊娠中に診断される比較的珍しい病気です。
もしも診断された場合は、お医者さんからこの病気と治療計画、合併症の問題について十分な説明を受けられることをおすすめします!

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