2016.08.07 Sun 更新

和痛分娩とは?痛みを和らげる新しいお産についてまとめました

「和通分娩」という新しいお産のスタイルがあります。 医療機関によって捉え方の違いがあるのですが、最近よく話題になるので一度は耳にしたことがあるかもしれません。 「和痛分娩」と「無痛分娩」は、言葉が似ていますが、違いはあるのでしょうか? 今回は「和通分娩」についてご紹介します!

和通分娩の方法

医学的に、明確な取り決めがありません。
どちらも分娩時の痛みを和らげるという目的で、同じように扱われることも多いです。
同じ方法での出産でも病院によって「和痛」と呼ぶ事も「無痛」と呼ぶ事もあります。
呼び方が違うだけの場合もあります。直接病院で細かく確認しておきましょう!

「和痛分娩」と「無痛分娩」

「和通分娩」は、上記で挙げたように新しいお産のスタイルです。
基本的には「痛みを和らげる」分娩方法のことをいいます。
痛みを少しでも抑えるために、背中から硬膜外にチューブを入れて麻酔薬を注入したり、呼吸法を取り入れたりして痛みを緩和させます。
痛みが完全になくなるのではなく、意識ははっきりした状態で、下半身の感覚がにぶくなります。
陣痛や出産時の痛みはちゃんと感じるため、自分でいきむことができます。
自然分娩に限りなく近い状態でお産ができるそうです。
麻酔が効く方、効かない方、と体質の個人差がありますが、痛みを和らげるので産後の体の回復や早いと言われています。

和痛分娩とは?

以前は麻麻酔ガスを吸う方法が主流だったようです。
笑気ガスとは亜酸化窒素と酸素と混ぜたガスで、マスクやマウスピースを通じて吸入します。
笑気ガスは、吸入すると幸福感のようなふわふわした気持ちを感じるという特徴があり、痛みと同時に幸福感を味わうので、苦痛を軽減させると言われています。

笑気ガス

陣痛のピーク時に筋肉注射で痛みを和らげる方法です。
分娩が長引いて痛み止めの効果が薄れてきた時は、繰り返し注射を打って痛みを緩和させていきます。
筋肉注射と言えば、とても痛いものですよね。
ですが、陣痛の痛みに比べれば、全然痛くなかったという方もいます。

筋肉注射

痛みの和らげ方にはさまざまな方法があります。
☆硬膜外麻酔
和痛分娩で痛みを和らげるために最もよく使われる方法です。
陣痛がはじまったら、背中(硬膜外腔)に細いチューブを挿入し、そのチューブから背中に麻酔薬を注入する方法です。
分娩中はチューブから鎮痛作用のある麻酔薬を少しずつ入っていきます。
完全に痛みが無くなるほどの量の麻酔薬は使用しません。

呼吸法で痛みをコントロールするやり方です。
出産のときに行う代表的な呼吸法「ラマーズ法」もこの和通分娩の1つだと言われています。
他にも、ソフロロジーやリーブ法等があり、中でも人気な呼吸法が「ソフロロジー」です。
ソフロロジー式分娩の特徴は、妊娠中にイメージトレーニングを重ね、分娩に恐怖せずにリラックスして痛みを受け入れ、赤ちゃんと出会える期待感を育てることです。ゆっくり吸って、ゆっくり吐き、ヨガの呼吸法や禅のあぐらを行います。

呼吸法

静脈から医療用麻薬を点滴する方法です。
投与する鎮痛剤の量は少ないですが、赤ちゃんへ影響することがあります。
お母さんも赤ちゃんも眠くなったり、呼吸が弱くなる可能性があります。
薬の効果が切れれば元気になるので、安心してくださいね!

点滴による鎮痛剤投与

和通分娩のメリット

出産の痛みを和らげる

和通分娩におけるメリットは以下の通りです。

比較的リラックスして出産できる

出産の痛みが強いと、産後にトラウマとして残ることがあります。
トラウマになると、二人目の妊娠をためらってしまいます。
長時間の陣痛と出産時の激痛に耐えることで、体力的にも精神的にも消耗してしまいます。
消耗してしまって、出産の喜びを味わう気力がなくなることもあります。
出産の痛みを和らげることは、出産の感動を十分に味わって幸せな記憶として残すことになります。

陣痛による痛みと恐怖で筋肉が緊張してしまいます。
痛みを緩和させることで、筋肉の緊張をほぐして産道に柔らかくなります。

産後の回復が早く、身体の負担が少ない

完全に痛みがなくならないため、陣痛やいきみも経験できます。
意識がはっきりしているので赤ちゃんの産声を聞くこともできます。
完全な無痛分娩に抵抗がある方にも受け入れやすいようです。

自分が産んだことを実感できる

陣痛による痛みと恐怖で筋肉が緊張してしまいます。
痛みを緩和させることで、筋肉の緊張をほぐして産道に柔らかくなります。
産道が柔らかくなるため、赤ちゃんが出てきやすい環境になって分娩時間の短縮につながります。
「分娩時間が短い」「痛みによるストレス」や「出産時の体力の消耗を抑えること」は体力の温存になるため、産後の体力回復も早くなり、育児に集中できます。

和通分娩におけるデメリットは以下の通りです。

和通分娩のデメリット

陣痛が弱まることがある

子宮の収縮が弱まることがあります。
また、麻酔薬が効きすぎると、うまくいきめない可能性があります。
うまくいきめないと、陣痛促進剤を使う場合や吸引分娩になる場合があります。

麻酔薬や鎮痛剤の副作用

頭痛、かゆみ、吐き気、低血圧、発熱、アレルギー等が起こる場合があります。
出生直後は、一時的に赤ちゃんの呼吸が弱くなることがあります。
基本的に医師の管理のもと、経過をみながら行われるので、問題が起きることはほとんどありません。

保険適用外のため自費になる

和痛の処置は保険適用外なので、自費で支払います。
費用については、各医療機関によって違うので、ちゃんと問い合わせておいてくださいね。
一般的な分娩よりも高額になることがほとんどのようです。

希望しても行えない

無痛分娩・和痛分娩を推奨しない産院が多くあります。
和痛処置を施すためには、それなりの設備や人員が必要です。
小さなクリニックには困難なため、和痛分娩対応の産院が少ないです。

いかがでしたか?
痛みの和らぎ方には個人差があります。
陣痛に対する過剰な恐怖から抜け出し、落ち着いて出産のときを迎えてくださいね。

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