授乳による貧血
女性ホルモンには涙の分泌を促す作用があるということはご存知でしょうか?
妊娠すると女性ホルモンが増え、通常の数百倍にもなります。しかし出産後には今度は女性ホルモンが急激に減少します。
女性ホルモンが減少し涙の分泌が減少することでとドライアイや疲れ目の原因となってしまうのです。
その他にも抜け毛が増えたり、肌が荒れたり、性欲がなくなったりするのも、この女性ホルモンの減少に関係しています。
女性ホルモンの減少
目と妊娠出産ってあまり関係ないのでは?と思えますが、実は大いに関係があるのです。
産後の目のトラブルの原因
産後の目のトラブルの対処法
夜泣きによる睡眠不足や育児ストレスも目のトラブルの原因になります。
自律神経が乱れることで涙の質や量が低下して、目や角膜の細胞の修復がされなくなります。
目が休息できなくなり機能が衰えてしまいます。
睡眠不足やストレス
母乳が血液から作られていることは妊娠中のママにはよく知られていますが、涙も血液からできているのです。
成人女性の平均的な血液量は3750mLです。
それに対し、赤ちゃんが母乳を飲む量は産後1ヵ月で600mL/日、その後も600~1000mL/日とかなりの血液を赤ちゃんにあげることになります。
授乳期間中は血液が不足して涙の分泌が減少し、眼の調子が悪くなってしまうのです。
授乳中は水分が不足しがちです。水分不足は涙の分泌を減少させてしまいます。
また、栄養不足でも涙の質が落ち、トラブルが起きやすくなります。
母乳のためにも栄養バランスを考え食生活を整えましょう。
忙しくて難しい場合はサプリメントを活用するのもおすすめです。
水分、栄養不足に気をつける
おすすめの方法はお風呂での蒸しタオルです。
41~42℃のお風呂に入り、タオルをお湯に濡らし、軽く絞り目の上に乗せます。
タオルの温度が下がったら繰り返し行います。これで15分以上温めましょう。
目を温める
目薬を使う
ドライアイの場合、眼科で目薬を処方してもらったり、涙点プラグをつける治療法があります。
涙点プラグは涙を排出する小さな穴に栓をして、目に涙が溜まるようにする方法です。
即日効果があり、デメリットなどは特に無いと言われています。
涙が多くなりすぎてぽろぽろこぼれる人もいるようですが、 手術で閉じるわけではないので栓ははずそうと思えばすぐはずすことができます。
逆にいうと意図せずいつのまにか外れてしまうこともあるようです。
症状が重い場合は眼科へ行きましょう
ドライアイ用の市販の目薬は授乳中でも使用できます。
ただし、抗炎症作用があり、充血、アレルギーのかゆみ、ゴロゴロ、涙目などを改善する目薬は、妊娠・授乳中に使用できない場合があります。
購入する前に薬局で薬剤師に確認しましょう。
育児が忙しく大変な時期ですが、お風呂の中で目を温める時間を作るだけで改善することもありますよ。
涙は3層でできており、下から「ムチン層」「涙液層」「油層」になっています。一番上の「油層」は涙の蒸発を防ぐ役割をしています。
目を温めることで油を分泌する皮脂腺の油を溶かしだし、油層をきれいに作ることができます。
涙の質が高まれば、ドライアイ、疲れ目の改善が期待できます。
また、目を温める事で体がリラックスし、睡眠の質が上がるとも言われています。