妊娠中にタバコが禁忌とされている最大の原因は、やはりニコチンです。
ニコチンが含まれている電子タバコを妊娠中に吸うのは危険です。
ニコチン入りの電子タバコ
副流煙・ニオイ・タールの害・火災などのリスクが軽減され、一般的には従来のタバコよりも害が少ないと言われています。
電子タバコのリキッドにはニコチンが含まれているものと含まれていないものがあります。
日本では薬事法によりニコチン入りの電子タバコの生産が禁止されているので、ニコチン入りのものを手に入れるには輸入品を購入するしかありません。
近年流行している電子タバコ。海外ではファッションの一つとしてブームになっており、日本でも流行の兆しが見られます。
電子タバコとは液体のリキッドを水蒸気にして吸引する器具のことです。VAPEとも呼ばれます。
電子タバコは電気を使って水蒸気化するので、副流煙が出ず、水蒸気が出るのが特徴です。
電子タバコとは? 普通のタバコとの違い
一般的には電子タバコは主流煙・副流煙ともに害は無いと言われていますが、ニューヨーク大学の調査結果によると、電子タバコの煙の煙の中で息をしていたマウスは、ニコチンの有無にかかわらず最大2630の遺伝子に変化があったそうです。
現在のところ、タバコより安全かどうか、妊婦や乳幼児などの弱者にとって完全に安全と言い切ることはできないようです。
では、ニコチンが入っていないものはどうなのでしょう。
電子タバコの害については現在のところ諸説あります。
まだ歴史が浅く、あまり研究が進んでいないためです。
ニコチンフリーの電子タバコ
ニコチンを接種すると血行が悪くなり、赤ちゃんに十分な酸素や栄養が行き渡らなくなる可能性があり、流産・早産や未熟児が生まれてしまう確率が高まるといわれています。
タバコのニコチン濃度と電子タバコのニコチン濃度は同じ表記でも電子タバコのほうが吸収量が少なくなり、同じ煙量でも20%〜40%しか吸収されないそうですが、だからといって安全というわけではありません。
加熱タバコは電子タバコとは違い、リキッドではなくタバコの葉を電気で温め蒸気を発生させます。
火を使わないためニオイや煙が出ないことで人気が出ていますが、ニコチンはしっかり入っています。
妊娠中に吸わないほうが良いという点では、従来のタバコと同じです。
加熱タバコと聞いてもピンとこない方が多くいると思いますが、フィリップ・モリス社の「IQOS」や、JTの「Ploom」などの商品名は聞いたことがあるのではないでしょうか。
これらが代表的な加熱タバコです。
加熱タバコ
産後も電子タバコには注意して!
まとめ
ニオイも見た目もカラフルでキャンディのような見た目をしているものもあるため、子どもが興味を持ってしまうようです。
子どもの手の届く場所には保管しないようにしましょう。
ここまでニコチンによる体への影響についてご紹介しましたが、子どもやペットの電子タバコの誤飲事故も起こっています。
電子タバコのリキッドはカラフルで、良い香りがするものが多いので、産後に赤ちゃんが誤飲してしまう可能性があります。
電子タバコの体への影響・安全性についてはまだ完全に証明されていない部分が多くあります。
禁煙ツールとしても妊娠中にはできるだけ吸わないほうが良いといえます。
喫煙をやめらないのは根性だけの問題ではなく、ニコチン依存症という病気でもあります。
妊娠中、または妊娠を計画している喫煙者の方は、ぜひ禁煙外来に足を運んでみてくださいね。