2016.12.01 Thu 更新

生理が来ても妊娠していることってあるの?妊娠初期の出血で考えられる原因

生理がくる・こないで妊娠を判断しているケースはよくありますね。しかし経験談では「生理がきたのに妊娠していた」「検査薬で陽性だったのに生理がきた」という話も聞いたことがあるかもしれません。これはどういうことなのでしょうか? 今回は生理がきても妊娠している可能性があるのか、他の原因などについて詳しくご紹介します。

妊娠初期の不正出血の原因

生理がきていれば、子宮内膜が剥がれ落ちているので妊娠している可能性はありません。
しかしそれは出血が本当に生理だったらの話です。
生理以外の出血を生理と勘違いしてしまうケースはあります。
生理以外で子宮などから出血が起こることを「不正出血」と呼び、それほど珍しくはありません。

生理がきたのに妊娠していることってあるの?

女性の体内では一定周期で排卵が起き、受精卵を迎えるために子宮内膜が厚くなります。
しかし、受精がなかったり、受精しても着床しなかったりで妊娠が成立しなければ、厚くなった子宮内膜を子宮の外に排出します。
この子宮内膜が剥がれて血となって排出される現象が生理です。

そもそも生理って何?

子宮膣部びらん

出血の程度や色には個人差があります。
生理と変わらないくらいの量が出る場合もありますが、ほとんどの場合、おりものに混じって少量出るなど生理と比べると量が少ないことが多いそうです。
色に関しても個人差があり、茶色いドロっとしたものや、うっすらとしたピンク色、真っ赤な鮮血など様々です。

着床出血は受精卵が子宮内膜に着床したときに起こる出血です。
必ず起こるものではありませんが、あまり珍しいことではなく50人に1人は経験するといわれています。
着床出血が起きる時期は「生理開始予定日の1周間前〜数日前」が一般的です。
出る期間としては1〜3日が多いようですが、まれに1週間ほど続いたり、何度も出る人もいます。

着床出血

胞状奇胎

受精卵が子宮内膜に着床して根を伸ばす時に、子宮内膜の血管が壊されて出血することがあります。
一般的にはごく少量の出血で自然に体に吸収されるので問題ありませんが、量が多くなってしまうと血の塊ができることがあり、これを絨毛膜下血腫といいます。
塊が大きすぎる場合には切迫流産や流産の原因になることもあります。
出血量が多い、あるいは子宮口近くに血腫ができると、血が子宮外にまで出てくることがあります。
生理より出血量は少なめです。

絨毛膜下血腫

女性ホルモンの影響で子宮膣部がふくらみ、ただれているように見える状態になっているため、ちょっとした刺激で出血することがあります。
出血量は多くありません。
女性ホルモンの分泌が盛んな20〜30代女性に多く見られ、珍しい症状ではありません。
子宮膣部びらんによる不正出血は妊娠に悪影響を与えるものではないといわれています。

胞状奇胎は受精卵が子宮内膜に着床した後、発達する過程で現れる症状です。
茶色いおりもののような不正出血が起こり、下腹部の痛みもみられます。
40歳異常の高齢妊娠や20歳以下の若年妊娠で発生率が高い傾向があります。
胞状奇胎の場合、妊娠を継続することはできなくなるため、医療機関での早期の処置が必要です。

子宮外妊娠とは、受精卵がなんらかの原因で子宮内膜以外の卵管などに着床することです。
子宮外妊娠は妊娠したときと同じようにホルモンが分泌され始めるので、妊娠検査薬を使うと陽性反応がでます。
放置すると激しい腹痛を伴い、大量出血の危険があります。
妊娠を継続することはできず、早期の処置が必要になります。

子宮外妊娠

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