下痢だけで食欲、元気などの一般状態がよいときは、軽症の下痢です。
特に夏場は水分補給のしすぎでおこりやすくなります。
熱や嘔吐、腹痛など他の症状を伴うときは、ウイルス性胃腸炎や細菌性胃腸炎が考えられます
下痢
まず体温計で熱を測ります。赤ちゃんの平熱は大人より高いため、37.5度以上の場合を「熱がある」といいます。38度台で食欲や元気がなくてぐったりしているときや、発疹や下痢などの症状があるときは病院を受診しましょう。39~40度近い高熱はすぐに病院へ連れていきましょう。赤ちゃんが最初に熱を出すときは、突発性発疹の場合が多いです。風邪の症状がないときは、尿路感染症が原因である可能性があります。
発熱
新生児期には、お母さんからもらった免疫があるため生後6カ月までは風邪などを引きにくいとされています。しかし、体が未熟で抵抗力の弱い赤ちゃんは、免疫の効かない病気には弱いのです。中には、先天性の病気が隠れている場合があるので、様子がおかしいときは
すぐに病院を受診しましょう。
新生児に起こりやすい症状や、病気を疑う症状の紹介をしていきます。
湿疹
肌や白目の部分が黄色くなる黄疸は、新生児期によく見られますが、生後1~2週間、母乳育児の場合に起こる母乳性黄疸の場合でも一か月ほどで自然に治まります。しかし、黄疸の症状が強く見られたり、一か月以上経っても良くならない場合は、「新生児溶血性黄疸」「新生児肝炎症候群」「先天性胆道閉鎖症」「先天性甲状腺機能低下症」といった先天性の疾患の可能性があります。
黄疸が続く
新生児はおっぱいやミルクと一緒に空気の塊をのみこんでしまうため、飲んだ後にうまくゲップが出ないと吐き戻してしまうことがあります。吐いてしまっても元気で食欲があり、体重が順調に増えていれば問題ありませんが、授乳直後に噴水のように勢いよく吐き戻してしまうときは、先天的に胃の出口が狭くなっている「幽門狭窄症」の可能性があります。
噴水状の嘔吐
けいれん
血管の発育異常や毛細血管の拡張などで、皮膚の表面に赤や紫、青紫などのあざができることがあります。血管が異状に増殖して起こる血管腫があり、自然に治るものもあれば、治療を必要とする場合もあるので病院を受診しましょう
あざ
新生児の肌はデリケートなので、外界の刺激がすぐに湿疹として現れます。生後2週間ほどすぎた頃からはいわゆる「乳児湿疹」が出てくるので保湿ケアなどをしてあげましょう。ただし、乳児湿疹の中にはアレルギーによるアトピー性皮膚炎を発症していることもあるので注意が必要です。両親、兄弟、祖父母などにアレルギーの素因を持っている人がいると、赤ちゃんもその体質を受け継いでいることがあります。
新生児期はささいな刺激で神経細胞が興奮状態を起こしてしまうため、けいれんを起こしやすいとされています。
新生児のけいれんは、大人とは異なった症状があらわれます。
呼吸が苦しい
病気としての新生児のけいれんは、代謝異常、脳の病気、感染症、低血糖、先天性代謝異常などの原因が考えられます。どの病気も早期の治療が大切なので、早めに病院を受診しましょう。
・唇を舐めたり、口をもぐもぐさせる
・瞬きを繰り返したり、目を大きく見開いて一点を見つめる
・ガクッガクッと一定のリズムで手足を震わせる
・多呼吸や無呼吸
百日咳
早産の赤ちゃんは肺が未発達の可能性があり、呼吸器系の障害を起こすことがあります。呼吸が浅く速い、チアノーゼが現れている、呼吸時に胸がへこむといった症状があるときは、新生児呼吸窮迫症候群が考えられます。
1歳未満の赤ちゃんがかかりやすい百日咳は、お母さんからの抗体を受け継ぎにくいとされている病気です。肺炎などの合併症を起こしやすく、発症後1~2週間ほどは普通の風邪のような症状がありますが、その後激しい咳が長期間続きます
赤ちゃんはしゃべれないので「耳の奥が痛い」「難聴だ」とはいえませんが、機嫌が悪い、耳を引っ張る、耳をいじる、微熱が続く、ミルクを飲むのを嫌がる、夜泣きが続く、などの兆候を示します。