2016.12.04 Sun 更新

高位破水は気が付かないこともある?症状・原因・見分け方

妊娠時のトラブルのひとつとして「高位破水」というものがあります。通常の破水と比べ少しずつしか羊水が出てこないので、尿もれやおりものと勘違いしてしまう人も少なくありません。早急な対処ができるように事前に知識を備えておきましょう。今回は高位破水の症状や原因、見分け方について詳しくご紹介します。

ただし流出量が少ないため、尿もれやおりものと勘違いされ気づかないこともあり、対処が遅れるケースがあります。
高位破水は自然に止まることもあるので、気づかないうちに始まって終わっていることもあります。
破水に気づかないまま放っておくと赤ちゃんへのリスクもあるため、早期発見が大切です。

破水と聞くと、羊水が一気にドバっと出てくることをイメージするかもしれませんが、このイメージは低位破水の場合です。
高位破水は卵膜が破れても子宮壁で塞がれるので一気に羊水が流れ出ることがありません。
子宮壁をつたって下へ流れ、それが子宮口からチョロチョロと少量だけ出る程度です。
羊水が一気に減って子宮内の赤ちゃんに悪影響を与えることも少ないといわれています。

高位破水の症状

破水とは、子宮の中で卵膜が破れ、羊水が体外へ流れ出ることです。
破水にはタイミングによる分類と卵膜が破れる位置による分類があります。
「高位破水」とは、卵膜の子宮口から離れた位置が破れることによって起こる破水です。
対して子宮口に近い位置で破れる破水は「低位破水」と呼ばれます。
高位破水は妊娠中なら、初期から後期までどの時期でも起こる可能性があります。

高位破水とは

高位破水の場合、痛みや出血を伴わないこともあります。

・体を動かすたびにチョロチョロ・ジワジワと出てくる
・安静にしているときでもチョロチョロ・ジワジワと少量出る
・自分の意思で止められない
・アンモニア臭がなく無臭(ただし生臭さがある人も)
・透明もしくは黄色・黄緑色で、水っぽくサラサラしている
・温かい

高位破水の場合以下のような特徴がみられます。

高位破水と尿もれ・おりものを区別するにはどうすればいいのでしょうか?

高位破水の見分け方

もしも高位破水が生産期に起こった場合は、すぐ分娩を誘発させることで通常と同じように赤ちゃんを出産できます。
しかし生産期より前に起こった早期破水の場合は分娩の措置を取ると早産にあたり、赤ちゃんが未熟な状態で生まれるリスクが生じてしまいます。
この場合、赤ちゃんが十分に成長するまでは抗菌剤などを投与しながら感染防止に努めます。
妊娠を継続させるために管理入院が必要になることもあります。

高位破水が起きた場合、早急な対処が必要です。
気づかないまま2〜3日過ごした場合、赤ちゃんが元気に生まれてきてくれる可能性はかなり低くなります。
卵膜が破れると、そこから細菌が侵入して羊水に感染しやすくなり、その中で過ごしている赤ちゃんが感染症にかかる可能性が出てきてしまいます。
赤ちゃんはまだ免疫力をもっていないので、細菌感染に非常に弱いのです。

高位破水の対処法

高位破水の原因と予防法

重い荷物を持つ・お腹に力を入れる

性交渉によって子宮内に細菌が侵入しやすくなり、卵膜の感染症である絨毛膜羊膜炎が起こることがあります。
絨毛膜羊膜炎にかかると子宮頚管粘液にエラスターゼという物質が増え、この物質が卵膜を溶かして穴を開けてしまうことがあります。
また、性交渉による刺激や精液に含まれる子宮に収縮を起こす成分が卵膜に負担を与えることもあります。

性交渉

喫煙

妊娠中は重い物を持たないようにと言われていますが、高位破水や早期胎盤剥離などは物理的な刺激で起こる可能性があるからです。

喫煙によって卵膜が弱くなり、高位破水が起こりやすくなります。

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