赤ちゃんへの影響は?
過期産になってしまう原因はまだはっきりとはわかっておらず、妊娠期間が順調でも起こることもあります。
最終月経日の勘違いなどによってそもそもの妊娠週数の数え方が間違っている事もあります。
全ての分娩の内、約2〜3%が過期産になるといわれており、誰にでも起こる可能性があることなので、どういう処置をするのか、どんな影響が出るのかを知っておくことが大切です。
過期産になると赤ちゃんにも影響を与える可能性があるので、誘発分娩などを行って早めに赤ちゃんをおなかの外に出してあげるための処置が取られます。
出産予定日は妊娠40週0日目にあたり、生産期は妊娠37週0日〜41週0日までなので、出産予定日を過ぎたからと言ってすぐと過期産と診断されるわけではありません。
妊娠42週以降も妊娠が続く状態を「過期妊娠」と呼び、妊娠42週を過ぎてから出産する事を過期産と呼びます。
いつまでも陣痛が来ない…出産が遅れる原因は?
過期妊娠になると羊水の量が少なくなって来ることがあります。
揚水量が減少することでへその緒が圧迫されて酸素が十分に運ばれなくなり、低酸素状態による胎児機能不全を起こす危険性があります。
死産や新生児仮死の原因にもなりかねない状態なので、赤ちゃんの様子を見ながら緊急分娩や帝王切開による出産を行う場合があります。
胎児機能不全
胎盤の機能低下によって赤ちゃんに送られる酸素の量が少なくなると、反射的に活発化して排便することがあります。
この胎便を赤ちゃんが吸い込んでしまうことによって、呼吸困難を起こすことがあり、命に関わる危険性があるので早めに処置を行うことが必要です。
胎便吸引症候群
過期産になったとしても、ほとんどの赤ちゃんは正常児として生まれてきます。
しかし、妊娠期間が生産期を過ぎてから長くなるに連れ、胎盤の機能低下によって赤ちゃんに十分な栄養や酸素の共有が行えなくなったり、羊水トラブルなどの原因にもなります。
過期産の場合の処置方法
過期妊娠の期間中も赤ちゃんが成長し続けると、出産時体重が4000gを超える「巨大児」になる可能性があります。
巨大児になると出産時のリスクが高まり、トラブルが起こりやすくなるので難産になる可能性が高くなります。
巨大児
妊娠期間が42週をこえると、母子ともに様々なトラブルが起こる可能性があります。
そこで、最近では過期妊娠に鳴る前に、何かしらの処置が行われるのが一般的になってきています。
陣痛誘発剤を使用してもうまく陣痛が起こらない場合や、胎児が危険な状態にあると判断された場合、難産で母子ともに負担が大きすぎると判断された場合には、緊急帝王切開が行われる場合もあります。
帝王切開を行うかどうかの基準は、生産期でも過期産でも違いはありませんので、必要以上に不安に思う必要はありません。
母子ともに健康状態に問題がなくても、妊娠41週を過ぎると誘発分娩の準備のために入院をすすめられることがあります。
ママの様子と胎児の健康状態を見ながら、陣痛促進剤の投与やバルーン挿入、卵膜剥離などの処置が行われます。
予定日までに陣痛が来ない場合には、まず妊娠週数が正しいかどうかの再確認が行われ、週に1、2回の検診によって胎盤の機能や羊水の状態、胎児の状態などを観察していきます。
もし、この検診の際に心拍数以上があったり、羊水が減少してきたりしている場合には、健康な状態で赤ちゃんを出産するために誘発分娩が行われることが多いです。
出産予定日が近づくと待ち焦がれるような気持ちになるママも多いと思います。
また、予定日を過ぎてしまうと、いつ生まれるんだろうと焦ってしまう方も多いものです。
しっかりと妊娠期間中の管理ができていて、母子ともに健康な状態であれば、過期妊娠になっても心配はいりません!
ゆったりとした気持ちで、赤ちゃんのタイミングをまってあげるもの良いでしょう。