2017.04.11 Tue 更新

女性に増えているチョコレート嚢胞(のうほう)とは?原因と症状について。

チョコレートと聞いて、甘いお菓子を想像し可愛らしい名前であまり深刻な病気ではないイメージがありますが、 不妊症になったり、卵巣がんの引き金になってしまう可能性のある怖い病気です。 近年若い女性に増加傾向にあるようですが、何が原因となっているのでしょうか?また治療法はあるのでしょうか? まとめてご紹介いたしますので、参考にしてみて下さい。

チョコレート嚢胞(のうほう)の原因とは

このチョコレートのような液状の成分の正体は、古くなった子宮内膜や月経血が酸化してしまったためにドロッとした黒い色になり、この見た目がチョコレートに似ていることからこの名前がつきました。

チョコレート嚢胞(のうほう)は別名「子宮内膜症性卵巣嚢胞(しきゅうないまくしょうせいらんそうのうほう)」と言います。
最近若い女性を中心に増えてきている「子宮内膜症」の仲間で、病巣が子宮ではなく卵巣内にできることが特徴です。
チョコレートのような液状の成分が卵巣内に溜まってしまう病気なのです。

チョコレート嚢胞(のうほう)ってどんな病気?

月経の時の出血が逆流して卵巣内にたまってしまうことや、アレルギーの関与、生まれつきの体質的なものであること、腹膜組織が何らかの原因で変化してしまったことによるものなど様々な説がありますが、はっきりとした原因については未だ解明されていません。

一番強い症状は「月経痛」です。
これは月経の回数を重ねるごとにどんどん強くなっていきます。
薬を飲んでどうにかなるような痛みではなく、日常生活に支障をきたすような痛みが襲ってきます。

チョコレート嚢胞(のうほう)の症状

ただ、女性ホルモンの一つ「エストロゲン(卵胞ホルモン)」の影響で子宮内膜が増殖することがわかっています。
そのため、エストロゲンの分泌量が増加する20〜30歳で発症しやすく、妊娠・出産ができる年齢の女性の約10%に起こると言われています。
近年では、初潮が早く閉経の年齢も遅くなっているので、月経を経験する回数が増え、さらに働く女性の増加により妊娠・出産のライフスタイルも変化しています。
そういったことで起こるストレスの影響で、チョコレート嚢胞(のうほう)を含む子宮内膜症が増加していることも原因として考えられます。

さらに月経期間以外でも下腹部の痛みや性交痛などの疼痛、排便時の痛みを感じることもあります。
また、卵巣が5〜6cm以上に大きくなると、破裂する恐れもあり、もし破裂すれば激痛を伴います。
また、卵巣がんが発生することもあります。

チョコレート嚢胞(のうほう)の治療法

治療法として薬物療法と手術療法がありますが、個人のライフスタイルや年齢、妊娠希望の有無、病気の進行度や症状の程度によって変わります。

薬物療法

チョコレート嚢胞(のうほう)は女性ホルモンの影響を強く受けるので、まずは薬で女性ホルモンを抑えていきます。
症状が軽い場合は「低用量ピル」が使われることがほとんどです。
通常避妊のために処方を受けると全額自己負担となる低用量ピルですが、チョコレート嚢胞(のうほう)の場合は治療のために使用するので
健康保険適用となります。

手術療法

チョコレート嚢胞(のうほう)の手術はお腹に小さな穴を開けてそこから器具を入れて患部を切除する「腹腔鏡下手術」を行います。
妊娠を望む場合にはこの手術法で患部の嚢胞や癒着部分のみを切除するので卵巣を残すことができます。
再発の可能性もあるので、年齢が高い、または妊娠を望まないのであれば卵巣を摘出することで完治するため再発の心配はありません。

子宮内膜症を発症する女性は増えており、チョコレート嚢胞(のうほう)と診断されることは誰にでもあります。
毎月の生理痛に今までにないような痛みを感じたり、毎月症状が重くなっているようであれば我慢せず、婦人科を受診することをお勧めします。

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