DIC(播種性血管内凝固症候群)の症状。サラサラした固まらない出血に注意!
DIC妊娠中以外でも起こる病気ですが、妊娠中は他の原因と比べて発生頻度が非常に高く、病状の進行も非常に早いため母体が無くなる原因になりやすく危険な状態です。
妊娠や出産で起きるDICを「産科DIC」と呼びます
私達の血液中には相反する血液を凝固させる物質と、逆に溶かす物質があり、通常これらがバランスよく作用しあって平衡状態に保たれています。
妊娠中は、分娩時の出血に備えるために凝固させる因子がやや多くなります。
これを凝固亢進状態といい、かろうじて平衡状態を保っているのですが、多量出血などが起こるとこの平衡状態が崩れてしまいます。
DIC(播種性血管内凝固症候群) とは?
DIC(播種性血管内凝固症候群) とは、何らかの原因によって、血液が固まる力が強くなり、色々な場所で血液が凝固してしまう症状を起こします。
汎発性血管内凝固と呼ばれることもあります。
毛細血管の様々な場所で血液が凝固し、血栓ができてしまうことで、臓器不全などを起こしてしまう、とても危険な病気です。
今回はDICの症状や治療法についてまとめてみました。
DIC(播種性血管内凝固症候群) の原因
さらに、血液凝固の作用が高まることで、全身の毛細血管・細小血管に血栓ができてしまいます。
それに伴い血行に障害が起こることになり、様々な臓器に壊死の状態が起こってしまいます。
臓器機能の停止が起こり、呼吸不全などを起こし死に至るケースもあります。
また、DICになると、本来持っている病気の治療が困難になってしまうこともあり、その結果死に至るケースもあるのです。
妊娠中や分娩時に異常出血があり、突然サラサラした固まらない出血に変わった場合、DICの可能性が疑われます 。
妊娠や他の病気を引き金として、血管内で過度の血液凝固と過度の血液溶解が同時に起こり、全身の臓器内で微小な血液凝固と出血傾向の両方が同時に起こってしまいます。
早期に診断をつけないと危険な病気なので厚労省は診断基準を定めています。
DICが起きた場合、DICによる全身ショック状態の改善と、原因となった疾患の治療や出血を止める治療を平行して行います。
DIC(播種性血管内凝固症候群) の治療・予防法
病気以外だと、毒を持った蛇に噛まれることで起こる、ショック性の溶血反応で引き起こされたり、広範囲で起きた重度の火傷などがありもします。
外科手術をしている場合にも起きたりすることや広範囲のやけどなど組織損傷のショックを受けた場合にも起こります。
原因となる病気には、妊娠早期に起こる胎盤剥離などの女性の出産にかかわる病気、転移した悪性腫瘍、急性の白血病や敗血症などの重い感染症などがあげられます。
他には、肝臓病や腎臓病などの臓器不全なども発症する場合があります。
DICは、妊娠・出産やなんらかの病気にともなって発症します。
妊娠中の場合、お母さんの循環障害と関わりが深く、分娩時などで2000ml以上の出血があると起こりやすくなるそうです。
DICの予防ですが、まずDICを引き起こされる病気を発症した場合は、すぐに治療を開始することが重要だそうです。
また、発症の原因となる病気を発症しないように予防することが発症を防ぐことに繋がります。
妊娠・出産時のDICを予防する方法としては、漢方の摂取が有効と言われています。漢方として摂取するべきものは補中益気湯が良く、血を養う作用があります。
食事で摂取すると良いものは、高麗人参や牡蠣や海老などを定期的に食べることが重要です。
ただし、食べ過ぎると他の問題が起きてしまうので、注意しましょう。