2017.07.20 Thu 更新

産後の発熱「産褥熱」って何が原因?対処法は?

出産はとても体力を使いますし、子宮は傷つき骨盤も開いている状態です。 傷を癒やして身体を動かせるようになるには1〜2週間かかります。 そんな産後に発熱することがあるのは知ってますか?この発熱は「産褥熱」と呼ばれ、産後のママを悩ませる症状です。 ここではそんな産褥熱の原因や症状、治療法についてご紹介いたします。

産後すぐのママは体力がなく、治療法がない時代には重症化してしまうことも珍しくなく、産後の女性の死亡の大きな原因とされていました。
しかし、以前の自宅での分娩から、病院での分娩に変わってきたことや医学が進歩し抗生物質が使えるようになったことなどで、産褥熱による死亡率は大幅に低下しています。

分娩後24時間以降、産後10日以内に38度以上の発熱がある状態を「産褥熱」といい、発熱は2日以上続くと言われています。
産後6〜8週間までの間を「産褥期」と言い、その期間に現れる発熱なので産褥熱と呼ばれます。

産褥熱って何?

産褥熱の原因は、分娩で傷ついた産道や子宮腔内の傷に細菌が感染することです。
分娩による傷は、内診や会陰切開、止血処理などの際に生じる傷です。

なぜ産褥熱が出るの?

細菌への感染の原因は、医師や看護師などの手指や手術で使用する器具などから感染する「外因子感染」と、外陰部や膀胱などからの汗腺やh家の臓器の炎症から感染する「内因子感染」の2つがあります。
しかし、感染源や感染経路を明確にすることは難しいようです。

他にも、胎盤の全体や一部が子宮内に残ってしまう「胎盤遺残」によって産褥熱が起こることもあります。

どんな症状が出るの?

悪露停滞

産褥熱は発熱の他に、頭痛・倦怠感・多臓器不全・ショック症状など様々です。
症状をしっかりと観察することで原因を突き止めることが出来ますので、まずはどんな症状が出るのかを知っておきましょう。

産後数から6週間ほどは、子宮や膣からの分泌液や血液が混ざった「悪露」が出てきます。
この悪露が子宮内に停滞してしまい細菌に感染している状態が「悪露停滞」です。
産後に子宮の収縮がうまくいっていないと悪露をきちんと出すことが出来ず、悪臭が伴う悪露が出ることがあります。

産褥潰瘍

分娩によって膣や外陰部に出来た傷に細菌が感染して潰瘍が生じます。
腫れが出たりズキズキとした痛みを感じたりします。

産褥子宮内膜炎

産褥子宮内膜炎は主に分娩後3〜5日程度で起こり、発熱の他に下腹部の痛みが起こったり押すと痛みを感じたりします。
悪露が子宮内に長く停滞することで子宮内の細菌が増殖し発症するのではないかと考えられており、適切な処置を行わずに放置すると症状が進み、子宮筋層炎や子宮旁結合織炎になる可能性があります。

産褥子宮付属器炎

子宮内膜炎の感染が卵管や卵巣へ広がると、卵管炎や卵巣炎を引き起こします。
産褥子宮付属器炎が起こる確率は低いと言われていますが、症状が悪化しないように注意しておきましょう。

産褥骨盤腹膜炎

子宮内膜炎や付属器炎の状態から骨盤に細菌が感染することで起こります。
軽症の場合には下腹部の痛み、悪心、吐き気などの症状だけで治まりますが、重症化すると
下腹部に激しい痛みを感じたり40度以上の高熱が出ることもあります。

産褥敗血症

細菌が傷口から血液に入り、全身が細菌に感染している状態です。
産褥熱の症状の内、もっとも重篤な状態で40度以上の発熱や多臓器不全・ショック状態に陥ることもあり、最悪の場合命の危険も伴います。
産褥敗血症の疑いがある場合には、早めに適切な治療wお受けることが大切です。

産後に発熱したらどうすればいい?

産後1週間以内に発熱するのは珍しい症状ではありません。
そのほとんどは乳腺炎や悪露の停滞によるものですので、様子を見ながら対処しましょう。
しかし、発熱が2日以上続く場合には、病院を受診しましょう。

悪露停滞や胎盤遺残が原因の産褥熱以外の場合には、基本的に抗生剤を使用して治療を行います。
内服や点滴によって抗生剤を投与することで、数日後には熱も下がり全身の症状も治まります。

すべてのママに産褥熱が出る可能性はありますが、前期破水や早期破水が起こった方、帝王切開や鉗子分娩を行なった方などは、特に子宮内膜炎にかかりやすいと言われています。
入院中に発熱がある場合にはすぐに対応してもらうことが出来ますが、退院後は慣れない赤ちゃんのお世話をしながら家事や体調管理を行わなければいけません。
少しでも気になることがあれば、重症化させないためにも医師に相談しながら早めに対処してくださいね。

まとめ

出産後に発熱がある場合には、自己判断で市販の薬などを服用するのではなく、病院を受診して早めに適切な処置を受けるようにしましょう。
産褥熱が重症化すると命の危険もあるので、早めに病院を受診して治療を開始してください。

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