主な原因としては、胎盤の付着する場所の異常ですが、ハッキリと決まっている訳ではありません。
流産手術や妊娠中絶手術、帝王切開等で、子宮内に傷がついてしまったり喫煙、高齢妊娠など、様々な要因が考えられます。
原因はなに?
正確な頻度は明らかではないですが、低置胎盤は妊婦のおよそ0.7%ほどとされています。胎盤そのものは子宮口に達していなかったとしても、低置胎盤は、前置胎盤ほどのリスクがありませんが、子宮収縮とともに出血を起こすケースもありますので、安静が必要です。
低置胎盤とは、胎盤が本来の正しい位置に付着せず、子宮口までかなり近い位置に付着している胎盤のことを指し、低位胎盤とも言われています。明白な定義はありませんが、子宮口との距離が約2cm以下の場合にこう呼ばれます。
一般的に早い方だと妊娠24週頃、つまり妊娠6ヶ月の頃に診断されることがあります。
低置胎盤とは
また、大量の出血を伴った場合では、赤ちゃんに仮死などの重大な影響を与えてしまう場合があります。
しかし妊娠の早い時期に低置胎盤と診断されていても、妊娠が進んで子宮が大きくなると徐々に胎盤が上に上がり、結果的に妊娠後期に入り、低置胎盤ではなくなる例が多くあります。
ですので、妊娠所期に低置胎盤と診断されても、まだこれからの経過で十分通常の位置に胎盤が戻る可能性はあるということです。
妊娠中は症状がほとんどありません。
しかし胎盤の端が子宮口から近いほど、分娩時での出血は多くなります。
距離が0~2cmの低置胎盤では、それ以上離れているときの約1.5倍の出血量が考えられます。
分娩時において赤ちゃんの頭の進行を妨げることになり、分娩の時間がかかる場合や帝王切開になる場合がほとんどです。
低置胎盤の症状
最近では、高齢出産も多くなってきましたので、帝王切開分娩は増加しています。
妊娠そのものも高齢化してきているので、不妊治療の普及などの影響で、低置胎盤の頻度は増加傾向にあります。
治療法はあるの?
ただ、先述したように前置胎盤ほどのリスクはありませんので、自然分娩も可能ではあります。また、出産時に限らず、日常生活の中でも突然出血することがあります。
低置胎盤のなった場合、たとえ妊娠後期だったとしても、帝王切開分娩になる可能性が非常に高くなります。怖いのが、帝王切開の予定より前であっても出血が起こった場合や赤ちゃんの発育の具合により緊急帝王切開を行うことがあります。
低置胎盤の影響
今の段階では原因もはっきりと分からない為、残念ながら治療法もこれといってある訳ではありません。
基本的には無理な運動はせずに、性交渉も控えて安静するように心がけて下さい。
日常生活の中でも出血することがあるので、その場合は医師に相談し、安静の為に入院、または緊急入院になる場合もあります。
現代の医学をもっていても、低置胎盤のハッキリとした原因分からない以上、安静に日常生活を送る事が一番です。
低置胎盤との付き合い方
もし入院となった場合は、子宮収縮抑制剤と止血剤を使用して、お腹の中の赤ちゃんが体外で生活可能な時期になったら、分娩を行なうという手段もあります。
安定期に入った頃に突然低置胎盤と診断されても、不安でパニックになる方もいらっしゃるでしょう。
ですが必要以上の慌てず、確かな予備知識を持って、お腹の中で出来るだけ赤ちゃんを成長させてあげられるよう、ストレスの無い生活と適度な運動を心がけ、負担のない生活を送りましょう。