2016.04.18 Mon 更新

リンゴ病って?妊娠中になると危険!原因や症状、予防法について

「リンゴ病」は子供に多い病気です。 子供の頃にかかったことのある人も多いと思います。 「リンゴ病」は実は妊娠中に発症してしまったら怖い病気の1つです。 何故なら、抗体がない状態で発症したら、赤ちゃんが危険にさらされてしまうからです。 今回は「リンゴ病」について紹介します。 正しい知識を身につけましょう!

リンゴ病は「ヒトパルボウィルスB19」というウイルスの感染で発症します。
5~9歳の子供に多く発症し、よく小学校で流行しています。
だいたいの人が15歳までに免疫ができるのですが、成人での発症もあります。
もちろん赤ちゃんにも発症することがあります。
潜伏期間は10〜20日程度です。

リンゴ病の原因と症状は?

リンゴ病は子供だけではなく、大人も発症します。
大人がリンゴ病に感染した場合、頬は赤くならず手足だけに発疹が出る場合があります。
発疹の症状も長く、子供は1週間〜10日程であるのに対し、大人は3週間続くこともあります。
発熱や関節痛、全身倦怠感を伴って、子供に比べると重症化することが多いのも特徴の1つです。
ひどい関節痛のために1~2日は歩けないこともあります。

正式名称を「伝染性紅斑(でんせんせいこうはん)」といいます。
頬がリンゴのように真っ赤になるのが特徴的な病気です。
子供によくある病気の1つですね。

リンゴ病とは?

検査と診断

稀に、脳炎・脳症、心筋炎などの合併症を引き起こすことがあります。
先天性の溶血性貧血や免疫不全状態の子がかかると重症化してしまうので、大変危険です。

発疹が出る1週間~10日ほど前に、発熱・筋肉痛・倦怠感・腰や膝の関節痛があります。
両頬の発疹から始まって、1~2日後には肩から腕・大腿に赤い発疹が現れます。
数日後にはまだらなレース編み模様の発疹になります。(欧米では「平手打ちされた跡のような頬」と表現されているようです。)
この発疹には、痒みを伴うことが多く、通常5~7日で消えていきます。
ですが、いったん消失した発疹が日光や運動などによって再び出現してくることがあります。

驚くことに、リンゴ病は発症前である潜伏期間の感染力がとっても強いんです。
そのため、対策がとっても難しい!
でも発症してからは感染力が弱いんです。不思議ですよね。
このウイルスは唾液や咳等の飛沫感染と皮膚や手すり等についたウイルスに触ることでうつる接触感染で、感染していきます。

妊婦さんが感染すると、流産や胎児貧血等の深刻な影響が出る恐れがあります。
胎児貧血が続くと、赤ちゃんに必要な栄養素が行き届かなくなり、発育が遅れてしまいます。
その結果、赤ちゃんは低体重出生児として生まれる可能性が高くなります。

妊婦がリンゴ病に注意しないといけない理由

溶連菌感染の可能性を消すために、溶連菌の迅速検査を行いますが、それは何故でしょう?
それは「溶連菌」と「リンゴ病」の症状に「発疹」があるのですが、それがよく似ているのです。
「溶連菌感染」だったらリンゴ病と違う治療をしないといけません。
だから、特別な器械がなくても簡単な操作で短時間にウイルスや細菌などを検出することができる「迅速検査」をするんです。

溶連菌とリンゴ病

お医者さんが「頬の赤さ」と「手足の紅斑状態」から診断します。
また、溶連菌感染の可能性を消すために、溶連菌の迅速検査を行って陰性か確認します。

さらに重症化すると、赤ちゃんのむくみ、胸やお腹に水が溜まる「胎児水腫」という症状が起こします。
胎児水腫により心不全等を起こし、お腹の中で死んでしまうことも…。
特に、妊娠20週未満(妊娠6ヵ月)の妊婦ママがリンゴに感染するとリスクが高いと言われています。
妊婦ママ自身が抗体を持っているかどうかは血液検査ですぐわかります。
もし抗体を持っていなくても、早い対応ができます。

リンゴ病の予防法

実は、妊婦にとって危険な風疹と症状が似ています。
リンゴ病も風疹もどちらも危険です。
早期段階で確定診断する必要があります。
疑いがあったら、しっかりと検査して診断してもらいましょう!

抗体があるかは血液検査で調べることができます。
の検査は妊婦の基本的な検査ではないため、追加費用を出す必要があります。
ですが、抗体の有無を知っておくことは大切です。

リンゴ病は予防接種はありません。
「感染する」ことで抗体を持つことが出来ます。
特効薬もないので、予防が大変難しいのです。

予防対策としては、リンゴ病患者と接触しないことが一番です。
そして、外出を控え、手洗いやマスクの着用を徹底しましょう。
規則正しい生活と食事をとり、免疫力を向上させる等を徹底して、感染を防ぎましょう。

早期に見つけることが出来れば、新生児輸血を行うことが可能になります。
妊娠33週(妊娠9ヵ月)以降に感染があったら、早期に出産し、治療をすすめるという選択もあります。
とっても危険なリンゴ病には注意しましょう。
お腹の中にいる赤ちゃんを守れるのはお母さんだけです。

妊婦のリンゴ病は予防と早期発見が大切です。
普段からうがい・手洗いを徹底する等を習慣を身につけましょう。
うがい・手洗いをするだけでも、感染のリスクは抑えることが出来ますよ。

また、家族が感染してしまうことも避けなければいけません。
みんな一緒に予防対策することが大切です。
少しでも感染の可能性があるならば、早めに産婦人科で相談してくださいね。

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