飲酒してしまった!どうしたらいい?
胎児への影響の強い妊娠中でも、「缶ビール1缶くらいなら大丈夫」と言う人がいます。
欧米で、危険がないとされる飲酒量はビール250ml程度と言われています。(ちなみに、日本の缶ビール1缶は350mlです。)
授乳中にアルコールを摂取すると、血液中のアルコール濃度が上がてしまいます。
母乳は血液から作られているので、飲酒後すぐに授乳をすると、高いアルコール濃度の母乳を赤ちゃんが飲んでしまいます。
飲酒1時間後にママの母乳に含まれるアルコールの濃度を調べると、血液中のアルコール濃度の90%~95%が検出されます。つまり、1時間経ってもほとんどのアルコールが、血液から母乳に移行してしまうのです。
アルコールは肝臓で分解されますが、赤ちゃんは肝臓の働きが未熟なため、うまくアルコールを分解できません。そのため、アルコールが含まれた母乳を飲んだ場合、赤ちゃんの体内にアルコールが残ってしまいます。
アルコールが含まれた母乳を飲んだ赤ちゃんは、脳や身体に発達の遅れ、障害を引き起こす可能性があります。
具体的には、低身長や低体重、記憶障害、学習障害等です。
飲酒が与える赤ちゃんへの影響
たまにはお酒を少しだけでも飲みたい…なんて思うことありますよね?
「ごく少量の飲酒なら問題はない」とも言われていますが、実はまだ詳しいことは分かっていません。
「一口であれば大丈夫」とは言いにくいのが現状です。
今回は「授乳中の飲酒が赤ちゃんに与える影響」についてご紹介します。
授乳中の飲酒で気をつけるポイント
授乳間隔が短い新生児期は禁酒をしましょう。
アルコールが分解できていない状態で授乳しないといけなくなります。
赤ちゃんに悪影響を与える可能性が非常に高くなります。
基本的に、3時間おきの授乳をしている間は、アルコールは我慢しましょう。
「母親がアルコールの影響を感じなくなるまで授乳を待つ必要がある」とありますが、この影響を感じなくなるまでの期間がどのくらいかが重要です。
一般的には、飲んでから1~2日は母乳を与えることは控えます。その1~2日間は事前に搾取しておいた母乳か粉ミルクで代用し、アルコールを含んだ母乳は搾乳して処分することがおススメだとされています。
「飲酒後2時間は授乳をさける」というありますが、2時間という時間の目安は、アメリカ人の体ではかったものです。
白人や黒人と黄色人種では、アルコールを無害な酢酸に代謝させるためのアセトアルデヒド脱水酵素の強さ(耐アルコール性)が全く違います。
黄色人種は基本的にアルコールに弱いとされているので、この2時間という時間は本当に信じていいのか、微妙なところですね。
我慢しきれずに飲んでしまったお母さんの多くが「どの程度間隔をあけたら再び授乳できるか」に悩みます。
アメリカの研究データには、「アルコール飲用後、約2時間は授乳を避ける必要がある」「母親がアルコールの影響を感じなくなるまで授乳を待つ必要がある」とあります。
継続的に、もしくは大量のアルコールを飲用した場合は、授乳を控えなければならないともされています。
お酒といっしょにおつまみを食べることで、少しでも血中アルコール濃度が高まらないようにしましょう。
利尿作用のある枝豆等がオススメですよ。
一緒におつまみを食べる
飲む量や頻度は最低限にとどめましょう!
赤ちゃんの泣き声や動きが気づかない・オムツが交換できないという状態まで飲んではいけませんよ。
量・頻度は最低限にとどめましょう
一緒にお水やお茶を飲む
最も授乳間隔を空けれるのが、授乳した直後です。
少しでも赤ちゃんに悪影響が出ないように、飲むなら予定を考えておきましょう。
授乳後から飲み始める
利尿作用を高めてくれます。
お酒を飲みつつ、お水やお茶・ソフトドリンクを飲みましょう。
お酒を飲んで「血液中にアルコールが回った後に作られた母乳」にアルコールが含まれています。
アルコールが含まれてるであろう母乳は自分で搾乳して捨てます。
赤ちゃんに飲ませないでくださいね!
次の授乳前に搾乳して捨てる
できれば数回はミルクにする
少しでも間隔を空けるために、数回は母乳ではなくミルクにする方が安心ですよ。
アルコールが回っている間は抱っこしない
新生児期は2~3時間という短い間隔で授乳をしないといけません。
アルコールが2時間で分解されたとしても間に合わない間隔です。
授乳間隔が2~3時間の時期は我慢しましょう。
新生児期は我慢する
自分では酔ってないと思ってても、実は酔っていて、何かつまずいて転ぶこともあるかもしれません。
大変危険なので、飲んだ後はできるだけ抱っこは控えたほうが安全です。
いかがでしたか?
胎盤から直接アルコールを赤ちゃんに渡してしまう妊娠中とは違います。
授乳中はアルコールの影響をコントロールしながら、多少楽しむくらいのことはできるかもしれません。
アルコールを上手に楽しみながら、育児も楽しみましょう!