不足するとどうなる?
葉酸が不足すると、赤ちゃんに奇形の症状が起こるリスクが高まると言われています。
しかし、摂らなかったからといって必ず奇形になるというわけではありません。
神経管閉鎖障害は発症率は低いと言われていますが、葉酸を積極的に摂取することでさらにリスクを減らせるということが医学的に証明されています。
葉酸は、ほうれん草やブロッコリーなどの緑黄色野菜に多く含まれる栄養素で、水溶性ビタミンB群の一種です。
細胞の作りだすのに必要不可欠な栄養素で、赤ちゃんの脳の発育を助け、神経をつくる働きをもつ重要な成分です。
特に妊娠初期に摂取することが推奨されていて、不足すると「神経管閉鎖障害」という胎児の先天異常を発症するリスクが高くなります。
妊娠時は1日に400μgの摂取がすすめられています。
葉酸
水溶性で熱に弱いので、食品から十分に摂ることが難しく、厚生労働省もサプリを利用して葉酸を摂取することを推奨しています。
おすすめの摂り方
不足するとどうなる?
体内で消化や代謝を助ける働きのある酵素の成分である亜鉛は、細胞が分裂するのを促して、骨や筋肉、皮膚の発育を促したり、免疫力を高めたりする働きがあります。
亜鉛が不足すると、お母さんの体の免疫力が低下したり、つわりの原因になったりします。
赤ちゃんの健康な成長にも影響を与えることがあります。
妊娠時は1日に13mgの摂取がすすめられています。
亜鉛
亜鉛が不足すると、赤ちゃんの低身長や低体重など成長に影響が出ると言われています。
未熟児の割合は、亜鉛を十分に摂取した場合と比較すると約10倍にもなると言われています。
また、亜鉛の量が豊富な初乳(出産後数日の間に出る)初乳を与えることは赤ちゃんの免疫機能を高めるのに欠かせません。
更に皮膚を強くしてくれるので、近年増えているアトピー性皮膚炎を防ぐうえでもとても有効です。
赤血球に含まれるヘモグロビンをつくるために欠かせない成分が鉄分です。
妊娠中は胎児に多くの鉄分を取られるために、妊娠していない時に比べてたくさんの鉄分が必要になります。
妊娠中に起こる貧血はこの鉄分が不足することで生じる「鉄欠乏性貧血」が多く、「妊婦貧血」とも言われています。
酸素を体の隅々の細胞まで届ける働きのあるヘモグロビンが減少するために、全身に酸素が不足するので、動悸、息切れ、めまい、倦怠感などが症状として表れます。
さらに、赤ちゃんに十分な酸素が行き渡らないと発育に影響が出ることもあります。
妊娠時は1日に20mgの鉄分の摂取がすすめられています。
鉄分
おすすめの摂り方
牡蠣、魚卵、エビ、卵黄、牛肉、牛乳、豆類、トウモロコシ、生姜、カブ、ジャガイモ、アーモンド、ごまなどに多く含まれるので、食事に取り入れましょう。
おすすめの摂り方
カルシウム
卵、カキ、あさり、レバー、牛肉(赤身)、大豆、などに多く含まれるので、食事に取り入れましょう。
カルシウムは骨の作るために必要な栄養素です。
妊娠中は赤ちゃんの体をつくるためにたくさんのカルシウムが必要になります。
カルシウムが不足すると、赤ちゃんに必要な量が十分送られなくなり、お母さんの骨からカルシウムを取り出して使うこともあり、将来的な骨粗しょう症などにも繋がると言われています。
妊娠中は1日に900mgのカルシウムの摂取がすすめられています。
おすすめの摂り方
チーズ、牛乳などの乳製品、煮干し、ししゃも、小松菜、がんもどき、木綿豆腐に多く含まれるので、食事に取り入れましょう。