2016.07.15 Fri 更新

赤ちゃん・新生児の病気の血管腫ってどんな病気なの?その原因と治療法を詳しく紹介

赤ちゃんの体にイチゴのような赤いアザができる病気があります。今回は血管腫の原因や治療法について詳しくご紹介します。

単純性血管腫(ポートワイン血管腫)

血管腫には5つの種類があります。

血管腫の種類

血管腫は、皮膚や皮膚の下に、広がって太くなった血管が集まり、増殖していく病気です。
子供、特に乳児期に多く発症します。
血管腫の根本的な原因は原因不明なことが多くあります。
赤ちゃんは生まれつき血管に奇形を持っている場合が多く、その奇形気質が発症に関係していると言われています。
血管腫は良性のケースが多く、悪性は稀です。

血管腫とは?原因は?

身体のどこにでもできますが、顔面に多く見られます。
生後1~3ヵ月にかけて急速に大きくなり、6~12ヵ月で最大になります。

特に生後間もない赤ちゃんに多く発症します。
日本では赤ちゃんの1割り程度に発症するようです。
苺状血管腫は皮膚の表面にできるものと、皮膚の下の深部にできるものと、皮膚表面と皮下にかけて腫瘤になるものとがあります。
イチゴのように赤く盛り上がった赤アザができるのが特徴です。

苺状血管腫

顔面・頸部・四肢に多く見られ、男子よりも女児に多く発症します。
原因は毛細血管の拡張が真皮の浅い部分にできてしまうことです。
自然に消えてなくなることがなく、加齢によって色が濃くなるため、形成外科的治療やレーザー治療などを考慮する必要があります。

最も多く見られる先天性の血管腫です。
皮膚の膨隆を伴わず、境界線がはっきりしていて均一な紅斑が現れるのが特徴です。
色はピンク色から濃い紫まであります。

ウンナ母斑

皮膚に赤い色が浮かび上がります。染色体優性遺伝の可能性がある血管腫です。
子供の30%に起こる血管腫です。
特に生まれた時から、または生後まもなくに多く見られます。
まぶた周囲、額の中央、上唇と鼻の間に現れますが、多くは自然消滅するので治療は不要です。

サーモンパッチ

その後徐々に自然に消えてなくなることが多いと言われています。
あまりにも巨大な場合(カサバッハ・メリット症候群)や多発する場合には放射線治療、ステロイド両方を必要とすることがあります。

うなじから後頭部にできる平らな赤アザです。
生まれつき発症することが多い血管腫です。
3歳までに薄くなっていく場合がほとんどで、成人になるまで残っているのは10%程度です。
しかし、サーモンパッチよりも消えにくいと言われています。

毛細血管の増殖が原因で起こる血管腫ですが、脳内にできる場合は、脳内の出血が原因のことが多いです。
海綿状血管腫は皮下にもできますが、筋肉内の深部にできることが多く、頭にできた場合は脳内にできることもあります。
皮下の筋肉にまたがってできることもあり、場合によっては治療が困難な場合もあります。

海綿状血管腫

海綿状血管腫は皮膚の色に変化があったり、数珠状に拡張した静脈が現れます。皮膚の色は少し青みがかった色になります。
普段は痛みがないことが多く、出血して急激な痛みを訴えることがあります。
広範囲な血管腫では良性腫瘍もありますが、血管腫の状態や部位によっては生命にかかわることもあります。
自然に治ることはなく、形成外科的な対応が必要になります。

血管腫の治療法

治療はケースによってはレーザー治療が必要な場合もあります。
ステロイドを投与したり、血管腫に入る血管を薬で詰めたり、場合によってはインターフェロンという特殊な薬剤を投与することがあります。(インターフェロンには保険適応外です)

まとめ

血管腫は原因不明のことが多く、先天性の可能性が多い病気です。
ほとんどの場合良性の腫瘍なので落ち着いてお医者さんの指示に従ってくださいね。

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