2016.08.04 Thu 更新

乳児股関節脱臼は後遺症が残ることも!原因や予防法について

「乳児股関節脱臼」という病気を知っていますか?赤ちゃんの股関節がずれたり、はずれたりする病気です。治療で治りますが、発見できずに放っておくと歩行に障害が出る場合があります。今回は乳児股関節脱臼の原因や予防法について詳しくご紹介します。

赤ちゃんは脱臼が起きても痛みを感じないため泣くこともなく、素人ではなかなか発見できません。
この病気が最初に発見されるのは、たいてい生後3~4ヵ月健診のときです。
健診で見過ごされると歩行開始後にやっと診断され、治療が困難になるケースがあり、注意が必要です。

乳児股関節脱臼は、赤ちゃんの太ももの付け根の関節である股関節が、骨盤からずれたり外れてしまった状態です。
1000人に1~3人の割合で発症し、9割が後天的なものです。
圧倒的に女児に多く、男児の10倍の頻度で起こります。逆子に産まれた赤ちゃんにも多い病気です。

乳児股関節脱臼とは

乳児股関節脱臼の症状

以下のような症状がある場合、検査を受けられることをおすすめします。

・股関節を動かすとポキポキと音が鳴る
・股関節の可動範囲が狭い
・足を動かすと動きが硬く感じる
・足の長さが左右異なる
・太ももの左右の足のしわの数が異なる
・適切なサイズのおむつなのに、片足だけはかせにくい

以前は先天的な病気と考えられていましたが、最近ではそのほとんどが生まれてから後天的に発症することがわかっています。
原因の多くは「赤ちゃんの自然な姿勢」を妨げてしまっていることです。
赤ちゃんの自然な姿勢は、上半身は腕を軽く曲げて挙げるW字型、下半身は股関節と足がM字型になっている状態です。
大人と違い、外側に開いた状態が正常なので、膝が天井を向いた立て膝姿勢や内側に向いた内股姿勢になると、脱臼してしまいます。

乳児股関節脱臼の原因

乳児股関節脱臼の治療法

生後3~4ヵ月の健診で見つかった場合、ほとんどが「リーメンビューゲル」というベルト状の装具を装着して治療を開始します。
3ヵ月程度の装着と外来通院で治療できます。
また、軽度の脱臼であれば、赤ちゃんの育児環境を良好に保つことによって自然治癒できることもあります。

生後7ヵ月を過ぎて発見された場合は、入院をして脚を引っ張る「けん引」という治療が必要になります
2、3歳以上の発見では手術が必要になることが多くなります。
放置すると「変形性股関節症」に進行する恐れがあるので必ず治療しましょう。

乳児股関節脱臼の予防法

乳児股関節脱臼は赤ちゃんのお世話方法を見直すことで予防することができます。

おむつの付け方

おむつを付ける際は、赤ちゃんが自然な姿勢をとれるように、股関節の動きを妨げないやり方で行いましょう。
両足を引っ張ったり持ち上げたりせず、左右の足の裏をあわせるように、赤ちゃんのお腹の方へ軽く押して取り替えます。
股を開いて膝を曲げた状態をキープするようにしてください。

抱っこの体勢

乳児股関節脱臼の予防におすすめの抱き方は「コアラ抱っこ」です。
赤ちゃんが両脚を広げて抱きついてるコアラのようなイメージです。
両脚を束ねるような抱き方や股の間に手を入れる抱き型は脱臼の原因になることがあります。
また、ベビースリングも股関節脱臼のリスクを高めるといわれています。

睡眠時の姿勢

仰向けでカエルのような姿勢になる、赤ちゃん本来の姿勢を妨げないようにしましょう。
くれぐれも赤ちゃんの足を伸ばして毛布にくるんだりしないようにしてくださいね。

まとめ

乳児股関節脱臼は早期発見早期治療が重要です。
健診で見過ごされることもあるので、不安がある場合は、小児科、整形外科で診察を受けてみてくださいね。適切な治療を受ければ治る病気です。

このまとめに関する記事

ランキング

ページトップへ