2016.09.27 Tue 更新

逆子とは?逆子対策「外回転術」とは?方法とリスクについて解説!

妊娠中は「逆子」のことを気にしている人は多いようです。 逆子にはリスクが多いと言われていますが、一体どんなリスクがあるのでしょうか? 今回は「逆子のリスクと対策方法、外回転術」についてご紹介します!

単殿位

逆子には様々な種類があります。
お尻を下に向けた「殿位」と、膝小僧を下に向けた「膝位」、足を下に向けた「足位」の大きく3つに分類され、更に細かく種類分けされます。「殿位→膝位→足位」の順番で、分娩時の危険度が高くなります。
種類は以下の通りです。

逆子の種類

逆子とは、子宮内で赤ちゃんの頭が下ではなく、上を向いている状態のことを言います。
医学的には「骨盤位」と呼ばれています。
妊娠初期・中期の子宮内は赤ちゃんの頭の位置は、上を向いたり下を向いたりと頻繁に入れ替わっています。
妊娠後期になると赤ちゃんの頭は大きく・重くなるので自然と下を向き、固定されるのですが、赤ちゃんの頭が下を向かず、頭が上を向いた状態で固定されることがあります。
この状態が「逆子」です。

逆子とは?

お尻を下に向けているのは全複殿位と同じだが、体育座りで片足だけを上にあげている状態です。

不全複殿位

お尻が下を向いていて、体育座りのように両足の膝を曲げている状態です。

全複殿位

お尻が下になっていて、両足が上を向いている状態です。

片膝を曲げて膝小僧を下に向け、もう一方の足は上にあげている状態です。

不全膝位

両膝を曲げて、膝小僧を下に向けている状態です。

全膝位

全足位

片足を下に伸ばし、もう一方の足は上にあげている状態です。

不全足位

両足を伸ばして、お腹の中で立っているような状態です。

赤ちゃんが逆子でも、妊娠の経過や成長には影響しませんが、分娩時にはリスクがあります。
出産時に頭が出にくく、へその緒が圧迫されやすかったり、時間がかかったりする可能性が高まります。
また、分娩に時間がかかり過ぎると赤ちゃんが低酸素状態になって仮死状態や後遺症を引き起こすリスクがあります。

逆子のリスク

逆子対策「外回転術」

外回転術は、お腹に手を添え、お腹の外から赤ちゃんをぐるりと回転させる方法です。

気になる方法は?

逆子を治す確実な方法だと言われています。
外回転術は医師が行う医療行為で、約60〜70%が治るそうです。
簡単そうに見える方法ですが、緊急帝王切開を引き起こしかねないので、実施できる医師は経験と技術のある人に限られています。

まず、枕などで骨盤を高く上げます。
お腹の下側から赤ちゃんのお尻を持ち上げるように押し、前転させるように頭とお尻を少しずつ回転させます。
施術時間は2~3分ほどで、長くても10分程度で済みます。

直接子宮を刺激するので、陣痛が起こってしまうことがあるそうです。
陣痛が起こらないよう、薬で子宮収縮を抑えながら行います。

受ける為の条件は?

妊娠35週を過ぎても治らない場合に外回転術が行われます。
外回転術で早産を誘発してしまっても未熟児とならないようにするために、赤ちゃんがしっかり成熟している必要があるからです。
また、帝王切開の経験がない、胎盤も正常な位置にある、羊水が正常の範囲内であるなどの条件があります。

気になるリスクは?

力を入れて直接子宮を圧迫するので、母体と胎児の両方に負担がかかってしまいます。
そのため、常位胎盤早期剥離を起こしたり、胎児の心拍数が悪くなったりすることもあります。
外回転術を実施した妊婦さんのうち約1〜2%は緊急帝王切開になってしまいます。

いかがでしたか?
外回転術でも逆子が治らない場合は、帝王切開を検討しなければなりません。
一番安全なお産の形が選んで、出産に臨んでくださいね。

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