チック症は運動性チックと音声チックの2種類に分けることが出来ます。
チック症の症状
幼児期から学童期の子どもの約1割程度が経験するといわれ、決して珍しくはない病気ですが、そのほとんどは1年以内に症状が消失すると言われています。
しかし中には長期にわたり続く場合もあり、まれに集団生活に支障が出てしまうこともあります。
チック症は3〜11歳頃までの子どもに多く見られる病気で、一種の癖のようなものです。
パチパチとまばたきを頻繁にする、首を振る、肩をすくめる、短い音声を繰り返し発する、咳払いなどの短い動作が本人の意思とは関係ないタイミングで突発的に現れるのが特徴です。
チック症とは
上記のような癖は子どもにはよくみられる事もありますが、数ヶ月にわかって治らなかったり、ひどくなったり、違う癖が出てきたりすればそれはチック症かもしれません。
・発声
・咳払い
・鼻鳴らし
・汚言(いってはいけない汚い言葉や暴言を発する)
・反響言語(人が言ったことを繰り返す)
音声チック
・まばたき
・首振り
・顔をしかめる
・物に触る
・物を蹴る
・飛び上がる
運動性チック
チック症にかかりやすい子どもの特徴
チック症が発症するメカニズムはまだよくわかっていません。
周囲から奇異の目で見られたり、本人が症状を強く意識したり、緊張を強いられるような場面では、かえって症状が出てしまうなど、心理状態に影響を受ける一面があるため、かつては心因性な部分に原因があるという見方をされていました。
しかし近年では、神経の伝達の不具合であるという説や、遺伝の面からの研究も見られるようになってきました。
チック症の原因
チック症は、感じやすい、傷つきやすい、緊張を感じやすいなどデリケートな子どもに発症しやすいという見解があります。
また、やさしい性格の子にも多いという見解もあります。
症状があらわれたからといって「やめなさい」と強くしかったり、本人に意識させることは逆効果になることが多く、避けたほうがいいでしょう。
ママができるチック症への対策としては、子どもがチックの症状を意識しないよう、興味を持ち熱中できるものを探し、挑戦させてあげるというのもおすすめです。
子どもがチック症にかかってしまった場合、子どものチック症の原因となることを取り除くことが大切だといえます。
チック症は不安や緊張、興奮などに影響されるため、改善するためには、家族や学校など周囲の人に症状を理解してもらい、通常通り日常生活を遅れるようにすることが重要です。
子どもの心の負担になっていると思われるものを取り除いてあげましょう。
チック症の家庭での対処法
それでも治らない場合や生活に支障がでる場合は病院での治療を検討してください。
専門医にかかる場合は、精神科や神経科などを受診しましょう。
軽度の場合は遊戯療法が行われます。
チック症は薬物治療の対象ではない疾患とされていますが、症状が重く集団生活の妨げになる場合や、症状がきっかけで登園・登校を拒むような場合には薬物で症状をおさえる治療も可能です。