2016.11.13 Sun 更新

日本脳炎の予防接種は受けたほうがいい?症状・原因・治療法について

日本脳炎は死亡率が高いウイルス感染症の一つです。特に赤ちゃんに感染すると重篤な症状や後遺症がでてしまう病気です。今回は日本脳炎の原因や症状、治療法、予防法を詳しくご紹介します。

日本脳炎ウイルスは「コガタアカイエカ」を始めとした蚊を媒体として感染します。
ヒトからヒトへ感染することはなく、一度ブタなどに感染してウイルスが増殖した後にブタの血を吸った蚊からヒトへ感染します。
そのため、ブタなどが多くいる養豚場がある地域や、蚊が多くなる季節には感染リスクが高まります。
日本脳炎ウイルスに感染したヒトを刺した蚊によって、他の人に伝染ることはありません。

日本脳炎の原因

日本脳炎は感染すると必ず発症するわけではありません。
感染者で日本脳炎を発病するのは100〜1,000人に1人程度で、大多数は無症状に終わります。
そのため感染に気が付かない場合も多いと言われています。
しかし発症した場合の死亡率は20〜40%で、治癒しても重度の後遺症を残す可能性も高い病気です。

日本脳炎は日本脳炎ウイルスによって脳が炎症を起こす病気です。
日本脳炎は極東から東南アジア・南アジアにかけて広く分布しています。
国内での感染数はワクチンによって減少していますが、世界的には年間3〜4万人の日本脳炎患者の報告があります。

日本脳炎とは

日本脳炎の治療法

・光に対して過敏に反応する
・首の後が硬くなる
・意識障害
・麻痺
・痙攣

その後、脳炎の症状である神経系の障害が起こります。

日本脳炎は感染から6〜18日間の潜伏期間を経て突然症状が現れます。
まず38〜40度以上の高熱や頭痛、めまい、吐き気、嘔吐といった症状が現れます。
子どもの場合は腹痛や下痢を伴うケースもあります。
ここまでは風邪と似た症状です。

日本脳炎の症状

日本脳炎の予防には予防接種が効果的です。
予防接種を受けることで日本脳炎のリスクを75〜95%減らせるといわれています。
日本では各市区町村が主体となって予防接種を無料で実施しています。

日本脳炎の予防法

日本脳炎は症状が現れた段階で、既にウイルスが脳に到達し、脳細胞を破壊しているといわれています。
日本脳炎に対する特効薬はなく、対症療法を行っていくことになります。
高熱や痙攣に対する薬を投与して症状が落ち着くのを待ちます。
体力のない子どもは重症化しやすいため、発症前に予防しておくことが不可欠です。

接種時期には第一期と第二期があり、それぞれ定められた回数を接種します。
第一期は3歳から予防接種が可能で、3〜4歳の間に合計で3回接種をします。
第二期は9歳(小学校3年生)で第二期の予防接種があります。
一般に、9〜10歳で1回接種が必要です。

日本脳炎の予防接種では症状の程度に差はあるものの副反応が起きる可能性があり、注射した部位が赤く腫れたり、発熱・咳・鼻水などの症状が出ることがあります。
重篤なものとなると、接種後30分以内に、ぐったりする・顔色が悪いというアナフィラキシー症状の他に、意識がなくなるなどのショック症状・急性散在性脳脊髄炎・脳症・けいれん発作などがあります。

日本脳炎ワクチンの副反応

第一期や第二期に該当する年齢時に予防接種を受けていないという方、母子手帳に記載された日本脳炎の記録が4回に満たない方は自治体に相談するようにしてください。

必ずしもこのような副反応が起こるというわけではなく、仮に起こったとしても軽度の症状で終わる場合がほとんどです。
副反応よりも日本脳炎を発症するリスクのほうが危険というのが一般的な見解です。

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