2016.12.17 Sat 更新

緊急帝王切開って何?気になる費用や保険の適応についてまとめてみました

出産の方法でよく耳にする「帝王切開」には、「予定帝王切開」と「緊急帝王切開」の2つがあります。 予定帝王切開は、分娩時に何かトラブルが起こる可能性があり、そのトラブルを避けるために事前に手術日を決めて行われる、一般的に知られている帝王切開のことを指します。 それに対し、「緊急帝王切開」は、分娩時のトラブルを回避するために急遽行う帝王切開です。 今回は、この「緊急帝王切開」についてご紹介します!

緊急帝王切開する理由

麻酔は使用します。
状況に合わせて麻酔薬や、硬膜外麻酔を使用するか、全身麻酔を使用するかが選ばれます。
赤ちゃんや妊婦さんの命にかかわるような、一刻を争う緊急の場合には全身麻酔が行われることがほとんどです。

緊急帝王切開は麻酔を使う?

元々は自然分娩を予定していたものの、分娩前や分娩中に赤ちゃんや母体に何らかのトラブルが起こってしまい、赤ちゃんを生み出さなければならないという状況になり、緊急で行われる帝王切開を、「緊急帝王切開」と呼びます。

緊急帝王切開って何?

赤ちゃんは分娩の時に産道にあわせて身体を回転させながら降りてきます。
この回転が上手にできず、つっかえてしまうような状態のことを「回旋異常」と言われています。

回旋異常

分娩中にへその緒(臍帯)が赤ちゃんの首に巻きついたり、胎盤機能が低下してしまって、赤ちゃんに十分な酸素が行き渡らなくなってしまったような状態の時に「胎児機能不全」と診断されます。
赤ちゃんに十分な酸素が行き渡らないため、赤ちゃんが低酸素状態になり、赤ちゃんの命が危険だと判断された場合に行われます。

胎児機能不全

では、どのようなトラブルが起こったら緊急帝王切開になるのでしょう?
考えられるトラブルは以下の通りです。

赤ちゃんが生まれる前に胎盤が剥がれてしまい、子宮内で大量の出血が起こります。
大量出血により、母子ともに大変危険な状態になってしまうため、緊急帝王切開になります。

常位胎盤早期剥離

へその緒が、赤ちゃんより先に子宮口まで下がってしまったり、膣内まで脱出してしまった状態のことです。
この臍帯下垂、臍帯脱出になると、赤ちゃんに出産が終わるまで、十分な酸素が送られなくなってしまい、大変危険です。

臍帯下垂、臍帯脱出

重症妊娠高血圧症候群

お産始まったのに、陣痛がなかなか強くならない、子宮口も開かないなど、2時間以上分娩が進まないような状態です。
陣痛促進剤などの医療処置の効果がなく、母体や赤ちゃんに影響があると判断されると、緊急帝王切開が行われます。

分娩停止、遷延(せんえん)分娩

分娩中に血圧が160/110mmHg以上になり、頭痛や高度の尿蛋白がみられ、重度の妊娠高血圧症候群が確認されると緊急帝王切開になります。

緊急帝王切開の費用は?

帝王切開は、医学的に通常の分娩とは異なった異常分娩であることから「手術」という扱いになります。
もちろん、緊急帝王切開も「手術」扱いになるので、保険は適用されます。

帝王切開は入院日数も長く、自然分娩に比べると分娩費用は高くなってしまいます。
ですが、保険が適用され、高額医療制度による医療費の払い戻しもあるので、自然分娩の費用とあまり変わらないことがほとんどのようです。
民間の医療保険に加入している場合、自然分娩を予定していても、何かトラブルがあって帝王切開の手術も可能性があることを考え、あらかじめ保険会社に確認しておきましょう。

いかがでしたか?
帝王切開の予定がなかったのに、緊急で帝王切開が必要になると不安で仕方ないと思います。
そんな状態になった時のことを考え、緊急帝王切開の知識を身につけて心の準備をして、万が一に備えておきましょう!

このまとめに関する記事

ランキング

ページトップへ