2017.02.05 Sun 更新

妊娠初期(妊娠4〜15週)の不正出血。原因はいったい何?

妊娠には、様々なトラブルが必ずあります。つわりだったり、尿漏れのようなマイナートラブルも全てひっくるめて「トラブル」です。 そんなトラブルの中でも注意したいトラブルに「不正出血」があります。 この不正出血は、時期によっては母体・子どもの命に関わることもあるので、注意しないといけません。 今回は「妊娠初期(妊娠4〜15週)の不正出血の原因」についてご紹介します!

妊娠したばかりの時に起こる少量の出血は「着床出血」と言い、受精卵が子宮内膜に着床するときに起こるものです。
これはホルモンバランスの変化によって起こるものなので、特に心配しないで大丈夫ですよ。
妊娠したことが分かってから起こる、妊娠初期(妊娠4〜15週)の不正出血の原因は以下の通りです。

妊娠初期(妊娠4〜15週)の不正出血の原因

不正出血とは、生理以外の原因で出血することです。
妊娠初期に見られる出血は、あまり心配のないものもありますが、流産や子宮外妊娠等の重大なトラブルによって起こるものの可能性があります。
出血が見られたら、自己判断をせずに、すぐに病院に連絡するようにしてくださいね。

妊娠中の不正出血が危険な理由

子宮外妊娠

妊娠21週6日までの間で、流産をしかけている状態が「切迫流産」です。
切迫流産も染色体異常が原因であることが多いのですが、子宮の病気や炎症・身体の冷えにストレスや疲れ、双子等の多胎妊娠が原因で起こると言われています。
まず、出血と下腹部痛が起こります。妊娠初期に出血があったときには、まず最初に切迫流産を疑うようにしましょう。
重い鈍痛の下腹部痛が長く続いているようでしたら、すぐに医師に相談してくださいね。

切迫流産

妊娠22週に至らない段階で、妊娠の継続が困難になり、お腹の中の赤ちゃんが育たなくなってしまった状態です。
流産には、人工的に流産を起こす「人工流産」と、それらを除いた自然に起こる流産である「自然流産」の2種類に分けられます。
妊娠初期に起こる流産の原因の多くは、受精卵の染色体異常だと言われています。
染色体に異常があるため育つことができないため、流産してしまったのです。
妊娠初期の流産は、受精した時点で育つことが出来ないことが決まっている流産です。自分を責めてしまう方がほとんどです。
もし流産になってしまっても、自分を責めないでくださいね。

流産

絨毛膜下血腫

400~500人に1人という確率で起こるといわれる異常妊娠です。
受精卵が着床した後に「絨毛細胞」という胎盤や卵膜へと変化する細胞が異常増殖することを「胞状奇胎」と言います。
胞状奇胎の原因は、染色体異常だとされています。妊娠初期の妊娠2~4ヶ月頃から「つわりがひどくて切迫流産の症状がある」、「妊娠高血圧症候群のような状態」等の自覚症状が徐々に見られるようになります。
胞状奇胎では妊娠を継続することはできないので、手術を行い、妊娠を中断します。

胞状奇胎

本来であれば子宮内膜に着床するはずの受精卵が、何らかの原因で子宮内膜以外に着床してしまう状態です。
正式には「異所性妊娠」と呼ばれています。
受精卵は子宮内膜に着床できた場合にだけ正常な発育をするので、子宮外妊娠をした場合、妊娠を継続することはできません。
子宮外妊娠は、妊娠したときと同じようにホルモンが分泌されるので、妊娠検査役を使用すると陽性反応が見られます。

絨毛が子宮内膜へ伸びていく過程で、子宮内膜の血管が壊されて出血し、血腫になってしまうことを「絨毛膜下血腫」と言います。
ごく少量の出血量だと身体に吸収されますが、量が多いと血が固まり「血腫」となります。
出血量が多いほど症状は重くなっていき、腹痛やお腹の張り等の症状が現れることもあります。
血腫が大きくなると、切迫流産や流産の原因になることもあります。

いかがでしたか?
妊娠中に出血が見られたら、何かしらトラブルがあったと考えてくださいね。
出血が見られたら、まずはかかりつけの産婦人科に相談するようにしてくださいね。
自己判断だけは禁物です。

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