2017.02.08 Wed 更新

母乳の成分は変わっていく?母乳に含まれる栄養素って?気になる母乳のあれこれ

母乳は赤ちゃんにとって最も良い食品だと言われています。 でも、そもそも母乳にはどんな栄養素が含まれているのでしょうか? また、時期によって母乳に含まれる成分は変化していくのでしょうか? 気になる母乳のアレコレについてまとめてご紹介いたします。

粘性の高い黄色っぽい母乳で、出産直後から数日間分泌されます。
分泌量は少ないですが、多くの抗体や成長因子を含むので、赤ちゃんの健康な成長には欠かせません。
また、腸のは当たらきを活発にして便を出すことによって、新生児黄疸の原因にもなるビリルビンが町で再吸収されるのを抑えます。

初乳

授乳前半は、糖分、タンパク質、ビタミン、ミネラル、水分が豊富に含まれており、脂肪分が少ないのが特徴です。
授乳後半は、多価不飽和脂肪酸、脂溶性ビタミンが多く含まれ、脂肪が多く含まれています。
授乳前半の母乳とくらべて、授乳後半の母乳の脂肪含有率は2〜3倍ほど多く、高カロリーです。

母乳は出産後から「初乳」「移行乳」「成乳」と時期に合わせて3つの段階で、赤ちゃんの成長にあわせて含まれる成分が変化していきます。
また、1回の授乳のうちでも、前半と小黄斑では成分が変化します。

3段階で変化する母乳

母乳に含まれる栄養素

生後2週間頃になると、脂質、糖質の含有量が高いサラサラとした母乳に変わっていきます。
成乳になると、よく目にするミルクの様な見た目になります。

成乳

産後5日〜2週間頃には母乳の量が増え、色や含まれる成分が変化してきます。
脂肪分や糖分がましてくる代わりに、抗体やタンパク質の含有量は減少していきます。

移行乳

アミノ酸

人間の身体の大部分はタンパク質で構成されているため、赤ちゃんの成長に欠かせない栄養素です。
タンパク質は体内で分解されてアミノ酸になり、身体の各組織に運ばれたあとタンパク質に再合成されます。
母乳にはカゼインが約40%、乳清タンパク質が約60%含まれています。

タンパク質

アミノ酸は体内で再合成され、各組織で様々な働きをします。
また母乳には、必須アミノ酸であるロイシン、リジン、バリン、イソロイシン、スレオニン、フェニルアラニン、メチオニン、トリプトファン、ヒスチジンが含まれています。

炭水化物・糖質

脂肪も人間の身体には欠かせない栄養素です。
赤ちゃんの体内で分解されて脂肪酸に変化し、赤ちゃんが動くためのエネルギーになります。
また、コレステロールは赤ちゃんの各種神経組織を発達させたり、ホルモンを生成したりするのに役立ちます。

脂肪

ミネラル

母乳に含まれるのは主に乳糖やオリゴ糖です。
乳糖は中枢神経系の発達に影響を与えます。
また、乳糖もオリゴ糖も赤ちゃんの腸でビフィズス菌の増殖を促して、腸内に悪玉菌が定着するのを阻止してくれます。

母乳にはカルシウム、リン、マグネシウムなどが含まれていますが、特にカルシウムが多く含まれており母乳100gあたり約27mg程度です。
これらは赤ちゃんの成長のために骨や歯などを構成します。

ビタミン

その時期に必要な栄養素をしっかりと届けるために作られる母乳は、赤ちゃんにとって大切なものです。
だからこそ、離乳食が始まるまでは母乳をたっぷり飲んでいれば栄養は十分に足りるんです。
また、水分もしっかり補給できるので、赤ちゃんに摂ってはまさにスーパードリンクです。
ママが摂った栄養素をもとに母乳が作られますので、できるだけバランスの良い食生活を心がけて下さい。

まとめ

脂溶性ビタミンのビタミンA・ビタミンD・ビタミンE、水溶性ビタミンのビタミンCやビタミンB1などが含まれています。
しかし、母乳からはビタミンKを十分に取ることが出来ないので「乳児性ビタミンK欠乏性出血症」を起こすことがあるため、ビタミンKシロップを服用して不足分をおぎないます。

ランキング

ページトップへ